第19回「Warhammer 40,000: Darktide」
時は暗黒の第41千年紀。人類帝国の片隅にそびえるハイヴ都市テルティウムは、疫病の神を奉じるカルトの侵蝕によって静かに死につつあった。鎮圧のために投入されるのは、英雄でも超人でもない。死を待つだけだった囚人たちだ。武器を取れ、祈りを唱えよ。皇帝のために戦い続けるためにその命は存在するのだから。
人間界のゲームに心奪われた魔王・赤城朱音(あかしろ あかね)。目つきも口調も悪いが実はお嬢様な龍恩寺凛(りゅうおんじ りん)。ボードゲームとミニチュアが大好きな天然ギャル・新山穂香(にいやま ほのか)。――そこは私立四亀学園。放課後の空き教室には,今日も3人の姿があった。
あちゃー、PC固まった。まだレポート保存してないってのに。
……機械精霊が苛立ってる(ボソリ)。
強制再起動すっか……って、くっさ! ゴホッゴホッ、けむっ! なにごと!?
機械精霊のために聖なる香を焚いたんだよ。
そうじゃ。まず機械精霊に祈りを捧げるのが筋というものじゃ。
アタシのPCを線香で囲むなし! 機械相手に香を焚くとかオカルトにもほどがあるだろ!!
すまんすまん。ワシら2人とも頭の中がメカニカス一色でな。
めかにかす? 何の話だ?
そりゃあもちろん「Warhammer 40,000: Darktide」だよ! 6月23日に新クラスのDLC「スキタリ」が配信されたんだから〜!
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そのゲームって、たしか4人協力のアクションシューターだよな?
いかにも。雑に説明すると「Left 4 Dead」っぽいやつじゃ。
大群を4人でかき分けて進むあの感じか。
そうそう。「WH40K」を題材にしてて、舞台は暗黒の遠未来。ハイヴ都市テルティウムを蝕むカルト教団の大群を、皇帝のために挽き潰すゲームだよ!
撃った弾の半分がオグリンの尻に消えるゲームとも呼ばれておるな。
なんだそれ。
初期キャラの1人がオグリンっていう体の大きな子でね。通路で前を歩かれるとなーんにも見えなくなっちゃうの。
じゃから、必然的に尻を撃つことになるのじゃ。
そんな仕様で大丈夫か?
大丈夫じゃ、問題ない。
それはダメなときの返しだぞ。
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発売は2022年だったよな。出た当初はクラッシュが頻発するとか、未完成品とか言われてた記憶があるけど。
ふっふっふ。それはもう過去の話だよ、凛ちゃん。
今は別物じゃ。アップデートでスキルツリー(タレント)と武器強化のシステムが拡充されて、“ビルド作りが楽しいゲーム”に化けておるぞ。
へ〜、アプデで盛り返した感じか。コンテンツの少なさも指摘されてたと思うけど、そっちはどうなんだ?
テックレムナントを持ち帰る脱出型コンテンツ「遠征」と、階層型コンテンツ「Havoc」が追加されてるよ。
この2つでだいぶ解消された印象じゃな。
だよね〜。「Havoc」は信頼度30で開放されるのもあって、めっちゃむずいの。だから、一緒に踏破してくれる腕利きを募集中だよ!
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それでこのプレゼンが始まったと。でもさ、「WH40K」って設定が重いじゃん。暗黒の第41千年紀だの、帝国だの、作品の背景を知らないとキツくない?
だいじょ〜ぶ! 分からない単語が出てきても「こまけぇことはいいんだよ! 皇帝のために敵をぶっ潰せ!」のノリで遊べるから。
そうじゃそうじゃ。皇帝こそが神、異端者は滅せよ、ワシらの命は銃弾よりも軽い、この3つだけ覚えておけば問題なしじゃぞ。
とりあえずプレイヤーキャラに人権がなさそうなのは伝わった。
いいところに気付いたね。最初から使えるプレイヤーキャラは囚人上がりの使い捨て要員なの。「WH40K」って聞くと,スペースマリーンみたいなムキムキ超人が最初に思い浮かぶかもしれないけど、このゲームの主人公は英雄じゃなくて完全にモブ。“何者でもない”モブ視点だからこそ見えるこの世界の理不尽さ、絶望、終末感がほんといいの!!!!
世界観ガチ勢が言うと説得力が違うな。
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協力型シューターならではのやつか。アドレナリン全開のラッシュタイムを乗り切ったときの爽快感はたまんねぇよな。
爽快っていうより満身創痍?
焼かれ、溶かされ、蜂の巣にされたうえにブン投げられるからのう。
そんなボロ雑巾にされるのか……じゃあ、野良マッチだとクリアが難しい?
なんとかなるというか、“なんとかし合う”ゲームじゃから、その辺は心配なしじゃ。
でも〜、単独行動しがちな人がいたら厳しいかも。
敵に囲まれやすくなったり、特殊能力持ちに狙い撃ちされたりするリスクがあるからか?
