インタビュー
「Blight: Survival」開発陣インタビュー。150万人のウィッシュリスト登録を記録した期待の“中世ゾンビゲーム”の現在を聞いた[GDC 2026]
2022年に開発がアナウンスされた本作は,早々に65万件のウィッシュリスト登録数を獲得しながらも,その後情報がほとんど明かされていなかった。
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期待値が上昇し続けるなか,2024年にパブリッシャとして名乗りを上げたのが,「Dead by Daylight」で知られるBehavior Interactiveで,Haenir Studioとパートナーシップを締結し,共同開発を発表していた。
その後もウィッシュリスト登録数は増え続け,現在はSteamの未発売タイトルの中では第7位の150万件を記録している。
死者を蝕む病の根絶を目指す協力プレイ対応の新作アクション「Blight: Survival」,DbDのBehaviour Interactiveが開発に参加
Behaviour Interactiveは本日(2024年5月1日),スウェーデンのゲームデベロッパHaenir Studioと提携し,PC向け新作タイトル「Blight: Survival」の共同開発を発表した。本作は中世を舞台にした“アクションホラーCo-opゲーム”。プレイヤーは,「Blight」と呼ばれる病を根絶するための戦いに挑むのだ。
そんな期待の新作について,GDC Festival of Gaming 2026の会場で,プロデューサー,Vincent Roy(ヴィンセント・ロイ)氏と,ブランドディレクターのJulien D’Aoust(ジュリアン・ダオウスト)氏にインタビューする機会を得た。
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4Gamer:
本日はよろしくお願いします。
Future Games Show Spring Showcase 2026では,久しぶりに新しい映像が公開されました。今回の出展にはどのような期待を持っておられましたか。
ジュリアン・ダオウスト氏(以下,ダオウスト氏):
そうですね,我々にとっては非常に重要なマイルストーンに到達したと認識しています。ウィッシュリストが150万件を記録しましたが,これは本当に驚くべき数字です。謙虚な気持ちになると同時に,最高にエキサイティングですよ。
だからこそ,今回は「開発がここまで進んでいる」という進捗を見せることが重要でした。ファンの皆さんの情熱を,もう一度燃え上がらせたかったんです。
4Gamer:
映像では,かなり強烈なフィニッシュムーブの様子が見られました。
ヴィンセント・ロイ氏(以下,ロイ氏):
ええ。あれは我々の“Brutal Combat System”の一端で,「シールド・バッシュ」と呼んでいるものです。
敵の顔面を盾で粉砕したり,剣を肩に突き立てて引き抜いたりするような,高品質なアニメーションで描かれるバイオレンスな瞬間です。テーマそのものがクールなのはもちろんですが,一度見たら目が離せなくなるような,そんな衝撃を大切にしています。
「我々は今もこのゲームを作っているし,この戦闘体験こそが君たちを熱狂させるんだ」という証明ですね。本作の残酷さは,こうしたアニメーションの質によって際立っています。
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4Gamer:
この世界の敵についてですが,いわゆる「ゾンビ」とは呼ばないまでも,感覚としては「中世版のウォーキング・デッド」に近いのでしょうか。常に頭を狙わなければならないような。
ロイ氏:
具体的にそれを目指しているわけではありませんが,ニュアンスは分かります。ただ,あまりに頭を狙うだけにしてしまうと,戦闘が単調になりかねません。
我々が構築したいのは,もっと「目的意識のある戦闘」です。ただ敵をなぎ倒すのではなく,手持ちのスキルやリソースをどう使い,この状況をどう切り抜けるか。適切なタイミングで適切な判断を下していくような,戦略的な戦闘をベースにして開発しています。
4Gamer:
世界設定は14世紀のヨーロッパということですが,歴史的に忠実なのでしょうか。
ダオウスト氏:
14世紀をベースにしたオルタナティブ・ヒストリーが展開されます。もし黒死病が人間を変貌させる恐ろしい病だったら……という設定です。
十字軍の遠征で疲弊しているところにモンゴルの侵攻があり,さらに黒死病や人口減少による飢饉,さらには治安の悪化というような,当時のヨーロッパに覆いかぶさってきた困難の1つという位置づけです。
ただ,“地に足がついた感覚”は非常に重視しています。魔法の剣を振り回したり,火球を放ったりすることはありません。中世という時代,空腹や寒さ,略奪の恐怖が当たり前だった社会に「ゾンビ」という要素が加わったら,人々はどう対応し,武器や戦法を進化させていくのかという部分に注目してください。
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4Gamer:
本作の開発背景についても教えてください。もともとは非常に少人数のチームだったと聞いていますが。
ダオウスト氏:
アイスランドとスウェーデン出身の二人が,Redditで出会ったのが始まりです。ひとりはアニメーターで,自分の作った中世の映像を投稿していました。
そこにもうひとりのデザイナーが「これはクールだ,一緒にゲームを作らないか」と声をかけたことがHaenir Studioの設立とプロジェクトのスタートになります。
限られたリソースのなか,作り上げたトレイラーが爆発的に話題になったのがもう3年前です。そして,約2年前に我々Behaviour Interactiveが合流しました。
4Gamer:
Behaviour Interactiveがパートナーに選ばれた決め手は何だったのでしょう。
ダオウスト氏:
我々には30年以上の歴史があり,他者のビジョンを形にしてきた「誇りあるヘリテージ(遺産)」があります。彼らもそれを信頼してくれました。
あと個人的な話をすれば,私も「Blight: Survival」の最初のトレイラーを見て,すでにウィッシュリストに追加済みだったんです。自分が心からファンであるゲームに仕事として関われるのは,この業界でもそう頻繁にあることではありません。
彼ら二人は本当にナイスガイで,毎週ミーティングをするたびに,私は「満足しているか」「すべてに納得がいっているか」と聞いています。彼らの情熱とアイデアの源泉を,我々の介入によって曇らせたくはないのです。
