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「Apex Legends」新シーズン“Prodigy”では,リコンクラスの新レジェンド「スパロウ」が登場し,3vs.3のアリーナも復活
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本シーズンの大きなトピックは,リコンクラスの新レジェンド「スパロウ」が追加されることだろう。イタリア系の賞金稼ぎにルーツを持つスパロウは,弓を中心としたアビリティで,偵察から攻撃までこなす能力の持ち主。「Artemis」と名付けられた猫の飼い主でもある。このほかにも,アリーナモードの復活,おなじみのバランス調整なども施される予定だ。
そんなシーズン開始に先がけ,メディアやインフルエンサー向けのオンライン開発者セッションが実施された。これに4Gamerも参加してきたので,そこで得られた情報を順に紹介しよう。
セッションに登壇したのは,Sara Zaidi氏(Apex Legends Global Comms Lead),Evan Nikolich氏(Design Director),Chris “C4” Cleroux氏(Director of Player Investment),Amanda Doiron氏(Narrative Director),Eric Canavese氏(Lead BR Designer),John Ellenton氏(Senior Legend Designer)の6名である。
シーズン24の振り返り
さて,セッションの恒例となっている,Nikolich氏によるシーズンの振り返りからお伝えしよう。
Nikolich氏は「Takeoverは素晴らしいシーズンでした」と述べたうえで,新システム・アーセナルは武器選択の自由度を高め,大きなメタの変更とバランス調整を行えたことについても言及。「新たなチャレンジで,コミュニティが再活性化していくことを見ることができたのは,我々にとっても大変嬉しいことでした」と締めくくった。
新レジェンド「スパロウ」が参戦。チャラめイタリア系賞金稼ぎ
新レジェンド「スパロウ」は,リコンクラスに属する若き弓の使い手だ。イタリア系の賞金稼ぎを生業とする家系に生まれ,ラテン系の陽気な性格で,親友の野良猫「Artemis※」と固い絆で結ばれている。遂に(?),みんな大好き猫ちゃんが「Apex Legends」のストーリーラインに直接的な関わりを持つことになるという。
※「Artemis」の日本語版表記が不明のため,こちらは原文で掲載した。恐らく「アルテミス」や「アーテミス」といった表記になるかとは思うのだが。
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バックグラウンドを解説してくれたのは,Doiron氏だ。本シーズンのタイトルともなっている“Prodigy”(直訳するなら天才)はスパロウのことで,若い賞金稼ぎが成功することは少ないアウトランズ(本作の世界)において,その実力を発揮してきた。
賞金稼ぎという職業ながら,“少々”目立ちたがり,かつ自意識過剰な節があるものの,伝統的な規律を重んじる面もあるなど,根は謙虚な人間であるとのこと。筆者個人として簡潔に表現をするなら,「チャラい」という日本語がピッタリな気がする。
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Apexゲームに参戦することになった経緯は,家族・一族のクランとの関係悪化がひとつの要因となっており,ゲームで成功を収めることで,再び周囲からの敬意・信頼を取り戻そうと考えている。かつ,かのクーベン・ブリスクからのスカウトによって,参戦することになった。
続いて,Ellenton氏より,スパロウのゲームデザイン面の解説が行われた。まず,Ellenton氏は「非常に俊敏なリコンクラスのレジェンドです」と前置きしたうえで,コントローラークラスに近い能力の持ち主とも考えてほしいと述べた。以下に,アビリティを掲載する。
・パッシブアビリティ:ダブルジャンプ / Double Jump
いわゆる「2段ジャンプ」が可能となるアビリティを,パッシブで保有する。効果は単純だが,非常に便利な能力だろう。また,固有の能力として,武器「ボセックコンパウンドボウ」を使用する際,追加のバフ効果を受けることができる。
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・戦術アビリティ:トラッカードローン / Tracker Dart
