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MMORPGの王道を征き,ガチャなしで挑む新作「AION2」。現代路線の真逆を進み,2か月未満で多くのプレイヤーの愛を集める【PR】
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印刷2026/07/17 12:00

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MMORPGの王道を征き,ガチャなしで挑む新作「AION2」。現代路線の真逆を進み,2か月未満で多くのプレイヤーの愛を集める【PR】

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 NCの「タワー オブ アイオン」の続編,PC向けクロスワールドMMORPG「AION2」が,2026年9月中に日本を含むグローバル圏でリリースされる。

 天族と魔族,そして龍族の3種族の間の対立が描かれる本作は,新世代にふさわしいビジュアル表現とアクション性に優れた戦闘が売りだ。さらに前作の特徴である“翼でのフィールド自由飛行”も健在で,新作MMORPGに飢えたゲーマーたちの心を期待で震わせている。

 今回はそんな「AION2」について,事業室長のソ・インソップ氏と,開発PDのキム・ナムジュン氏にインタビューしてきた。

左からソ・インソップ氏キム・ナムジュン氏
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 NCの新作「AION2」は,2026年9月にグローバルリリースされるPC向けMMORPGだ。今回はメディア向け体験会で,UE5で表現されるフィールドでの自由飛行や,手触りのいい戦闘をたっぷり触れてきたので,その内容をお届けしよう。

[2026/07/02 08:00]

 ちなみに,AION2は2025年11月に韓国と台湾で先行配信され,ローンチから2か月未満で売上1000億ウォン(約108億円)を突破した。しかも本作は,メンバーシップを主軸にした“ガチャなし”のマネタイズであり,傾向としても「往年のMMORPG的な月額課金ビジネス」に近い。

 そのぶん苦労もたくさんあったようだが,それも「今となっては」か。オートバトルもガチャもないMMORPGというチャレンジについて,現場では終始,和やかな雰囲気で話を聞かせてもらえた。



リセットしたものは,すべて


4Gamer:
 来日中のお忙しい時間を割いていただき,ありがとうございます。
 まずは簡単に,それぞれ自己紹介をお願いできますか。

ソ・インソップ氏(以下,ソ氏):
 「AION2」事業室長のソ・インソップです。
 私はこれまでNCで,「リネージュM」「リネージュ2M」「リネージュW」などのタイトルに携わってきました。

キム・ナムジュン氏(以下,キム氏):
 「AION2」開発プロデューサーのキム・ナムジュンです。
 NCに入社後は,「タワー オブ アイオン」「リネージュ エターナル」「リネージュ2M」などを担当してきました。

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4Gamer:
 事の発端から掘り起こすと,「AION2」の初出は2018年のタイトル発表会でしたが,お二人が合流したのはいつごろでしょうか。

ソ氏:
 2021年の末ですね。私たちが合流してから,すべての開発体制がリセットとなり,まったく新しい体制で開発再開となりました。

キム氏:
 完全に一新したといって差し支えないですよね。ゲームエンジンもリソースも,ゲームプレイの方向性も変えましたので。

4Gamer:
 全部ですか。かなり思いきりましたね。
 そのときに引き継がれたものもなく?

キム氏:
 ありますよ。何人かの開発者くらいは引き継がれましたね。

室内にいた人全員:
(笑)(笑)(笑)。

4Gamer:
 どれほどリセットされたのかが察せられます……(笑)。
 ちなみに,お二人はこれまで日本に来られたことは?

ソ氏:
 もちろんあります!

キム氏:
 旅行で何度も来てます!

ソ氏:
 私は日本のゲームやアニメのキャラクターが好きなので,妻と一緒によく秋葉原に行ってますね。

キム氏:
 私は日本の方々とお話しするのが好きで,食べ物も文化も好きです。なにより,小さいころから日本のゲームで育ってきましたしね。

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4Gamer:
 日本通とあらば,日本市場にも精通していそうですね。
 それでは本題の「AION2」について,まずは2025年11月に韓国・台湾版でリリースしてからの反響を教えてください。

ソ氏:
 とてもありがたいことに,前作「タワー オブ アイオン」に続いて,「AION2」もたくさんの方々に愛していただけました。
 本作に関してはとくに,“プレイヤーとのコミュニケーション”を積極的に推進していこうという方針を打ち立てていましたが,これに関してもとてもいい反応をいただけています。

4Gamer:
 コミュニティマネジメントは昨今,必須とされていますものね。

ソ氏:
 そうですね。MMORPG自体,双方の積極的なコミュニケーションを望んでいるプレイヤーさんが多いことも理解していたので,こちらもそれに応えるべきだろうと心に決めていました。
 これまでも開発の進捗状況や,いただいた意見・要望については正直に答えるようにしてきて,おかげさまで良き反応をもらえています。

4Gamer:
 どこまで素直に話すか,という悩みも尽きなかったのでは?

