パッケージ
Dune: Awakening公式サイトへ
準備中
準備中
お気に入りタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

最近記事を読んだタイトル/ワード

タイトル/ワード名(記事数)

LINEで4Gamerアカウントを登録
[プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
特集記事一覧
注目のレビュー
注目のムービー

メディアパートナー

印刷2025/04/26 20:02

プレイレポート

[プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 「Dune: Awakening」PC / PS5 / Xbox Series X|S)は,Funcomが2025年6月10日に発売を予定しているサバイバルMMORPGだ。1965年に発表されたSF小説「デューン砂の惑星」,および同小説を元に2021年に映画化された「DUNE/デューン 砂の惑星」を原作としており,プレイヤーは遙か未来の不毛な砂の惑星を舞台に,宇宙規模の陰謀と戦いに巻き込まれていくこととなる。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

「Dune: Awakening」公式サイト


 今回は2025年4月11日から23日にかけて,一部メディアとコンテンツクリエイター向けに実施されたβテストに参加してみたので,序盤〜前半部分のプレイレポートをお届けする。
 なお今回体験できたのはあくまでβ版であり,製品版とは異なる部分が多くある点はあらかじめ了承いただきたい。またローカライズやパフォーマンス面で不完全な場面も散見されたが,こちらも製品版では向上するものと思われる。

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 ちなみに記事タイトルでも触れているが,筆者は恥ずかしながら原作小説も映画も未履修で,タイトルは聞いたことがある程度の完全な“デューン初心者”であった。なので「原作を知らなくても楽しめるのか」「スムーズに独自の世界に入っていけるのか」といった観点でもレポートしていくので,筆者と同じような人は参考してもらいたい。


西暦1万年を超える遙か未来,生物を拒む砂漠の惑星でとある囚人が活動を開始する


 本作の舞台は西暦1万年余りの遙か未来,地球より遠く離れた惑星「アラキス」で冒険が始まる。「デューン」とも呼ばれるこの星は不毛の砂漠に覆われ,人類が生活するにはおよそ向いておらず,宇宙に進出して久しい人々にとっても,ただの辺境の惑星に過ぎなかった。

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 だがアラキスで「メランジ」と呼ばれるスパイス(香料)が発見されたことで,事態は大きく変化した。この物質は長距離の宇宙航行に必須なだけでなく,摂取すれば人間の寿命を延ばし,さらには未来を見通すような能力すら得られるという,夢のような力を秘めていたからだ。
 そしてこのメランジが産出されるのは,惑星アラキスのみ。つまりアラキスの権益を持つものこそが,広大な宇宙の中でも絶大な力を握る……というわけである。

 プレイヤーの分身となるのは,教母という存在に見いだされた元囚人だ。素性について根掘り葉掘り尋ねられた囚人は,教母のお眼鏡にかなったのか,諜報員として惑星アラキスに向かい「眠れる者を目覚めさせよ」という謎の任務を課されることになる。しかしアラキスでの任務はまったくスムーズに進まず,予想外のトラブルに巻き込まれ,本当に身体一つで砂漠に放り出されることになる……というのが,ゲームスタート時点のバックストーリーだ。

画像ギャラリー No.005のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.006のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 なお先に断っておくと,本作は小説版と映画版,いずれかをそのままゲーム化したわけではない。したがって主人公が異なるどころか,物語としては「小説や映画で主人公を務めた人物が誕生しなかった(存在しない)世界」であり,世界観は共有しつつも別の可能性(IF)を描いたタイトルとなっている。
 前述のとおり,筆者は原作の知識がほとんどないので,プレイしていてもこの設定が世界にどう影響を与えているのかよく分からなかったが,原作を知るプレイヤーならその違いをさらに楽しめるのではないだろうか。
 逆に言えばそれが分からずとも,今回プレイした範囲で大きな問題を感じることはなかった。最初のチュートリアルでは目標がしっかりと指定され,かつジャーナルの指示に従えば進行できるので,最初から世界観に基づいた何かの決断に迫られる,といったことはない。

作中ではアトレイデス家とハルコンネン家という派閥が激しく対立しており,ただの余所者の主人公にも勧誘を持ちかけてくる。原作ではハルコンネン家が悪役ポジションだが,ゲームではどちらに与することもできるようだ
画像ギャラリー No.007のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.008のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 さて話を戻すと,先の教母の詰問シーンは,プレイヤーの分身となるキャラクターのメイキングシーンでもある。見た目や人種,ボイスといったものを設定し,ゲームに直接関わる生い立ちを設定していくわけだ。
 具体的には故郷(出身地),カースト(身分),メンター(職業)があり,これらはキャラクターのセリフや口調,特殊エモート,そして能力やスキルに影響するようである。とくに重要なのがメンターで,故郷やカーストがフレーバー的な要素であるのに対し,メンターはゲーム内での戦闘や立ち回りに大きな影響を与えるものとなっている。本作はレベル制でスキルツリーを採用した成長システムを採用しているが,あとから何らかのトレーニングを受けない限り,基本的にはゲーム開始時に選んだメンターに付随するスキルで戦うことになるからだ。

