
インタビュー
[インタビュー]「NEOWIZ QUEST」の意義とは? NEOWIZのインディーゲーム責任者に賞金付きコンテストを始めた理由を聞いた
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「Shape of Dreams」「Kill the Shadow」「Goodbye Seoul」という3つの出展タイトルも注目ではあったが,別の記事でもお伝えしたように,実のところブースの一番目立つところには「NEOWIZ QUEST」という施策のノボリが設置されていた。これは,“ナラティブ”ベースのゲームIPやアイデアを発掘するという名目の賞金付きコンテストで,個人,企業を問わず無料で参加できるものだ(※受付の締切は2026年1月16日)。
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新たなナラティブゲームの発掘を目指すゲームパブリッシャ「NEOWIZ」のブースをレポート[BitSummit]
![新たなナラティブゲームの発掘を目指すゲームパブリッシャ「NEOWIZ」のブースをレポート[BitSummit]](/games/872/G087214/20250719011/TN/008.jpg)
NEOWIZは,京都・みやこめっせで開催中のインディーゲームイベント「BitSummit the 13th」に出展したブースで,3つのタイトルをプレイアブル公開している。NEOWIZはインディーゲームのパブリッシャとしても知られており,賞金総額10万ドルを超えるコンテスト「NEOWIZ QUEST」も実施中だ。
一方で,仮に応募/受賞したとして,そのゲームIP,アイデアの行方はどうなるのだろうといった心配をする人もいることだろう。一見すると,NEOWIZによるゲームタイトルのコンペのようにも思えるからだ。
そこで,BitSummitの会場に来ていたNEOWIZのPC/コンシューマビジネス ジェネラルマネージャーであるチョン・ナムジュ氏と,グローバルビジネスチームでインディーゲーム事業マネージャーのシン・ジェホ氏に,NOEWIZ QUESTを立ち上がた理由や意義について話を聞いてみることにした。
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NEOWIZが「ナラティブ」にこだわる理由
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。まずは,お二人の自己紹介からお願いします。
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チョン・ナムジュです。韓国のインディーゲームに関するソーシング,ゲームを発掘して,パブリッシング契約を行うまでの一連の業務,また「スカール」「SANABI」「Metal Unit」「Goodbye SEOUL」などのパブリッシング業務に関わる者として,事業部の部長を担当しています。
また,ご存じのように,韓国は政府機関の支援が多いので,そちらとのやり取りであったり,質問があれば対応したりといった役割も担当しています。
4Gamer:
NEOWIZのインディーゲームは,チョンさんが実際に見て探して,選んでいるということですか。
チョン氏:
そのとおりです。
シン・ジェホ氏(以下,シン氏):
シン・ジェホと言います。私はサポートの役割をしていまして,今回のブースでは,「キル・ザ・シャドウ」を担当しています。ほかにも,中国のイベントにもよく参加していますし,今回は「NEOWIZ QUEST」の担当も引き受けています。
4Gamer:
では,お二人がNEOWIZのインディービジネスを支える,キーパーソンということですね。
チョン氏:
キーパーソンは……キム(※)ですね(笑)。実際,2019年にインディーゲーム事業を始めたとき,直属の上司がキムだったんです。そのときから,要職にありながらも,すごくゲームが好きな人で,ゲームに関して楽しく話しながら仕事をしていた記憶があります。
※NEOWIZ Chief Executive Officer キム・スンチョル氏
[インタビュー]NEOWIZは,クリエイターたちのやりたいことが通る会社です―――スマホからPC/コンソールへとシフトを決めたゲーム会社の思うこと
![[インタビュー]NEOWIZは,クリエイターたちのやりたいことが通る会社です―――スマホからPC/コンソールへとシフトを決めたゲーム会社の思うこと](/games/571/G057139/20241204046/TN/010.jpg)
2023年の夏くらいだったか,「NEOWIZがコンソールへとシフトするようだ」という噂を聞いた。ちょっと話を聞いてみたいと思っていたのだが,なかなかその機会はなく,今年のG-STARの出展リストにNEOWIZの名前はなし。ダメ元で連絡を取ってみたらすんなりOKをもらえたので,背景などをいろいろ聞いてみよう。
4Gamer:
誰にお聞きしても,キムさんのことは褒めていますね(笑)。では,この3日間,会場を見て回って,どのように感じたでしょうか。
チョン氏:
韓国のインディーゲームも大きくなってきましたが,やはりBitSummitをいろいろと見て思ったのは,日本のデベロッパやクリエイターは,すごく斬新で,独創的なものを作られているということです。それもあって,目線だったり,視野だったりが広がったと感じています。
4Gamer:
具体的には,どのようなところに感じられました?