ソ氏:
 めちゃくちゃ悩みましたね(笑)。
 どこまで言うべきか,どこまで言っていいのかというところは。

4Gamer:
 とはいえ,その結果が2026年1月時点で累計売上1000億ウォン(当時の日本円レートで約108億円)の突破でした。ニュースでも報道されていましたし,手応えもかなりあったのではと。

ソ氏:
 売上がちゃんと出て,ホッとしているところです。ビジネスモデルに関しては,昨今のMMORPGとは大きく異なっていたため不安でしたが,プレイヤーの皆さんのおかげで,この結果につなげられました。

4Gamer:
 そのなかで苦労したことは,なにかありましたか。

キム氏:
 ありすぎて回答に困るくらいです(笑)。
 例えば,韓国・台湾版のローンチ初期は,ゲームとして足りない部分も多く,いわゆる“謝罪放送”を何度もやりまして。プレイヤーとの積極的なコミュニケーションもまずはそこからでした。
 至らぬ部分を手直しするのはもちろん,コンテンツを追加するスピードも落とせなかったので,どちらも全力で対処していました。最近は「プレイヤーがどういったものを気に入るのか」という分析も深めていて,それらを反映できるよう努力を重ねているところです。

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4Gamer:
 現在,AION2の開発チームはどれくらいの規模なのでしょう。

キム氏:
 350人ほどです。かなり大きなチームになっています。
 AION2では毎週アップデートがありますし,今はグローバル版のリリースの準備もあって,より多くの人員が必要な時期なんですよ。

4Gamer:
 グローバル版も同じチームで進めているんですね。
 自社内だけで完結しているのは強い。

キム氏:
 そうですね。細かい役割でいうと,韓国・台湾版とグローバル版では分かれている部分と,分かれていない部分があります。
 一例として,コンテンツ開発は共通のチームですが,バランス調整は地域ごとに変える必要があるので,個別のチームが担っています。

4Gamer:
 韓国・台湾版とグローバル版は,具体的にどう違うのでしょう。

ソ氏:
 コンテンツの実装順やバランス調整などに違いは出てくるはずですが,ゲーム内容は同一です。そのうえで,最も大きな違いは「グローバル版にはモバイル版が存在しない」という点でしょうか。

4Gamer:
 ほう。グローバルではモバイル版の予定自体なしで?

ソ氏:
 その予定です。

4Gamer:
 一方,グローバル版はおなじみのNCのプラットフォーム「PURPLE」のみならず,Steam版もあるようですが。

ソ氏:
 Steamは世界中で使っている人が多いので,対応しました。

4Gamer:
 ものすごくシンプルな理由で(笑)。本作はコンソール版(PS5)も予定しているとのことですが,そちらの進捗については。

キム氏:
 具体的な日程はなんとも言えませんが,がんばって開発しています。Steamでのコンソールパッド対応も済んでいますし,そもそもたくさんお待ちいただいているので,早めに出したいところです!

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4Gamer:
 韓国・台湾版とグローバル版では,サービス期間に約1年のズレが生じるかと思われます。この点,コンテンツ差を埋めてワンビルド統合を目指すのか。あるいは目指さないかでいうと,どちらでしょう。

ソ氏:
 現状ではなんとも言いづらいのですが,どちらの可能性もあります。というのもコンテンツが非常に多いため,実装時期についてはゲームバランスを含めての調整が求められるんです。なかには飛ばし飛ばしで対応するものもあるでしょうが,そこもプレイヤーの反応次第かなと。
 ただ,利便性に関する機能については,ビルド差が出ないようグローバル版にもすぐに反映させていくつもりです。