まずは見た目を設定し,のちに能力となる出自を決める。βテストでは無理だったが,あとから調整や変更も可能なようだ
画像ギャラリー No.009のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.010のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 例えば,今回筆者は「トルーパー」という軍人的な護衛風のメンターを選んでみた。これは最初から「シガワイヤーの鉤爪」という能力を持っていて,ワイヤーで崖や壁を素早く登ることができるほか,重力を制御する空間を作り出して落下ダメージを防いだり,あるいはシンプルに飛び道具の性能を上げたりといった能力が使用できた。
 メンターには,ほかにも「ソードマスター」「ベネ・ゲセリットの従者」「演算能力者」の選択肢があり,これらを選べば,またまったく違った能力を得られるはずである。また誰かに師事すれば,より上位のスキルをアンロックできたり,前述のように別種のスキルを利用できたりするので,プレイを進めればキャラビルドの幅はより広がりそうだ。

トルーパーで最初から使用できたワイヤーフック。高速で三次元の移動が可能だが,制御がなかなか難しく,使いこなすには慣れが必要そうだった
画像ギャラリー No.011のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.012のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 最初のキャラクタークリエイトが終わると,デモが表示されたのち,実際のゲームが始まる。
 先に触れたがここはチュートリアルに相当する部分なので,画面左に表示される目標をクリアしていけばいい。基本は三人称視点のアクションゲームで,メインシナリオを少し進めれば広いフィールドを自由に動き回れるようになる。壁や崖などもスタミナが続く限り,ほぼ垂直でも登れる仕様だった。
 しかしこの惑星アラキス,本当に一筋縄ではいかない。最初に考えるべきはとにかく“生き残ること”である。

最初は指示に従いながら,とにかく基礎的な動きを学んでいく。ごく簡単なアイテムはメニューからすぐに作り出せるので,回復薬や弾薬が足りなくなったらすぐに作成しよう
画像ギャラリー No.013のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった


容赦ない日光,貴重すぎる水,話の通じない野盗,そしてサンドワーム……アラキスの地はあまりにも厳しい


 原作のタイトルにもあるように,アラキスは砂の惑星だ。これは砂漠の部分が多いとかそういったレベルではなく,ほぼ見渡す限り砂と岩場しかない,端的に表せば不毛の地である。草原などあるはずもなく,部分的に植物が群生している場所も探せばある,という程度。当然ながら雨も降らない。

プレイした範囲では,フィールドはとにかく砂地と岩場が広がるのみ。画面上部のコンパスをチェックしたり,メニューからマップを開いたりしないと,どこに居るかすぐにわからなくなる
画像ギャラリー No.014のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 本作にはクラフトを主軸にした本格的なサバイバルシステムが搭載されており,家を建設して道具や器具を作成し,それによって装備を整える……といったお馴染みの流れでゲームが進行していくのだが……しかしアラキスには樹木がないので,木材なんて簡単には入手できない。農業をしようにも水を引くこともできず,何を作るにしても周囲のものをなんとか活用するしかないわけだ。

土台を作り,壁を貼って,屋根を乗せる……といった住居のクラフトは,素材さえあれば簡単にできる。具体的には一度イメージ(設計図)を配置し,その後実体化させればよく,調整のために設置や破壊を繰り返す必要はない
画像ギャラリー No.015のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.016のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 具体的には,まずコンソールを設置してフィールドの一部を自分の管理下にする。すると一定範囲が建設可能区域となるので,ツールで岩を砕いて石を入手し,住宅の基礎部分を作ろう。金属が必要になれば,落ちているものを分解したり,地面から突き出た鉱石を砕いて精製したりして入手できる。地面を掘ることはできないので,地表にあるものを利用する形だ。

 場所にもよるが,建設した住居の中は基本的に安全で,後述する厳しい自然環境の影響も受けにくい。また一部の装備には,直射日光から身を守ったり,水を蓄える機能があったりするので,生存のためには強力な装備を作成することも重要になる。一部には購入できるものもあるが,大半の問題はクラフトで解決することになるだろう。

小型の素材は直接拾えるが,一定以上のサイズの素材は一度スキャンしてから分解する必要がある
画像ギャラリー No.017のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