左手に装着された小型の弓から,偵察型のドローンを発射する。発射されたドローンは着弾した場所に設置され,ドローンの感知範囲かつ,目標となる敵レジェンドとの間に障害物がない場合に発動。一定時間,目標の追跡を行う。追跡はチーム全員に共有される。検知された目標側の視点には,検知された旨の警告表示がなされる。
交戦中に直接撃ち込んでもよし,トラップとして設置するのもよしと,かなり汎用性が高そうなアビリティだ。また,調査ビーコンにヒットさせることで,離れた距離からでもビーコンスキャンが使用可能という特徴もある。
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・アルティメットアビリティ:スティンガーボルト / Stinger Bolt
大型の弓からボルトを発射する。ボルトは着弾した場所から一定範囲内にエネルギーフィールドを形成し,範囲内のプレイヤー,オブジェクトへ,ダメージとスロウ効果を与える。こちらも目標との間に障害物がある場合,ダメージを与えることはできない。
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また,スパロウはシーズン開始時,期間限定で全プレイヤーが使用可能になる予定。期間内にゲーム内の限定チャレンジをクリアすれば,そのまま恒久的なアンロックとなるシステムが予定されている。チャレンジの内容も,あまり難しい内容ではないとのことだ。
スパロウについては,本稿と同時に掲載している,先行プレイレポートでも触れているので,ぜひ,合わせてチェックしてほしい。
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期間限定でアリーナが復活
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ベテランプレイヤーであれば懐かしい,アリーナモードが期間限定で復活するのもニュースだ。知らない方のためにもあらためて説明すると,本モードは3人1組,3vs.3のチーム戦形式となっており,バトルロイヤルとは異なる小さなマップで,ラウンド制の戦いを繰り広げるモードである。
3ラウンドを先取したチームが勝利という条件は変化していないが,この復活までの間には,バランス調整を含む膨大なアップデートが行われているわけで,過去に経験したプレイヤーも,新鮮な感覚でプレイできるのではないだろうか。
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また,シーズン後半には「1vs.1」デュエルアリーナが登場するとのこと。
「チームメイトにイライラした経験があるというプレイヤーに,すべての力を開放してもらうチャンスを設けました。自分こそが最強だという信念を,事実として証明するチャンスです」と,Nikolich氏は紹介した。
なお,アリーナを再び常設モードにするかについては,プレイヤーの反応,プレイ率や,フィードバックをもとに検討するとのことだ。
武器のアップデート
武器類の全体的なアップデートについて解説してくれたのは,Canavese氏だ。余談だが,非常に陽気でいつも笑顔のCanavese氏は,今回も満面の笑みであった。
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まず,大きな変更点となるのが,ボセックコンパウンドボウ(ボセック)が,ケアパッケージ限定武器から,通常ルート武器に変更されること。
実装当初は非常に強力であり,最終的にケアパッケージ武器へと収監されてしまったいわくつきの武器だが,これに伴って調整が加えられており,文字通りの意味で「爆発的」な変化を遂げる。
武器自体は通常ルートとなり,性能も調整が行われているが,弾薬(矢)はドロップしない仕様となり,ボセック自体に付属する形となる。矢は命中した敵のデスボックスから回収できるほか,ミスショットで地上に突き刺さった場合も回収可能だ。この点は従来のケアパッケージ武器と似ており,他の通常武器とは異なる性質だ。
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くわえて,現行のランページLMGや,センチネルのように,チャージが可能となる。名称は「エクスプローシブアロー」。使用するアイテムはフラググレネードで,矢の命中から数秒後に着弾地点で爆発を起こす。
1度のチャージで最大7発を射ることができるが,新レジェンドのスパロウのみ,より多く射ることが可能だ。