キム氏:
 そもそも韓国・台湾版の運営にあたって,誤算もありました。
 韓国・台湾版ではもともと,「コンテンツを早めに追加しないと,みんな飽きてしまうだろう」という考えから,これまでのアップデートではとにかくスピード感を心がけていました。ですが逆に,それが嫌だというプレイヤーさんもいらっしゃったんですよ。
 コンテンツをちゃんと楽しみたいのに,それを楽しむ時間がない。そうした意見を多数いただいているため,コンテンツを追加するスパンについては,あらためて考え直していこうとしています。

4Gamer:
 グローバル版でも,そうやって反応を確かめていくわけですね。
 ちなみに,グローバル版リリースへのプレッシャーはありますか。

キム氏:
 あります。そもそも韓国・台湾版をローンチしてから,ずっとプレッシャーを感じています。アップデートは毎週行う,クオリティも維持しないといけない。もう心が休まるヒマがないですね。
 グローバル版についても,今の緊張感のまま準備しています。

ソ氏:
 グローバル版に期待してくれている方々も多いですからね。
 最も多いのは前作のプレイヤーさんたちですが,最近はこうした往年のスタイルかつAAA級のMMORPGが市場でリリースされてこなかったため,そこに期待してくださるファンが多いと感じています。


今どき,ガチャなしで挑む勝算とは?


4Gamer:
 グローバル版のビジネスモデルについて教えてください。

ソ氏:
 「AION2」は基本プレイ無料で,韓国・台湾版と同じく,ゲームプレイの利便性を向上させる「メンバーシップ」がサービスの中心にあります。そのほかバトルパスやキャラクター衣装,ペットや翼などの個別アイテム販売もありますが,すべて外見に関する要素です。
 いずれもキャラクターの強さにつながるものは提供しません。

4Gamer:
 往年の月額課金制を思わせる構造ですよね。
 なんでも,ガチャもないんですよね?

ソ氏:
 ガチャはないです。

4Gamer:
 コスチュームガチャなども存在しないんですか。

ソ氏:
 しません。そこは最後まで悩みましたが,よりたくさんの人に着せ替えを楽しんでもらうためにも,アイテム獲得にはランダム要素がないほうがいいだろう,という判断です。

キム氏:
 キャラクターをキレイに作ったら,衣装も当然いいものを着せたくなります。なのに,目当ての衣装のためにガチャを回しても手に入らなかったら,それってすごくストレスになってしまうので。

4Gamer:
 いくらでも身に覚えがありますねえ……。

ソ氏:
 そのため,外見に影響するアイテムは必ず獲得できる個別販売にしていますし,なるべく低価格での提供も意識しています。なにかオマケをつけたりして価格を上げる,なんてこともしないです。

キム氏:
 そのぶん大変なんですよ。なぜなら皆さん,誰でも買えて手に入るから“本当にいいもの”じゃないと買ってくれません。
 おかげで我々も,どんなコンセプトの衣装を作るか悩むことが多くて。これは半分冗談ですが,開発中,「私たちはファッション業界で働いているのだろうか?」と思うときすらあります(笑)。

4Gamer:
 半分は本音なんですね……(笑)。

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4Gamer:
 サービスの基盤となる,メンバーシップとはどのようなものですか。

ソ氏:
 メンバーシップに登録していただくと,ゲームプレイにおける時短要素や便利機能を利用できます。一例としては,「拠点に戻らなくても倉庫やショップが利用できる機能」などですね。
 ちなみに,韓国・台湾版ではローンチ時に3つのメンバーシッププランを用意していました。価格帯に応じて機能を差別化したんです。しかし,内容の違いが分かりづらいことで混乱を生んでしまったため,全機能を1プランに統合し,価格も大幅に引き下げる方針に変えました。
 この調整はグローバル版にも適用します。

4Gamer:
 分かりやすくてお手ごろな価格が一番うれしいですもんね。
 現状,韓国・台湾版でのメンバーシップ利用率はどうですか。

ソ氏:
 ライトなビジネスモデルだからか,ありがたいことに韓国での利用率は90%超えです。皆さん「サーバー代くらいは払ってあげるよ」って買ってくれています(笑)。

4Gamer:
 ああ。「仕方ねえなあ(チャリン)」みたいな。
 そうやって応援したくなる関係性を築けているんでしょうね。

ソ氏:
 そうだとうれしいですね。
 ライトなビジネスモデルにしたのも,衣装アイテムを低価格で提供するのも,すべてはより多くの方々に楽しんでもらいたいからですので。まあそのぶん,ナムジュンはとても苦労していますが(笑)。

キム氏:
 たくさんの人に「AION2」を楽しんでいただきたいという気持ちだけでがんばっています! ぜひプレイしてほしいです!
 なかには「グローバル版はビジネスモデルを変えるんじゃないか?」という懸念の声も届いていますが,変えないのでご安心ください!

