プレイレポート
ついに再始動した異色オンラインFPS「ペーパーマン」のオープンβテストレポート
だがFPSとしてかなり硬派な作りになっており,紙ならではの特性を活かしたギミックも斬新である。いわゆるリアル系FPSとは一線を画す独自の世界観とゲーム性が魅力のタイトルだ。
そんなペーパーマンの,これまでの紆余曲折はファンの方々ならご存じだろう。ゲームポットの手によって新たな船出を迎えた本作は,12月11日からオープンβテストが行われている。ゲームポットへの移管前にも一度オープンβテストが実施されているので,すでに遊んだことがある人も多いと思うが,今回は新しくプレイを始める人へ向けて,あらためてペーパーマンのゲーム内容を紹介しよう。
FPS初心者も大歓迎! でもやるからには覚悟を決めて
かわいらしいグラフィックスと紙製のキャラクターという特徴から,気軽に遊べそうなイメージがあるものの,FPSとしてかなり本格的な作りになっている。
筆者もほのぼのとした感じが気に入ってプレイを始めてみたが,手榴弾で空中に舞い上がらされるわ,ヘッドショットで瞬殺されるわ,初戦からさんざんな結果となってしまった。紙といえどもやはり基本は銃撃戦であり,そこを疎かにしていては勝てないのも当然のこと。のほほんとグラフィックスに見とれている場合ではなかった。見た目の印象とは裏腹に,戦場ではかなりシビアな戦いが広げられているので,その点は覚悟して挑んだほうがよいだろう。
しかしプレイしている人が全員,上級者というわけではない。初心用チャンネルにも多くの人が集まり腕を磨こうと切磋琢磨しているし,さらにはミリィやサイラスといったキャラクターが教官となって移動と攻撃の基礎を叩き込んでくれるチュートリアルも完備。「世界観や雰囲気は気に入ったけどゲームが難しそう」と躊躇しているFPS初心者の方は,まずここで基本操作を学んでみてはいかがだろうか。
チュートリアルでは教官の熱い指導が受けられる。初心者ならずとも一度はプレイして,世界観を堪能しておきたい |
もちろんチュートリアルを一通りこなしたからといって,すぐに勝てるようになるかといえば,答えはノーだ。ほかのFPSと同様に場数を踏んで武器やマップの特徴を把握し,状況に応じた立ち回りができるようになるまでは厳しい戦いを強いられるだろう。
もっともFPS初心者がボコボコに打ちのめされるのは誰もが受ける洗礼のようなものであり,ある程度の惨敗は当たり前のこととして受け止めておきたい。うまい人のプレイを真似してみたり,自分なりの戦術を考えたりしているうちに腕も上達していくはずなので,それまでは修行あるのみだ。
移動のチュートリアル。しゃがみ移動やジャンプ移動,綱渡りなどをクリアしなければならない。上級者でもミスりそう |
チュートリアルを終えると期間限定の武器が支給される。まずはこれを活用してkill数を稼ぐのだ |
衣装や髪型の組み合わせで発動するスキルシステムにも注目
ペーパーマンの楽しさは,白熱した銃撃戦だけではない。自分のキャラクターにさまざまな衣装を着せたり,髪型を変えたりして,ドレスアップもできるのだ。
衣装は「セット衣装」「トップ」「ボトム」「靴」「アクセサリ」の5カテゴリーに分けられており,それぞれに敏捷さや防御力などのスキルポイントが付与されている。そしてその合計値が5以上になると,さまざまなスキルが発動する仕組みだ。例えば「防御」が5になればスキル「厚紙」が発動して防御力アップ。「迅速」が5になればスキル「紙鶴」が発動して移動力アップといった具合。見た目重視で着飾ってもよいし,スキル重視で実戦用の組み合わせにこだわってみるのもよいだろう。
当然ながら衣装の購入にはお金が必要になるのだが,PGと呼ばれるゲーム内通貨は戦闘でKill数を稼ぐことで得られるようになっている。となれば強い人がより多くのPGを入手できるわけなので,それがゲーム上達へのモチベーションにつながっているのだ。
衣装の組み合わせによって発動スキルが変わってくる。自分の長所を伸ばすべきか,短所を補うべきか,悩みどころだ |
また衣装だけではなく,武器もPGで購入できる。初期装備としてMP5K(サブマシンガン),USP9(ハンドガン),CU-BK7(アーミーナイフ),HE GRENADE(手榴弾)を所持しているが,やはり攻撃力という意味では物足りなさを感じてしまう。ショットガンやスナイパーライフルなどの武器が使えるようになれば,それだけ戦いの幅も広がっていくので,がんばってPGを貯めて,自分に合った武器を手に入れよう。
こちらは武器の購入画面。さまざまな銃器が並んでいるが,どれも高価で最初のうちは手が届かない。まずはPGを貯めるべし |
チーム戦も個人戦もアドレナリン全開! 各種ゲームモードで己を磨け
ペーパーマンのゲームモードは6種類で,ルームマスターがマップや制限時間,目標Kill数といった条件を設定できる。現在戦闘が行われている,もしくはこれから戦闘が行われるルームは「対戦ルームリスト」に一覧表示されるので,そこから自分がプレイしたい場所を見つけて参戦しよう。
またロビーから「ルーム作成」をクリックすれば誰でもルームを立てられる。好みの条件が見つからない場合は自分でルームを作成して対戦仲間を集うというのもありだ。プライベートな仲間だけで対戦をしたい場合は,ルームにパスワードもかけられる。では,以下に各プレイモードの内容を解説しておこう。なお,チーム戦の最少プレイ人数は1対1の二人,最大プレイ人数は8対8の16人となっている。
●チームサバイバル
何度でも復活できるとはいえ,Kill数勝負である以上,やられまくっていたのではチームに迷惑がかかってしまう。生き残ることも大切だ |
●チームデスマッチ
常に3〜4人以上で行動し,敵を一人ずつ確実に仕留めていくようにしたい。単独行動はいいカモになってしまうので禁物だ |
●爆破ミッション
爆弾を仕掛けてから起爆するまでは1分弱を要する。その間,解除されないようにしっかり見張っていなければならない |
●スチールモード
お互い瓶に近づこうと激しい銃撃戦が繰り広げられるので,染料を奪うのはかなり大変。ほとんどが時間切れで,勝敗は運んだ染料のジャッジにもつれ込んだ |
●個人サバイバル
1対1で競り合っているときに,いきなり横から撃たれることもある。常に周囲に気を配らなければ,個人サバイバルでよい結果は残せない |
●チャットルーム
チャットルームは三人称視点になるので,自分のキャラクターをしげしげと眺めるのに便利。マウスホイールで拡大縮小も可能 |
要求スペックばかりが高くなっていくFPS市場に,一石を投じる作品か
さらに,筆者が使っている一世代以上前のPCでも快適に動作するなど,かなり敷居が低くなっている点も評価したい。これならばFPS未経験者でもやる気が起きようというものだ。現段階では解決すべき大小さまざまな問題も抱えているようだが,βテスト中にしっかりとした調整が行われることに期待しつつ,正式サービスの開始を心待ちにしたい。
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