チョン氏:
いろいろなところに感じられるものがあるのですが,とくに学生のブースを見たときですね。
4Gamer:
昨年のBIC Festivalを取材したときに,韓国のインディーゲームも相当にオリジナリティが高く,盛り上がっていると感じました。それもあって,お互いにないものを欲していたり,感じていたりするのかもと思ったのですが。
チョン氏:
そういうところも,もちろんあると思います。ただ,ブースの数もそうですし,韓国ではまだ学生たちが参加するといったこともありませんので。
4Gamer:
なるほど。確かに,そこは大きく違いが感じられる点かもしれませんね。そこにも関連がありそうですが,今回のNEOWIZは,ブースで3つのタイトルを出展しながら,先ほどおっしゃっていたNEOWIZ QUESTという賞金付きコンテストもアピールしていました。これを企画した理由やキッカケを教えてもらっていいでしょうか。
シン氏:
私たちは,NEOWIZのゲームを紹介しながら,他社のインディーゲームも紹介するオンラインゲームショー(Banggusuk Indie Game Show)を,2019年からやっているのですが,ゲーム紹介だけにとどまらず,直接支援できる何かをやりたいというところから始まりました。
今回,それをワールドワイドに広げて,インディーゲームをもっと盛り上げることができればと思ったんです。
4Gamer:
紹介を見ていると,「ナラディブ」を明確なテーマとしていますが,いろいろなジャンルがあるなかで,なぜこれをテーマにしたのでしょうか。
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私たちが見つめている方向性,もしくは価値というか……ゲームとして,短期的な方向性(のゲーム)もいいのですが,私たちは長期的にお客さんの心に残るゲームを望んでいるんです。
そのためにはナラティブが本当に重要な要素だと見ています。そして,そのようなインディーゲームが多くでてきてほしいといった,夢というか思いがあるんです。
4Gamer:
なるほど。スペインのインディーゲーム団体も,やはりナラティブをテーマにやっていきたいと言っていたので,グローバルに目指していこうとすると,ナラティブが一番リーチしやすいテーマなのかもしれませんね。
シン氏:
ナラティブというのは,「このジャンルがナラティブだ」というわけではなく,ゲームのなかのいろいろな要素です。
NEOWIZは,どんなジャンルであっても,世界観だったり,キャラクターだったり,ストーリーラインだったりで,プレイする人がそのゲームに没入できて,頭に残るということを考えているので,ナラティブを前面に出すようにしています。
4Gamer:
「ナラティブであること」を突き詰めていくと,カルチャーの違いはないんだというのをひしひしと感じていて,同じものを全世界の人が同じように理解できることがナラティブの強みだと思っているんです。
実際に,これまでいろいろな地域のインディーゲームを見てきて,このナラティブはすごいといったものはありましたか。
チョン氏:
台湾のObb Studioが作っている「Legend of Mortal」というゲームなのですが,仏教をテーマにしていて,すごく胸が熱くなるような,そういうものを感じて楽しくプレイしました。
それと,インディーゲームではありませんが,「龍が如く」シリーズが出るたびに,楽しく,胸熱くプレイしています(笑)。
4Gamer:
熱い物語がお好きなんですね(笑)。ちなみに,どんなジャンルのゲームが好きなんですか?
チョン氏:
好みも偏食もなくて,もう全部やっています(笑)。インディーも,メジャーも遊ぶし,シミュレーションゲームからレーシングゲーム,釣りゲーム,最近だと「FINAL FANTASY VII REBIRTH」をずっとやっていますね。
4Gamer:
本当に,何でもやっていますね(笑)。シンさんも同じような感じでしょうか?