ソ氏:
 K-MMORPG(韓国のMMORPG)はガチャがすごく強いので,実際「AION2もそのうち入れるんじゃないのか」という声は受けています。
 けれど,韓国・台湾版でもガチャを入れずにここまでやってこられましたので,今はこの結果を信頼していただければと思います。

4Gamer:
 それはなんとしても,期待に応えないとですね。

ソ氏:
 ええ,がんばります(笑)。

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4Gamer:
 グローバル版の配信地域はどうなりますか。

ソ氏:
 大きくは欧州,北米,南米,そして日本です。それ以外にも細かな地域をたくさん含んでいます。
 サーバーは大陸単位で1〜2個ほどあり,日本は「アジアワールド」に含まれる予定で,アジア地域のプレイヤーと一緒にプレイできます。まずは10言語に対応しますが,以降も追加を検討します。

4Gamer:
 アジア地域で垣根なく交流できるわけですね。
 日本市場については現状,どのように見ているのでしょう。

キム氏:
 日本はコンソールが強い国なので,正直なところ,今のNCがどこまで食い込めるかの見通しは立っていません。それでも「成功できる!」と信じています。ですから,チャレンジという側面は強いですね。

ソ氏:
 日本語化や日本語ボイスにも相当のコストがかかりましたが,そうやって日本の皆さんに寄り添っていく価値は高いと思っています。
 どこそこの地域では売れないから今回は出さない,といった判断を重ねて我々から離れていくと,関係も希薄化するばかりですので。

キム氏:
 それに,日本は長らくアジア圏のゲーム市場の先頭に立っていますからね。そんな国に送り出すのは必然ですし,私たちの「AION2」がどのような評価を受けるのかも,純粋に気になります。

4Gamer:
 そういう話だと,昨今は韓国ゲームもセクシー路線でかなりグローバルに食い込んだ印象ですが,自国の市場に思うことはありますか?

キム氏:
 衣装販売では顕著に思うことがあります。韓国ではとにかく「すごくカワイイ」か「すごくセクシー」に振りきらないと,売上が振るいません。そこは需要の傾向を強く感じますね。

4Gamer:
 なんとなくイメージできてしまう。
 ついでに,日本のプレイヤーにはどのような印象を持っていますか。

ソ氏:
 キャラクターへのこだわりが強く,シングルプレイが好まれるイメージです。そうした需要に応えられるものを目指してきたつもりです。
 余談だと,韓国で実施したオフラインイベントに,日本のファンがいらしてくれたんですよ。そこで「AION2に日本語ボイスを入れてほしい!」と要望され,その場で「日本語ボイスを入れます!」とお約束したので,必ず入れる意気込みだったんです(笑)。
 ムービー中も日本語ボイスだとまた違った印象を受けたので,これは絶対に入れないといけないと思ったものです。

4Gamer:
 そんな勇者みたいな日本のファンが。そのうち界隈で称えられそう。

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ソ氏:
 逆質問になりますが,日本のプレイヤー的には(前日の)メディア体験会で実際に触れてみて,どうでした? 日本で成功すると思えました?

4Gamer:
 ビジュアルは極めていい。ゲーム面のクオリティも申し分ない。
 なので月並みな話ですが,あとはもう認知の問題かなと……。

ソ氏:
 ありがとうございます。そうですよね……我々もまさに認知の問題だと思っていますし,これから広く認知してもらえるよう,取り組んでいきたいと思います!

キム氏:
 「AION2」ではPvPを強制させませんし,PvEやソロプレイだけでいろいろ楽しめるので,日本の皆さんもぜひプレイしてください!