場所によっては,壊れた車両のようなものが放置されていることも。こういったものを分解するのはワクワクする
画像ギャラリー No.018のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 とはいえ,周囲を探索するにせよクラフトに集中するにせよ,まずは生存を優先しなくてはならない。本作には体内水分(喉の乾き)の概念があり,地表にいるだけでもどんどん水分が失われていくからだ。
 日の当たらない夜ならまだしも,昼間の直射日光に当たった場合は急速に画面中央のゲージが増えていき,あっと言う間に日射病になってしまう。そうなれば脱水症状は目前で,水分がすべて失われれば,あとはライフが減っていくのを眺めるしかない。

画面中央の少し上に表示されてる赤いゲージが直射日光の影響を示している。すでにゲージがいっぱいで日射病に陥っており,左下の水分ゲージも枯渇が近いので,非常に厳しい状態だ。すぐに日陰に逃げ込みたいところ
画像ギャラリー No.019のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 本作ではこの“脱水症状の管理”が,かなり重要になる。日光を避けるにしても岩場を除けば砂漠に影はなく,さらに序盤で水分が補給できるのは,一部に群生している夜露草という植物からのみ。それも1/3までしか回復できない。つまり昼間に気軽に出歩くこと自体,危険な行為なのだ。
 本作には空腹度や睡眠の概念こそないが,この脱水症状による“タイムアップ”は,常に意識しておく必要がある。

砂漠内で水分を得られる手段の一つが,この夜露草だ。使用回数に制限はないが,持ち歩けないのでその場で摂取するしかない。しかもゲージは1/3までしか回復できず,これに頼っている状態では昼間に出歩くのは相当に厳しい
画像ギャラリー No.020のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 加えてフィールドには危険が渦巻いている。ほかのプレイヤーを除けば,人が住む集落はほとんどなく,日陰や洞窟には野盗が潜んでいて,こちらを見つけ次第襲いかかってくる。加えて砂地には,アラキスのシンボル的な存在である「サンドワーム」が生息しており,近くを歩いて移動するだけで砂から飛び出し襲いかかってくる。飲み込まれれば,もちろん一巻の終わりなのだ。

岩陰や洞窟,あるいは廃棄された施設には野党共が住み着いている。話はほぼ通じず,出会えば間違いなく命のやり取りになる
画像ギャラリー No.021のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

砂地に巣くう巨大生物サンドワーム。プレイ前はゲーム後半に登場するボス的な存在かと思っていたが,序盤でも砂漠を歩き回るとすぐに飛び出てくる目立ちたがり屋であった
画像ギャラリー No.022のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 つまり直射日光とサンドワームのダブルパンチにより,日中に砂地を移動するのは極めて危険である。いちおう点在する岩場に退避すれば,日陰があってサンドワームも襲ってこないので,挑むなら砂漠を海と考えて,岩場で息継ぎをするように進むしかない。とはいえ岩場に近づいたら近づいたで,いきなり野盗に攻撃されたりするのだが。

 ちなみにゲームを少し進めると,夜露草以外にも水の入手経路が確保できるので,水問題は一応の解決を見ることになる。とはいえ,井戸や雨水を溜めるといった生やさしいものではなく,倒した人間から血液を抜き取ってパックに保存するという,なかなかハードな手法なのだが。

拠点に浄化器を設置しておけば,血液から水分を分離させ一定量を保管できる。さらに携行用の水筒に移動させれば,任意のタイミングで水分補給が行えるようになるわけだ
画像ギャラリー No.023のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.024のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 つまり野盗は危険な存在ではあるが,同時に水分を得るための“資源”でもある。サバイバル要素のあるゲームで,水が重要なのはよくあることだが,まさか血液が水源になるとは思いもしなかった。
 とはいえ世界観として納得はできるし,ゲーム的には敵を倒すモチベーションにもつながるので面白い仕組みではある。ただ死体から血を抜き取る作業は,毎回装備を変更する必要があり,若干手間に感じたのも正直なところだ。

一応,水は集落でも買えるのだが,なんとこの値段でコップ一杯しかない。大航海時代に香辛料が黄金より高かった,という話が思い出される
画像ギャラリー No.025のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった


手触りは良好だが原作譲りの世界観はハードルが高い。ある程度の“予習”は必要かも


 本作はスタンダードなクエストクリア式のシステムを採用しており,初プレイでも迷いにくい,手触りのよいタイトルだと感じられた。一部説明不足を感じる部分はあるものの,基本的にはジャーナルを読んでマップを確認しながら進めていけば,序盤で詰まることはないだろう。
 クエストは達成するごとに続きがアンロックされていくキャンペーン形式のもの以外にも,集落などのコンソールから受諾できるタイプもあって,自分のペースで進めていける。

