「Dead Island」のムービーが大絶賛され，欧米ゲーム業界内外でちょっとした騒ぎに。久々に新情報も公開

　2006年に開発が発表されて以来，長らく状況がまったく伝わってこなかったアクションゲーム，「Dead Island」（PC/PlayStation 3/Xbox 360）のムービーが突然公開され，ハリウッドのプロデューサーが目をつけたとか，有名なゲーム開発者や映画俳優がTwitterで感想を述べたとかの情報が流れるという，まさに大騒ぎになっている。

※18歳未満は視聴できません

「Dead Island」公式サイト（要年齢認証）

　Dead Islandは，パプアニューギニアの架空のリゾート地，Royal Palm Resortを舞台に，ビーチパーティーで盛り上がった主人公が翌朝目を覚ますと，島中がゾンビで覆い尽くされていたという設定。これまで発表されていた内容とは異なるが，成長要素なども加えられており，プレイヤーはさまざまな難関を乗り切ることでスキルを上げていけるという。
　サーファーのLogan，ホテル従業員のXian Mei，ラップ歌手のSam B，そして地元の女性らしきPurnaの4人のメインキャラクターがおり，どこか「Left 4 Dead」（PC/Xbox 360）を連想してしまうが，本作はオープンワールドのマップを自由に動き回り，シューティングではなく，打撃系の武器を中心にしたアクションでゾンビと戦うという，割とシビアなサバイバルが求められることになりそうだ。


　リリースされたムービーは，ホテルの上階から転落した少女が，なぜそんなことになったのかを見せる内容で，逆戻しとスローモーションが印象的な，アーティスティックなものになっている。公開当初は，ムービーのショッキングな内容が問題視されるのではないかという意見もあったが，結果としてCBSニュースやロサンゼルスタイムスなどで「ゲーム史上最高の映像芸術」などと絶賛された。

　ハリウッドのプロデューサーが映画化の話を決めたというウワサはすぐ打ち消されたものの，その後も，ゾンビ映画の最近の名作といわれる「ショーン・オブ・ザ・デッド」を制作/主演したイギリスのコメディ俳優サイモン・ペグさんや，世界に名を轟かせる日本のゲーム開発者，小島秀夫氏らが本作についてTwitterで発言したことが明らかになっている。
　また，Facebookにはファンページが用意されているが，すでに10万を超えるLikeが登録されたという状況だ。

　武器のカスタマイズ機能や，Co-opなどを搭載したDead Islandは，欧米ではDeep Silverが販売を担当する予定で，2011年内にPCおよびPlayStation 3，Xbox 360の各プラットフォームでリリースされる予定となっている。


　本作を開発するポーランドのデベロッパTechlandは，これまで独自開発のゲームエンジン「Chrome Engine」を使用して，アクションゲームを中心にさまざまなタイトルを発表してきたが，いずれも，もう一つ洗練されていないB級っぽさがあり，あまりパッとしなかったのも事実。現在は，Ubisoft Entertainmentから制作発表された「Call of Juarez: The Cartel」（PC/PlayStation 3/Xbox 360）と，このDead Islandと並行して開発しているが，今回の予想を超えた騒ぎは，「もしかするとTechlandがメジャーなメーカーへ躍進するきっかけになるかもしれない」という予感を抱かせるのに十分だ。ゲームの続報にも期待しよう。