なにが好きか分からないので全部入り


4Gamer:
 あらためて,ゲームのコンセプトについても教えてください。

キム氏:
 とにかく「なにが好きか分からないので,すべて入れておきました!」というコンセプトです。

4Gamer:
 すごく分かりやすい(笑)。

キム氏:
 というのは置いといて,「AION2」ではアクションを重視し,コンソールゲームのような感覚で遊べることを意識しました。飛行しながら戦ったり,探索や育成,ボス攻略やPvPに励んだりといろいろできます。

4Gamer:
 AIONらしさでいうと,やはり飛行システムですか。

ソ氏:
 そうですね。広大なフィールドを自前の翼で羽ばたいて飛んでもらう。これがシリーズの要となっています。画面に映るロケーションはそのほとんどにアクセスできるので,自由な移動を体感できます。
 とはいえ飛行だけでなく,天族と魔族が対立する世界観や背景,見た目や操作感など,この世界すべてがAIONらしさだと思っています。

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4Gamer:
 アクションとしては,「攻撃時のエフェクトや打撃感がちょうどいい」と感じました。このあたりのこだわりはどうですか。

キム氏:
 戦闘時における視認性のバランスには悩みましたね。
 仮に,ソロプレイならエフェクトを派手にしたほうが見応えがありますが,多人数戦だとそうでもありません。演出を派手にしすぎると,画面が見えづらくなる現象が多発してしまうからです。
 AION2はそこも踏まえて視覚表現を調整しましたし,オプションで「エフェクトごとの個別調整」をできるようにもしています。

4Gamer:
 どういった調整が可能なのでしょう。

キム氏:
 エフェクトは5種類あって,「戦闘時に重要度が高いもの」や「見た目のためのもの」を分類しています。それらの優先順位を個別に調整することで,人それぞれの見やすさを追求できるんです。

4Gamer:
 なるほど。格好良さのためだけのエフェクトは,PCスペックに応じて消したりもできるわけですね。
 それと,「AION2」ではキャラクター作成時に天族と魔族を選びますが,この2種族にはどのような違いがありますか。

キム氏:
 「AION2」では天族と魔族で外見の差をほとんどなくし,スキルも同等にしました。それでいてストーリーは異なるので,それぞれの視点の物語を楽しんでいただけます。
 というのも前作では当初,天族と魔族で外見やスキルを大きく変えていたのですが,プレイヤーとのコミュニケーションをとおして,見た目の差を埋めたり,スキルも統合したりといった変遷の歴史があったんです。

ソ氏:
 前作では,天族を選ぶ人が多かったですね。
 とくに韓国ではその傾向が顕著でした。

4Gamer:
 その点,今回の傾向はいかがですか。

ソ氏:
 逆に魔族が多くなりました(笑)。

キム氏:
 外見が同じになったら,ワルイ願望が湧いてきてしまったのか,魔族を選ぶようになったのかもですね。
 人はみな,心に魔を飼ってますから(笑)。

4Gamer:
 魔の感じに引かれるのは分かります(笑)。
 他方で,種族人口の差はゲーム内で問題になりませんか? 本作は種族間戦争でPvPがあるわけですし,戦力比が偏ってしまうなどは。

キム氏:
 まさに,韓国・台湾版のリリース当初はサーバー内の種族人口差で,マッチングバランスが整わない問題が浮上してしまいました。
 そこで,現在は1サーバー内でマッチングさせるのではなく,レートが近似したサーバー同士でマッチングさせる仕組みに変えています。

4Gamer:
 垣根を取っ払うグローバルな発想ですね。
 あとはキャラクターカスタマイズ。項目がかなり細かいですよね。

キム氏:
 前作でも「ここまでキャラを作り込めるゲームはすごい」と話題にしてもらえて,それが流行のきっかけにもなったので,「AION=キャラカスタムの充実」のイメージは引き続き大切にしました。
 ビジネス的にも,キャラクターが美麗じゃないと衣装を買ってもらえるはずがなかったため,キャラクターカスタマイズとビジュアル表現は両方とも注力しています。

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4Gamer:
 キャラクターカスタマイズは韓国・台湾でも好評でしたか。

ソ氏:
 すごく好評ですね。ありがたい限りです。
 あと,キャラクターカスタマイズには「自分が作ったキャラをWebショップで販売し,他者に買ってもらうシステム」もあります。購入されると販売者に収益が入るため,キレイさユニークさ,面白さなどのキャラ作り自体も話題にしてもらえています。

4Gamer:
 それは面白い。
 その機能はグローバル版にも搭載しますか?