ボセックの変更に伴い,新たにケアパッケージ武器となるのは,強化を受けたトリプルテイクである。ウィングマンには,発射レート向上と,レーザーアタッチメントが装着可能となるバフが施される。P2020はナーフとなり,マガジン容量が低下した。
また,スナイパー・マークスマン用の「Lv.4ストック」が追加され,これは,ハンドリング向上・ADS時のブレを大きく軽減・リロード速度向上・武器携行時の移動速度ペナルティ無効の効果を持つ。くわえて,スナイパー全体が,手足にヒットさせた際のダメージ低下率が減少するバフを受ける。
こうした調整の意図としては,「長距離武器の存在感を確保すること」があるという。アタッチメントのスカルピアサーライフリング(ヘッドショットダメージ上昇)も復活するが,これに伴ったものだ。
レジェンドのアップデート。待望のパスファインダーに愛情が注がれる
レジェンド全体のアップデートを解説してくれたのは,先に続いて,Ellenton氏だ。「新レジェンドに活躍の場を与えつつも,既存の環境を大きく変化させたくはない」と述べたうえで,中でも大きな変化として,「パスファインダーに待望の大きな愛情を注ぐことにしました」と語った。
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戦術アビリティ・グラップリングフックは,クールダウンが現在の一律30秒から,移動距離に応じた15秒〜30秒の可変式となる仕様へ変更になる。これは過去のシーズンで用いられていた仕様であり,待望の復活といったところか。
レジェンドアップグレードにも変更が加えられ,「アルティメットアビリティを2スタックにする」「戦術アビリティを2スタックにする」といった内容のものが追加されるという。
これらのバフにより,レジェンド単体としての運動性と,マップを駆け回る機動性を持ち合わせることになる。パスファインダー使いのベテランプレイヤーは,涙して喜ぶ調整ではないだろうか。
また,シーズン24で大きな存在感を放っていたアサルトクラスの固有パーク「バトルサージ」に調整が加えられ,敵のアーマーを破壊した際のハイライト表示を削除される。
ヘルスバーの視認性を下げたうえで,移動速度向上の効果も限定的となった。また,スカーミッシャークラスの固有パークは,全体的なバフが行われるようだ。
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なお,活躍の場が少ないと指摘されるシアの問題も認識しているが,チューニングが非常に難しいレジェンドの1人であり,デリケートな存在だと述べられた。現在,新たな形で彼を活躍させることができないかを含め,総合的に検討中とのこと。
マッチメイク全体のアップデート
“C4” Cleroux氏からは,マッチメイク全体の変更が解説された。大きな変更としては,プレイ実績に応じたランクラダーシステムが新たに導入されること。これは従来のランク進行に加える形で実装される要素で,ランクリーグのプレイ結果が順位に影響するものだという。
各プレイヤーの所属Tierに応じて100人規模で表示され,順位次第でリワードを獲得できる。ランクダイブ軌道も復活するとのことだが,こちらについては詳細が不明瞭であったので,オフィシャルな発表を待ってもらいたい。
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また,シーズンリセット後のランクリーグのスタートランクに,ランクリーグだけでなく,アンランクトリオでの成績も考慮されるようになる。
この変更は,よりプレイヤー個人のスキルレベルに見合ったマッチングを実現するべく導入されるもので,シーズン開始時特有の「様々なスキルのプレイヤーが入り乱れてしまうカオスなランクマッチ」を,現在だけでなく,将来的にも軽減させる意図があるという。
また,BOTロワイヤルで「イージー」「ハード」の難易度が選択可能になるとのこと。高いスキルを持つプレイヤーのマッチ待機時間が長くなりがちな問題も認識しており,こちらも調整を重ねていくと述べられた。また,要望の多い詳細なランクリーグのリーダーボードについては,「まずは性質の近いランクラダーでテストしたい」との答えもあった。
最後に開発メンバーへのQ&Aの模様を紹介して締めくくろう。
――スパロウの猫(Artemis)は,ヴァンテージの相棒のように,ゲーム中いつでも見ることができるのですか。
Doiron氏(Narrative Director):