クエストは指定されたものをダンジョンから回収したり,クラフトして納入したりするタイプが多かった
画像ギャラリー No.026のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

クラフトは条件を満たして設計図をアンロックしたのち,拠点のファブリケーターで作成するパターンがメインだ。現代でいう3Dプリンターのようなもので,大概なんでも作れてしまう
画像ギャラリー No.027のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 一方で,前述のサバイバル要素はとくに序盤が厳しく,最初の拠点を建てている最中にも,何度も脱水症状に陥りそうになったくらいだ。また,少し砂地に踏み出しただけでサンドワームの警告が現れることもあり,緊張感はかなりのもの。
 血液から水を作れるようになると多少の余裕も生まれるが,少し未知の場所に行ってウロウロしただけで,予想以上に水を消費したあげく砂嵐に巻き込まれたりと,常に油断ならない旅を強いられることになる。

反重力フィールドは,落下の衝撃を吸収する便利なスキルだ。ただし,グレネードのように投げてから飛ぶ必要があるので,使い勝手はなかなかシビアだ
画像ギャラリー No.028のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.029のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 とはいえ,“鞭”だけでなく“飴”も用意されており,例えばメインクエストを進めると入手できる「サンドバイク」を入手すれば,徒歩とは比べものにならない効率で砂漠を移動できるようになる。装着するオプション次第では,アイテムもかなり積み込めるので,文字どおりの足として活用できる。
 乗り物があってもサンドワームの脅威がなくなるわけではないが,バイクは簡単に出し入れできるうえ,降りたあとはアイテムとして持ち歩くこともできるという優れモノ。本格的な探索に臨むには,ぜひ手に入れておきたいものの一つだ。

乗り物を手に入れるとやはりテンションが上がる。しかもゼロから自作(パーツで落ちていることもある)するので,愛着も自然と湧いてくる。ツールを使えば,何もないところから車体を出し入れできるのもありがたい
画像ギャラリー No.030のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.031のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 ストーリーや世界観は正直,取っつきにくさを感じたのは否めない。これはローカライズが不完全だったのも一つの要因だが,独自の固有名詞が多く,かつ詳しい説明もないのが大きいと思われる。
 筆者の場合,どうしても分からないものはネットで原作の情報を調べながら進めたが,ストーリーを深く理解したい場合は,何らかの形で原作を予習しておいたほうがよさそうだった。

本作でも極めて重要な役割を果たすだろう香料「メランジ」。ゲームでも,摂取した直後からお告げや予知夢のようなビジョンを見ることになる
画像ギャラリー No.032のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった
画像ギャラリー No.033のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 ただこの練り込まれた世界観は,原作を忠実に再現した結果なので,一概に問題とも言い切れない。序盤では「メランジ(香料)という超物質が存在する」ことと,「帝国が支配する宇宙で二つの領家(貴族)――アトレイデス家とハルコンネン家が争っている」あたりまでを押さえておけば,最低限の話の流れは掴めるはずだ。
 また理解できずとも進行でつまずくことはないので,ゲームとして楽しめているなら,知りたくなるまで気にしなくてもいいかもしれない。

一部の敵は青白いシールドをまとっており,ほとんどの攻撃を無効化してくる。対処法はしっかりと敵の攻撃をパリィしたあと,近接のタメ攻撃を当てることだ
画像ギャラリー No.034のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

画像ギャラリー No.035のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

 いずれにしても,「不毛で危険な砂漠の世界で生きる」というサバイバル要素は非常にしっかりと表現されており,筆者としてはそこが強く印象に残っている。
 プレイできたのはあくまで序盤の部分だけだったので,高度な乗り物やソーシャル機能にはアクセスできず,物語としての評価も下しようがないが,製品版ではさらに完成度があがっているハズなので,今後のアップデートと続報に期待したい。

画像ギャラリー No.036のサムネイル画像 / [プレイレポ]サバイバルMMO「Dune: Awakening」を先行体験。原作未履修のゲーマーを待っていたのは,あまりにも過酷な砂の惑星だった

「Dune: Awakening」公式サイト

  • 関連タイトル:

    Dune: Awakening

  • 関連タイトル:

    Dune: Awakening

  • 関連タイトル:

    Dune: Awakening

  • この記事のURL:
4Gamer.net最新情報
プラットフォーム別新着記事
総合新着記事
企画記事
スペシャルコンテンツ
注目記事ランキング
集計:04月25日〜04月26日