ソ氏:
 入れる予定です。ただ,たまにですが,この機能で「著名人に似たキャラを作る人」がいまして……このあたりの課題が残っているため,ひとまずは予定ということで。

4Gamer:
 ああ,細かく作れすぎることの弊害みたいな。キャラクターカスタマイズ好きからすれば,とても興味が湧く話です。
 続いて,パーティープレイの考えもうかがいたいです。「AION2」には,味方の回復・支援クラスが「クレリック」と「チャンター」の2種類います。こうしたヒーラー枠は必須としているでしょうか。

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キム氏:
 必須のバランスとはしていません。
 理想としては,「パーティーにいたほうがいい」としつつ,プレイヤースキル次第で「ヒーラーを減らしてもいい」と効率化を図れる,といった具合です。具体的な調整については悩んでいる最中ですが。

4Gamer:
 MMORPGのプレイスタイルもずいぶん変わりましたしね。

ソ氏:
 そうですね。従来のMMORPGではヒーラー必須の前提で,ヒーラーがいないと挑戦できないコンテンツが数多くありました。その影響で,ヒーラーを集めるまでの待ち時間が発生し,また単純なヒーラー不足が深刻な問題になってしまう,といった課題が散見されました。
 そのためキムが言ったように,「AION2」ではヒーラーがいれば攻略が安定しやすい,けれどプレイに自信があるならヒーラーなしでもいい,といった今の時代ならではのバランス感で設計しています。

キム氏:
 まあ,あくまで理想論ですけどね。MMORPGのプレイヤーは皆さん「プレイに自信がある」のですが,ネット上で豪語される自信に反して,データの実情はそうでもなかったりするものですので……。

4Gamer:
 自信と腕前がイコールでなかったりすると。
 まあ私もそうですが,ゲーマーってそういう生き物かと(笑)。

キム氏:
 なので現状の主流も,パーティーにヒーラー1人構成です(笑)。

4Gamer:
 私はクレリックを体験しましたが,「ヒーラーなのに殴りが強いな」と感じました。これもソロプレイを意識した結果でしょうか。

キム氏:
 私が前作を開発していたとき,当時の開発プロデューサーだったジ・ヨンチャン(Yongchan Jee)が言っていたんです。「ヒーラーは強くしないと誰もプレイしないから,強くしないといけない」って。

4Gamer:
 いつの時代もヒーラー不足は深刻ですもんね。

キム氏:
 ええ。ソロプレイを考えるとやはり,ヒーラーを強くするのは大事かなと。「AION2」ではカスタマイズ次第で,ヒーラーでもディーラーに迫るダメージを出せますが,特殊なカスタマイズを追求せずとも“デフォルト状態でバシバシ戦えるヒーラー”に仕上げています。

4Gamer:
 それでいうと,6月に「マルチダンジョンの参加人数を最大4人から最大5人に変更する」という発表を聞きましたが,この調整の意図は。

キム氏:
 現状の最大4人だと,サポート2人にディーラー2人がバランス的にいいのですが,逆にいうとそれで固定されがちなんです。そこを最大5人に変えることで,組み合わせの幅を生み出す想定ですね。
 今後は新クラスも追加実装する予定ですから。今のうちに多種多様な構成を楽しめる環境を作っておこうとしているわけです。

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4Gamer:
 まとめると,「AION2」は戦闘やアクションが奥深く,全体のデザインやグラフィックスにも力を注いでいて,コンテンツも豊富で,フィールドも前作の約36倍あってと……。
 本当に,「MMORPGの大作としてできることを全部やってみました!」って感じなわけですね。

キム氏:
 そのとおりです!


往年のMMORPG,その王道を守っていく


4Gamer:
 グローバル版の9月リリース以降,予定していることはありますか。

ソ氏:
 まずはローンチに集中したいと思っています。そのあとはプレイヤーさんの反応を見ながら調整していくつもりなので,以後のアップデートについては,またあらためてお伝えする機会を作ろうと思います。

キム氏:
 一応,グローバル版に合わせた“特殊なコスチューム”などはすでに検討していますので,ご期待ください。

4Gamer:
 いったいどんなSEIFUKUやKIMONOとかでしょうねー。
 そのほか,日本でのプロモーション施策はどうでしょう。

ソ氏:
 今はまだ準備段階のものが多く,はっきりと言えないのですが,公式XやDiscord,YouTubeなどのチャンネルを活用して,継続的なプレイヤーコミュニケーションを図っていくつもりです。

4Gamer:
 今後も来日予定はありますか?