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4Gamer:
Behaviourの専門知識は,具体的にどう生かされていますか。
ロイ氏:
我々のDNAには,他者のIPやアイデアに適応する力が組み込まれています。
また「Dead by Daylight」を通じて培った「ホラー表現の専門知識」もあります。「Blight: Survival」は純粋なホラーではありませんが,間違いなくホラー要素が背景にありますから。
そして何より「スケーラビリティ(拡張性)」です。インディーチームにとって,全プラットフォームでの同時発売やクロスプレイの実装は巨大な壁ですが,我々はそれを数十回も経験しています。PlayStation 5への移植ひとつとっても,小さなスタジオにとっては大きな挑戦ですが,我々はマルチプラットフォームの展開といった作業については慣れています。
4Gamer:
ゲームシステムについて,最近流行の「エクストラクション(脱出型)」的な要素があるという話もありますが,どのようなゲームになるのでしょう。
ダオウスト氏:
インスピレーションは受けています。ただし,はっきり言っておきたいのは,本作は「エクストラクション・シューター(もしくはメレーコンバット)」ではありません。
そこから借りているのは「緊張感」で,やられれば装備も時間も失うというローグライクな要素をフィーチャーしています。そのリスクがあるからこそ,「このまま突き進むか,一度拠点に戻って装備を強化し,体制を立て直すか」という,創発的な決断の瞬間が生まれるんです。なお,PvPはなく,完全にPvEのゲームになります。
4Gamer:
クラス(職業)についてはどうでしょうか。
ダオウスト氏:
「ヒーロー」を選ぶようなタイプではありません。ストーリーの主役はあなたという一人の兵士であり,騎士団の一員です。ただ,武器や装備によってプレイスタイルを調整し,仲間とのシナジーを生むことは可能です。
我々はこれを「ソフト・クラス」と呼んでいます。たとえば,弓を持てば射程は伸びますが,それ以上の「型」にプレイヤーをはめ込みたくはありません。直面する困難に対して,その場で最適な解をプレイヤー自身が見つけられるような,しなやかなシステムを目指しています。
ゲームプレイについてはまだ詳しくはお話しできませんが,オブジェクトや敵に合わせて武器のロードアウトを自由に組み替えるようなものになると思ってください。
4Gamer:
「魔法はない」とのことですが,超自然的な要素はあるのでしょうか。
ロイ氏:
それは本作における興味深いポイントです。当時の人々は,科学で説明できないことを信仰や精神的な力で解釈していました。
村の聖人が「この骨が君を守る」と言えば,彼らはそれを信じた。我々の目にはただの骨に見えても,彼らにとっては力を持つ「チャーム」なんです。そういった当時の人々の視点を通した魔術性は,ゲームのストーリーやロケーションを探索していく中で重要な要素になります。
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4Gamer:
ソロプレイは可能でしょうか。また,キャンペーンモードは実装されるのでしょうか。
ダオウスト氏:
ソロでもプレイできますし,キャンペーンモードも通常とは少し異なるかもしれませんが実装します。
4Gamer:
初公開からかなり時間が経っていますが,現在の進捗はどうなっていますか。
ロイ氏:
アクティブに開発中ですが,明確にしておきたいのは,2026年内の発売はないということです。150万人の期待に応えるため,時間はしっかりかけたいと思います。
ただ,2026年を通じてプレイテストの規模を拡大していく予定です。我々には4万人規模のDiscordコミュニティという,通常ではありえないほど素晴らしいリソースがあります。みんなに「キッチンの中(Behavior Interactiveの内情)」を見せながら,一緒に作り上げていきたいですね。
4Gamer:
発売を待っているファンも多いと思いますが,期待してほしいポイントを教えてください。
ロイ氏:
この世界は残酷ですが,同時に戦う価値があるほど美しい場所でもあります。初期トレイラーで描かれていた鹿のシーンを覚えていますか。
あの静謐さと暴力の対比。プレイヤーの皆さんが,一人の騎士としてこの地獄に立ち向かい,自分だけの物語を紡ぐ。そのための準備を,着実に進めていますのでもう少しお待ちください!
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すでに日本語への対応も決定している「Blight: Survival」だが,これから徐々に門戸が広げられていくことが明かされた。
プレイテストへの参加にあたっては,公式Discordチャンネル(関連リンク)の参加登録が奨励されている。暴力的で,ゾンビが登場するがリアルなヨーロッパ暗黒時代に身を投じてみたいというゲーマーは,早速チェックしてみよう。
- 関連タイトル:
Blight: Survival
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キーワード
- PC:Blight: Survival
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- アドベンチャー
- Behaviour Interactive
- Haenir Studio
- Haenir Studio
- サバイバル
- プレイ人数:1〜4人
- ホラー/オカルト
- 協力プレイ
- インタビュー
- ライター:奥谷海人
- GDC 2026
Blight: Survival(C)Copyright Haenir Studio 2023. Blight, the Blight logo, HS, Haenir Studio and all associated logos, illustrations, images, names, creatures, races, locations, weapons, characters, and the distinctive likeness thereof, are either or TM, and/or(C)Haenir Studio, variably registered around the world. All rights reserved to their respective owners.

















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