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「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]
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印刷2026/03/13 20:58

インタビュー

「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]

 スウェーデンの独立系ゲームデベロッパHaenir Studioが手掛けるマルチプレイヤーホラーゲーム「Blight: Survival」を覚えているだろうか。
 2022年に開発がアナウンスされた本作は,早々に65万件のウィッシュリスト登録数を獲得しながらも,その後情報がほとんど明かされていなかった。

画像ギャラリー No.001のサムネイル画像 / 「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]

 期待値が上昇し続けるなか,2024年にパブリッシャとして名乗りを上げたのが,「Dead by Daylight」で知られるBehavior Interactiveで,Haenir Studioとパートナーシップを締結し,共同開発を発表していた。
 その後もウィッシュリスト登録数は増え続け,現在はSteamの未発売タイトルの中では第7位の150万件を記録している。

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 Behaviour Interactiveは本日(2024年5月1日),スウェーデンのゲームデベロッパHaenir Studioと提携し,PC向け新作タイトル「Blight: Survival」共同開発を発表した。本作は中世を舞台にした“アクションホラーCo-opゲーム”。プレイヤーは,「Blight」と呼ばれる病を根絶するための戦いに挑むのだ。

[2024/05/01 00:00]

 そんな期待の新作について,GDC Festival of Gaming 2026の会場で,プロデューサー,Vincent Roy(ヴィンセント・ロイ)氏と,ブランドディレクターのJulien D’Aoust(ジュリアン・ダオウスト)氏にインタビューする機会を得た。

インタビューに応じてくれたBehavior Interactiveのプロデューサーであるヴィンセント・ロイ氏(右)と,ブランドディレクターのジュリアン・ダオウスト氏(左)
画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / 「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]

4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。
 Future Games Show Spring Showcase 2026では,久しぶりに新しい映像が公開されました。今回の出展にはどのような期待を持っておられましたか。


ジュリアン・ダオウスト氏(以下,ダオウスト氏):
 そうですね,我々にとっては非常に重要なマイルストーンに到達したと認識しています。ウィッシュリストが150万件を記録しましたが,これは本当に驚くべき数字です。謙虚な気持ちになると同時に,最高にエキサイティングですよ。
 だからこそ,今回は「開発がここまで進んでいる」という進捗を見せることが重要でした。ファンの皆さんの情熱を,もう一度燃え上がらせたかったんです。

4Gamer:
 映像では,かなり強烈なフィニッシュムーブの様子が見られました。

ヴィンセント・ロイ氏(以下,ロイ氏):
 ええ。あれは我々の“Brutal Combat System”の一端で,「シールド・バッシュ」と呼んでいるものです。
 敵の顔面を盾で粉砕したり,剣を肩に突き立てて引き抜いたりするような,高品質なアニメーションで描かれるバイオレンスな瞬間です。テーマそのものがクールなのはもちろんですが,一度見たら目が離せなくなるような,そんな衝撃を大切にしています。

 「我々は今もこのゲームを作っているし,この戦闘体験こそが君たちを熱狂させるんだ」という証明ですね。本作の残酷さは,こうしたアニメーションの質によって際立っています。

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4Gamer:
 この世界の敵についてですが,いわゆる「ゾンビ」とは呼ばないまでも,感覚としては「中世版のウォーキング・デッド」に近いのでしょうか。常に頭を狙わなければならないような。

ロイ氏:
 具体的にそれを目指しているわけではありませんが,ニュアンスは分かります。ただ,あまりに頭を狙うだけにしてしまうと,戦闘が単調になりかねません。

 我々が構築したいのは,もっと「目的意識のある戦闘」です。ただ敵をなぎ倒すのではなく,手持ちのスキルやリソースをどう使い,この状況をどう切り抜けるか。適切なタイミングで適切な判断を下していくような,戦略的な戦闘をベースにして開発しています。

4Gamer:
 世界設定は14世紀のヨーロッパということですが,歴史的に忠実なのでしょうか。

ダオウスト氏:
 14世紀をベースにしたオルタナティブ・ヒストリーが展開されます。もし黒死病が人間を変貌させる恐ろしい病だったら……という設定です。
 十字軍の遠征で疲弊しているところにモンゴルの侵攻があり,さらに黒死病や人口減少による飢饉,さらには治安の悪化というような,当時のヨーロッパに覆いかぶさってきた困難の1つという位置づけです。

 ただ,“地に足がついた感覚”は非常に重視しています。魔法の剣を振り回したり,火球を放ったりすることはありません。中世という時代,空腹や寒さ,略奪の恐怖が当たり前だった社会に「ゾンビ」という要素が加わったら,人々はどう対応し,武器や戦法を進化させていくのかという部分に注目してください。

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4Gamer:
 本作の開発背景についても教えてください。もともとは非常に少人数のチームだったと聞いていますが。

ダオウスト氏:
 アイスランドとスウェーデン出身の二人が,Redditで出会ったのが始まりです。ひとりはアニメーターで,自分の作った中世の映像を投稿していました。
 そこにもうひとりのデザイナーが「これはクールだ,一緒にゲームを作らないか」と声をかけたことがHaenir Studioの設立とプロジェクトのスタートになります。

 限られたリソースのなか,作り上げたトレイラーが爆発的に話題になったのがもう3年前です。そして,約2年前に我々Behaviour Interactiveが合流しました。