ソ氏:
 頻繁に来ようとは思っています。
 あと,プロモーションに関してはNC JAPANがありますから。NC JAPANが「AION2」を盛り上げるためにがんばってくれるはずです(笑)!

4Gamer:
 大胆に投げられましたね(笑)。

キム氏:
 それとやっぱり口コミ。プレイヤー間での広がりは重視したいです。

4Gamer:
 バイラルは究極の広告にして,再現性なき勝負になりがちですが,挑まない理由はないですしね。今どきは動画・配信文化も強いですし。

ソ氏:
 それでしたらここに,毎週生放送しているインフルエンサーが。

キム氏:
 謝罪放送専門ですが(笑)。

ソ氏:
 プレイヤーの皆さんには我々の至らなさへの恐縮もありつつですが,韓国ではキムが謝罪しすぎて,今やショート動画でミームになっていますからね。生放送の一部を切り抜かれたり,専用の歌を作られたり,果てはAIで踊らされたりしているインフルエンサーです。

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4Gamer:
 怪我の功名というかなんというか。
 現状,キムさん自身はそれに対してどう思っていますか?

キム氏:
 すごくありがたいです! 謝罪するような状況が続いてしまったことは申し訳なく思っていますが,今はもう割りきって「これが人生最後のスポットライトだ!」って全力で受け入れています。
 それだけ「AION2」が認知されることにつながりますから。

4Gamer:
 プレイヤーフレンドリーな広告塔って感じです。

ソ氏:
 そこも時代ですよね。
 今どきはゲーム開発陣も偉そうに語るのではなく,プレイヤーの皆さんと目線を合わせてコミュニケーションを取り,生きた意見を開発・運営に生かしていく。それが大切な時代だと認識しています。

4Gamer:
 時代によって,あるべき姿も変わっていくと。
 その点,近年のMMORPG事情について思うところはありますか。

キム氏:
 現代では多種多様なジャンルのゲームが,コンソールやモバイルなどで数多く提供されていることで,昔と比べるとMMORPG市場も落ち着いてきているかと思います。それでも,MMORPGには今でも“MMORPGだからこその特別な楽しさ”があると確信しています。
 友人知人と遊ぶ楽しさを求めている人は決していなくならないので,そういった方々の期待に応えるゲーム作りを続けたいです。

4Gamer:
 さらに踏み込むと,昨今はアニメ調のMO系オープンワールドRPGや,本作とは相容れぬ“ガチャゲーム”が強い時代が続いています。
 そんななか,「AION2」は往年の月額課金制を思わせるメンバーシップサービスを主軸とし,ライトなビジネスモデルで勝負する。
 そこにはどんな意気込みを込めたのか,今一度お聞かせください。

ソ氏:
 一番の思いは,世界中のたくさんのプレイヤーに,美しい世界でのゲーム体験を楽しんでほしい。これに尽きます。
 それを目指すうえで,我々のゲームには極力,誰かのストレスになりそうなものを入れるべきではないと考えた。
 みんなが楽しめるゲーム。それが「AION2」の目指した道です。

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キム氏:
 MMORPGファンは今でも,往年の人気タイトルを遊び続けている人が多いです。そこにはもう彼らの人生があって,歴史があるからです。
 一方で,新天地を待っている人は必ずいます。私たちでいえば,前作のプレイヤーもそうですし,シリーズ未経験の方々もそう。もしかしたら普段ゲームをやらない人にも届いてくれるかもしれない。
 そういった方々に,新世代のMMORPGとして「AION2」に触れていただければ,とても喜ばしい限りです。

画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / MMORPGの王道を征き,ガチャなしで挑む新作「AION2」。現代路線の真逆を進み,2か月未満で多くのプレイヤーの愛を集める【PR】

4Gamer:
 外見も中身も新しくありながら,メンバーシップというビジネスモデルも含め,往年のMMORPGを感じさせるスピリッツがある。
 このゲームの理念はおそらく,「MMORPGの王道」なんでしょうね。

ソ氏:
 MMORPGの王道……いいですね! そのように言ってもらえるとうれしいです。我々も今度からこれ使っていきましょう(笑)。
 まさに,「AION2」はMMORPGの王道を守りたいゲームですから。

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