アニメーションの一部として認識してもらえれば幸いです。イメージとしては,アッシュのネズミのような感覚に近いかもしれません。ただ,かわいいですからね。これから毎シーズン「Artemisをもっと出せ!」とフィードバックがあるかもしれませんね(笑)。
――スパロウと他のレジェンドで面白いやりとりはありますか。
Doiron氏(Narrative Director):
ローバヘ好意を持っているので,ちょっとからかったりとか,そういうやりとりは見れると思います。ミラージュともいいコンビかもしれません。ただ,コースティックに対しては苦手……というよりは怖い印象を持っているので,コミュニケーションもタジタジかも。でも,全体的に明るくて楽しいキャラクター性を持つレジェンドなので,そういった面も楽しんでもらえたら嬉しいです。
――他のレジェンドもArtemisのようなペットを飼うというのはどうでしょうか。
Doiron氏(Narrative Director):
全員にペットをつけるというのは考えていません。まぁ,ミラージュは彼自身がゴールデンレトリバーのような男ですから(笑)。でも,仮に彼が鳥を飼っていたら,確かに面白いかもしれないですね。これは素晴らしい質問です。
――ゲーム内の効果音関連のバグは修正されたのでしょうか。
Nikolich氏(Design Director):
シーズンローンチ時にすべての問題を解決できたかは分かりませんが,この問題は我々も常に認識しており,オーディオエンジンの改善は日々続けています。今後のシーズンで,さらなるアップデートを発表できることを目標にしています。
――戦闘以外のイベントモードを計画はしていますか。たとえばですが,かくれんぼモードのような。
Nikolich氏(Design Director):
現時点で,そのようなモードは計画していません。ですが,新しいモードは常に検討し続けています。今後はそのようなモードもあるかもしれませんね。
――ALGSではブロークンムーンがプレイされるようになりましたが,今後,ブロークンムーンの改修予定はありますか。
Nikolich氏(Design Director):
当然,ALGSから学んだ経験もありますし,今後に役立てていきたい考えです。ただ,ブロークンムーン含め,本シーズンではマップの大きな改修は予定していません。
――レジェンドのBANシステムをランクリーグに導入するのはどうでしょうか。
Nikolich氏(Design Director):
過去に検討したことはありますが,現時点で計画はありません。というのも,BANシステムはALGSに代表されるトーナメント形式のために用意したものなので,全般的に適用するものとは考えていないためです。もちろん,今後も検討材料となりうる要素のひとつではありますよ。
――シーズン24では武器全体のバフが施されましたが,再びナーフする予定はありますか。
Canavese氏(Lead BR Designer):
その予定はありません。ただし,現在のP2020のように,強力を通り越して,支配的になっている武器については調整が必要です。その時の環境に応じて調整を行う,これが答えかな。
筆者注:シーズン24開始時,全体的なバフの意図について,Canavese氏は「サービス開始時から続いてきた,武器ダメージのベンチマークを再構築する」「遭遇戦時の交戦時間短縮」が目的だと述べている。
――現在,矢を使う武器はボセックのみですが,今後,同じく矢を用いる新たな武器は登場しないのでしょうか。
Canavese氏(Lead BR Designer):
今後の計画については話すことができませんが,様々な可能性を検討しています。いい質問をありがとう。
――新しいダイブ軌道はどのようなものになりますか。
“C4” Cleroux氏(Director of Player Investment):
今回,ランクラダーシステムの報酬として用意しているダイブ軌道は2種類です。ルーキーからシルバー,ゴールドからプレデターと,プレイヤーのランクに応じたものになります。今回,このような仕様にしたのは,特有のダイブ軌道を使用しているプレイヤーが,降下後に集中砲火を受けるといった事態を避けるためです。
なお,ダイブ軌道を使用できる期間はスプリットベースとなります。維持するには,ラダーのトップ10%入りを継続する必要があります。
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- ライター:夏上シキ

(C)2019 Electronic Arts Inc.
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