そうそう。あとね、“コヒーレンシー”って仕組みがあって、味方の近くにいるとタフネスっていうシールドが回復するうえに、仲間のバフの恩恵を受けられるんだよね。
4人分のバフが相互に働くことで、堅く、そして強くなれる。そのバフをないがしろにするということは即ち……。
仲間を危険にさらすってことだな。離れて勝手なことするほど損ってわけか。
システム的な縛りがあるのもあって、野良でも自然と4人で固まる動きになるのじゃ。死にたくない者同士が手を取り合い地獄をかき分ける感覚は、本作ならではじゃぞ。
最初はラッシュを生き延びることで精一杯だけど、極まってくると移動にスライディングしか使わなくなるし、敵の湧きポイントを覚えちゃうしで、遊べば遊ぶほど深みにハマっちゃうんだよね。
わざと仲間のボットを抹殺して、ソロでミッションを完走しよる猛者もいるぐらいじゃからな。ハマる人間はとことんハマるぞ。
システムに反抗しすぎてて震えたわ。
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悩ましいのは、1ミッションやるだけですごく疲れるってことかな。
30分かかることもザラじゃからのう。
思ったより長いな。
でもでも、時間を忘れるくらい戦闘の手触りがいいんだよ!
いうてシューターだろ?
ちゃうちゃう。シューターに見せかけて半分は近接ゲーじゃ。群れをブォンと薙ぎ払い、銃でガガガッと遠くのスナイパーを撃ち抜く。近接と銃撃が入り混ざる独自のリズムがあるのじゃ。
チェーンウェポンのガガガガッって感じが、たまんないんだよね〜。
ボルトガンもよいぞ〜。ドッ、ドッ、ドカーンと爆ぜる快感たるや。クセ強武器じゃが、あの反動はやみつきになる。
さっきから擬音だけで会話が成立してんな。
あと音楽ね。本っ当にすごいの! イェスパー・キッドっていう作曲家なんだけど。
あ〜、「Hitman」と「Assassin's Creed」の人か!
そうそう! 荘厳なあの音楽が、帝国に根付いた信仰と絶望的な世界を音で“分からせてくる”んだよ〜。
大群が押し寄せる波と曲の盛り上がりがシンクロした瞬間はもう、脳汁ドバドバじゃ。
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そんで、本題の新クラスってのはどんなヤツなんだ?
待ってました! その名も「スキタリ・アルファ・プリムス」! アデプトゥス・メカニカス所属のサイボーグ歩兵だよ!
そもそも、メカニカスってのは?
火星を本拠地にする機械教の技術者集団! 「肉体は弱く、機械こそ神聖」っていう教義でね、体のパーツを機械に置き換えることが彼らの信仰の表れであり、正義なの。狂信的な機械教であることを買われてて、帝国の技術はメカニクスが支えてるんだって。機械の修理には祈りと聖油とお香が必須で、崇めてるのは万機神(オムニシア)っていう……。
ええい、一気に喋んな! でも分かった、さっきの線香騒動はそういうことか。
この導入ムービーがまた最高でね。彼らの教義を見せつける肉体改造シーンにゾクゾクしちゃった。機械精霊の扱いに長けたエリートですら人間性を捧げた使い捨ての道具っていう、救いのなさ。テクノロジーの塊に対して捧げる歪でアナログな信仰心。この世界の狂気が凝縮されてて、いいよねぇ(うっとり)。
褒めてるのかそれ。
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性能面も尖っておるぞ。
攻撃型アビリティを持つアタッカーなんだよね。
スキタリウスはアークという感電ギミックが特徴でのう。密集した群れで放電すれば、辺り一帯が花火大会じゃ。
それと相棒のサーボスカルちゃん! ドクロがぷかぷか浮いてついてくるの! かんわい〜よね!
それはかわいいのか……?
ちなみに、サーボスカルに使われてるのは死者の骨だよ。死後も帝国のために献身できることは臣民にとっての誉れで〜。
いやいや設定が重い。ちょっとした豆知識として教えるやつじゃないだろ。
こやつが優秀でのう。ギミックの起動に援護射撃、果ては遠隔蘇生から火炎放射までこなす万能ドクロじゃ。
いいところばっかり、ていうわけでもないんだろ?
うむ。タフネスの管理に理解がいる印象で、初心者が最初に触るには難しい。
スキルツリーがスキタリウス専用の設計になってるのも面白いよね。
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そんなわけで、「Warhammer 40,000: Darktide」はおすすめじゃ!
絶望的な世界で、4人で肩を寄せ合い地獄を突き進む連帯感。爽快さと緊張の同居したアドレナリンドバドバ系協力シューター。セール頻度も高いから、けっこう狙い目だと思う。
アタシもスキタリウスでデビューしてみっかな。まずは固まったまま動かないPCをどうにかしてからだけど。
ふーむ。祈りが足りんかったようじゃな。
凛ちゃん待ってて! 今、追加のお香(線香)と聖油(アロマオイル)持ってくるから! テカテカにしてから賛美歌を……。
普通に再起動させてくれっ!!


