4Gamer:
 Behaviour Interactiveがパートナーに選ばれた決め手は何だったのでしょう。

ダオウスト氏:
 我々には30年以上の歴史があり,他者のビジョンを形にしてきた「誇りあるヘリテージ(遺産)」があります。彼らもそれを信頼してくれました。

 あと個人的な話をすれば,私も「Blight: Survival」の最初のトレイラーを見て,すでにウィッシュリストに追加済みだったんです。自分が心からファンであるゲームに仕事として関われるのは,この業界でもそう頻繁にあることではありません。

 彼ら二人は本当にナイスガイで,毎週ミーティングをするたびに,私は「満足しているか」「すべてに納得がいっているか」と聞いています。彼らの情熱とアイデアの源泉を,我々の介入によって曇らせたくはないのです。

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4Gamer:
 Behaviourの専門知識は,具体的にどう生かされていますか。

ロイ氏:
 我々のDNAには,他者のIPやアイデアに適応する力が組み込まれています。
 また「Dead by Daylight」を通じて培った「ホラー表現の専門知識」もあります。「Blight: Survival」は純粋なホラーではありませんが,間違いなくホラー要素が背景にありますから。

 そして何より「スケーラビリティ(拡張性)」です。インディーチームにとって,全プラットフォームでの同時発売やクロスプレイの実装は巨大な壁ですが,我々はそれを数十回も経験しています。PlayStation 5への移植ひとつとっても,小さなスタジオにとっては大きな挑戦ですが,我々はマルチプラットフォームの展開といった作業については慣れています。

4Gamer:
 ゲームシステムについて,最近流行の「エクストラクション(脱出型)」的な要素があるという話もありますが,どのようなゲームになるのでしょう。

ダオウスト氏:
 インスピレーションは受けています。ただし,はっきり言っておきたいのは,本作は「エクストラクション・シューター(もしくはメレーコンバット)」ではありません。

 そこから借りているのは「緊張感」で,やられれば装備も時間も失うというローグライクな要素をフィーチャーしています。そのリスクがあるからこそ,「このまま突き進むか,一度拠点に戻って装備を強化し,体制を立て直すか」という,創発的な決断の瞬間が生まれるんです。なお,PvPはなく,完全にPvEのゲームになります。

4Gamer:
 クラス(職業)についてはどうでしょうか。

ダオウスト氏:
 「ヒーロー」を選ぶようなタイプではありません。ストーリーの主役はあなたという一人の兵士であり,騎士団の一員です。ただ,武器や装備によってプレイスタイルを調整し,仲間とのシナジーを生むことは可能です。

 我々はこれを「ソフト・クラス」と呼んでいます。たとえば,弓を持てば射程は伸びますが,それ以上の「型」にプレイヤーをはめ込みたくはありません。直面する困難に対して,その場で最適な解をプレイヤー自身が見つけられるような,しなやかなシステムを目指しています。

 ゲームプレイについてはまだ詳しくはお話しできませんが,オブジェクトや敵に合わせて武器のロードアウトを自由に組み替えるようなものになると思ってください。

4Gamer:
 「魔法はない」とのことですが,超自然的な要素はあるのでしょうか。

ロイ氏:
 それは本作における興味深いポイントです。当時の人々は,科学で説明できないことを信仰や精神的な力で解釈していました。
 村の聖人が「この骨が君を守る」と言えば,彼らはそれを信じた。我々の目にはただの骨に見えても,彼らにとっては力を持つ「チャーム」なんです。そういった当時の人々の視点を通した魔術性は,ゲームのストーリーやロケーションを探索していく中で重要な要素になります。

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / 「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]

4Gamer:
 ソロプレイは可能でしょうか。また,キャンペーンモードは実装されるのでしょうか。

ダオウスト氏:
 ソロでもプレイできますし,キャンペーンモードも通常とは少し異なるかもしれませんが実装します。

4Gamer:
 初公開からかなり時間が経っていますが,現在の進捗はどうなっていますか。

ロイ氏:
 アクティブに開発中ですが,明確にしておきたいのは,2026年内の発売はないということです。150万人の期待に応えるため,時間はしっかりかけたいと思います。

 ただ,2026年を通じてプレイテストの規模を拡大していく予定です。我々には4万人規模のDiscordコミュニティという,通常ではありえないほど素晴らしいリソースがあります。みんなに「キッチンの中(Behavior Interactiveの内情)」を見せながら,一緒に作り上げていきたいですね。

4Gamer:
 発売を待っているファンも多いと思いますが,期待してほしいポイントを教えてください。

ロイ氏:
 この世界は残酷ですが,同時に戦う価値があるほど美しい場所でもあります。初期トレイラーで描かれていた鹿のシーンを覚えていますか。
 あの静謐さと暴力の対比。プレイヤーの皆さんが,一人の騎士としてこの地獄に立ち向かい,自分だけの物語を紡ぐ。そのための準備を,着実に進めていますのでもう少しお待ちください!

画像ギャラリー No.004のサムネイル画像 / 「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]

 すでに日本語への対応も決定している「Blight: Survival」だが,これから徐々に門戸が広げられていくことが明かされた。
 プレイテストへの参加にあたっては,公式Discordチャンネル(関連リンク)の参加登録が奨励されている。暴力的で,ゾンビが登場するがリアルなヨーロッパ暗黒時代に身を投じてみたいというゲーマーは,早速チェックしてみよう。


  • 関連タイトル:

    Blight: Survival

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