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4Gamerでも何度か紹介しているが,Kingdom Comeは,1403年のボヘミア王国(現在のチェコ領内にかつてあった小国)を舞台とするタイトルだ。
プラハ育ちで地元では人気だったものの,政治家としての力量に乏しかったヴァーツラフ4世。その異母弟にあたる神聖ローマ皇帝・ジギスムントに統治権が移ったことでボヘミアは政情不安へ――という史実をベースに物語は描かれている。
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本作の主人公であるヘンリーは,そんなボヘミア地方の小村・スカリッツ(現在のスカリス)の鍛冶屋の息子として生まれた。しかし,敵軍の進行によって両親は殺され,村を焼かれた状態で孤独となる。そんな状態から,領主に取り入って兵士や将軍になるもよし,暗殺者となって隠密行動を取るもよし,吟遊詩人となって村人達を先導してもよしという形で,プレイヤーの思うまま,歴史の形成に関わっていくことになるのである。
今回のプレイアブルデモに収録されていたのは,まだヘンリーの両親が健在な時期を描いた,ゲーム開始直後のチュートリアルを兼ねた部分だ。チュートリアルとはいえ,これまでのデモでは未完成だった,登場キャラクター達の掛け合いやBGMなどもしっかりと用意されていた。
プレイアブルデモから受けた全体的な印象は,従来よりも「ゲーム的になった」というものだ。少なからず「ウィッチャー3 ワイルドハント」(PC / PS4 / Xbox One)の影響も見てとれる。
とはいえ本作が,いわゆるファンタジーものとは一線を画すリアル路線であることには変わりない。なにせ,ゲーム中に登場する樹木や草花は,すべてボヘミア地方に原生する植物というこだわりようなのだ。
![]() 登場する樹木や草花は,すべてボヘミア地方に原生する植物であるという |
![]() 現存するボヘミア地方の古城と,レンダリングされたものの比較 |
Kingdom Comeのプレイアブルデモは,屋外にいる父親と母親の会話シーンから始まる。父親は,毎晩仲間達と遊び回って太陽が昇っても起きてこない息子の体たらくを案じている様子。母親は家に戻り,眠っているヘンリーを起こしにかかる。目を覚ましたヘンリーの顔はまだ締まりがなく,ボヘミアの英雄となるようなオーラはまったくない。
![]() ゲーム開始直後のヘンリーは,まだちょっと締まりのない顔の若者に過ぎない。ここからどんな物語に巻き込まれていくのだろうか |
ここから始まるヘンリーの会話には複数の選択肢が用意されており,その選択肢に「Strength(強さ)」「Agility(敏捷性)」「Speech(会話力)」といった要素が紐付いている。その選び方によって,プレイヤーキャラクターの個性がある程度決まるという仕組みである。会話内容は,夜は友人達と酔っぱらっているとかいないとか,友人達は悪いヤツらだとかそうじゃないとかといったものだ。
結局,ヘンリーは父親の手伝いをするようにと促され,そのまま外に出て父親と話をする。これにより,最初のクエストがアンロックされるという流れであった。
クエストの内容は,領主に献上する剣を作るのに必要な木炭を買い出しに行くことである。
具体的には,その途中で,父親がお金を貸しているというクネッシュという人物に,金を返してもらえないかどうかを交渉する。そして返してもらったお金で木炭を購入し,余ったお金で酒場によってビールを購入するという内容である。ちなみに酒場には,ヘンリーの恋人であるビアンカがいるらしい。
クネッシュは酔っ払いでぐうたらであるという設定のようだが,前述の母との会話で会話力を身に着けた筆者が操作するヘンリーでも,お金を返してもらうことはできない。そこで素手での喧嘩に発展するわけだが,ここでクネッシュをギブアップさせることで,彼の所持品であるハンマーと斧をぶんどることができた。結局,それを村の中央にいる行商人に売り,そのお金で木炭を購入。
脱線したのはここからで,ヘンリーは,行商人のいる場所からそれほど離れていないところでたむろしていた友人達と遭遇することになる。どうやら彼らは,村に新しく引っ越してきたドイツ人が気に入らないらしく,彼の住む家かその妻に向かって,人糞を投げ付けるといういたずらを計画しているらしい。その仲間に加わるか加わらないかはプレイヤー次第だが,あまりにも中世ヨーロッパにありそう(?)な,ファンタジー性のカケラもないミッションには,苦笑するしかなかった。
なお今回のプレイアブルデモでは,戦闘のチュートリアルも別メニューとして用意されていた。戦闘そのものに関して筆者はE3 2015の段階で経験しているが,照準もなく「射てみて」距離感覚を掴んでいくしかないという理不尽とも思える弓矢の仕様や,プレートアーマーの下にしっかりと重ね着をしないと打撃を受けたときにダメージが大きくなるといったリアル志向な部分はそのまま。
しかし今回は,相手の攻撃方向を読みつつ剣を打ち込んだり,そのまま別の方向に剣を返したり突きを入れたりすることによってコンボ技が繰り出せるなど,かなり洗練された部分も見られた。
ちなみにクネッシュとの決闘のように武器がない場合,下段への攻撃としてキックを入れられる仕様のようだ。
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さて,欧米で発売される本作の製品版には,英語とフランス語,ドイツ語のみが収録される運びとなっている。チェコ語さえ用意されないというのは少し意外だ。当初の話では「チェコ語とハンガリー語の訛りによって,スパイの声を聞き分ける」といった仕様もあったはずだが,さすがにマニアックすぎてヨーロッパでのパブリッシャーとして名乗りを上げているDeep Silverにストップをかけられたのかもしれない。
なおDeep SilverとSquare-Enixは,流通に関する相互協力の体制を構築している。それもあってか,北米でのKingdom Comeの発売はSquare-Enixが行うことになったようである。もちろん,日本語化にも期待したいところだ。
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