シン氏:
子供のころからファミコンを持っているくらい,家庭用ゲームはすごく好きです。とくに「ファイナルファンタジー」シリーズのファンで,ディレクターの方が韓国にいらっしゃったときに,サインをもらいに行ったくらいです。
ただ,生活環境によってやはり変わってくるもので,まだ子供が小さいこともあり,いまは一緒に遊べるゲーム,最近ですとNintendo Switch 2の「マリオカート ワールド」を遊ぶのが楽しみですね。
4Gamer:
なるほど。お話を聞いていて思ったのですが,お二人はいまおいくつなのでしょうか。
チョン氏:
30代です。
4Gamer:
若いですね! 実際のところ,韓国のゲーム業界はどれくらいの年代が平均になっているのでしょう。
チョン氏:
おそらく30〜40代くらいで,日本と似ているような感じではないでしょうか。
4Gamer:
いやあ,個人的な印象ですが,日本はもう1世代上で,40〜50代が中心なのでは……という気がしています。
チョン氏:
なるほど。言われてみれば,日本のゲーム業界は先駆けて進んできたという歴史がありますから,そうかもしれません。
4Gamer:
先駆けという意味だと,日本は長いあいだ中心だったと思うのですが,最近はNEOWIZなど,韓国の会社さんしかり,中国の開発もすさまじくて,上に上にと登ってきていますよね。
チョン氏:
中国に関しては,私も熱く感じているところがありまして,中国のAAAタイトルの成功例がいろいろと出てきて,インディーゲームも会社がいっぱいできています。
しかも,中国の開発はものすごくスピードが早くて,私たちも中国市場は重要だと見ています。
4Gamer:
中国市場も,まだ大小の課題はあると思うのですが,なんというか昔の日本にあったような,チャレンジングなゲームが生み出されて,周りがその熱に背中を押されているのでは,といったイメージがあるんですよね。
チョン氏:
おっしゃるとおりで,私も感じるところがあります。韓国もPC/家庭用ゲームタイトルが,ここ近年ですごく増えているので,いいゲームが出てくるんじゃないかと期待しています。
4Gamer:
韓国における,その先駆者はNEOWIZだと思うんです。「Lies of P」の成功で,韓国も家庭用ゲームが作れるんだというのを,世界に示しましたよね。翌年にはSHIFT UPの「Stellar Blade」も登場していますが,これを追ってきている(韓国の)会社は,あるのでしょうか。
チョン氏:
もう「ここがやっています」と言えないくらいに,いろいろな会社がまんべんなくやっていますね。
4Gamer:
ああ,では完全にシフトしている感じなのでしょうか。
チョン氏:
シフトしているのか,モバイルやオンラインもやっているのかというところまでは,正直分からないのですが,PC/家庭用ゲームに投資して,そこへのチャレンジが進行している,というのは分かっています。
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良いインディーゲームが新たなインディーゲームを生むスパイラルを発生させたい――「NEOWIZ QUEST」の意義
4Gamer:
実際にG-Starを取材していて,韓国ゲームの方向性は,ここ数年ですごく変わったように思っていたんです。
最初はPCオンラインゲームで,そのあとにモバイルゲームでしたが,あるときを境にして家庭用ゲームだったり,インディーゲームだったりが目立つようになって。
なんというか(開発責任者の)世代が入れ替わったタイミングだったのかなぁと,勝手に思っていたのですが。そのあたりどのように感じているのでしょうか。
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世代交代と言えるかは分からないですが,以前はチャレンジしてこなかったPC/家庭用ゲームに,今はみんながチャレンジし始めているという説明になると思います。
4Gamer:
それは,例えばモバイルの展開に業界が疲れたから,みたいな理由でしょうか。
チョン氏:
疲れたというよりも,PC/家庭用ゲームをR&D(Research and Development)と言いますか,トライアンドエラーも含めていろいろやってきたものが,ちょうどこのタイミングで花開いたということではないかと思います。
当然,モバイルはモバイルで,この分野に実績もノウハウもありますから,今後も力を入れて続けていくと思いますよ。
4Gamer:
なるほど。冒頭で,長く愛してもらえる,遊んでもらえるゲームを作っていきたいと考えて,インディーゲームでを支援していきたい,みたいにおっしゃっていいました。
その長く遊んでもらう,愛してもらうというのは,要するにIPを作るということではないかと思っているんです。そうすると,モバイルは相当不利ですから, PC/家庭用ゲームに移行しているのではないか,と思ったんですよ。
チョン氏:
その点は,確かにPC/家庭用ゲームのほうが若干有利だと思います。ただ,モバイルではできないとは思っていなくて,NEOWIZでは「ブラウンダスト」シリーズを長く愛してもらうために,いろいろなチャレンジや実験を含めてやっています。
4Gamer:
「ブラウンダスト」にしても,他社のタイトルにしても,モバイルで成功したゲームはもちろんありますが,全体の数からするとあまりにも少ないです。それを成し遂げられたなら偉業だと思っているくらいで。
チョン氏:
モバイルでの成功が少ない理由の1つは,ほかとアプローチの方向が少し異なっていたこともあると思います。
PC/家庭用ゲームの多くは,ナラティブを用いて,人を感動させるというところをベースとして作り上げていきますよね。一方,モバイルゲームは,そもそもその概念がなかったというか,ストーリーやナラティブの部分にアプローチしているところが,少し弱かったのだと思います。
ですから「ブラウンダスト」は,最初から世界観やストーリーを重要視したこともあって,ユーザーに愛され,シリーズ化できた原動力になったのだと思います。
4Gamer:
やはりナラティブが重要なのだと。それにしても,「ブラウンダスト」はあの絵柄だったので,ゲーム部分はどうだろうと思っていたのですが,あんなにしっかりとしたゲームだとは思わなかったです(笑)。
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チョン氏:
ありがとうございます(笑)。NEOWIZのタイトルはプラットフォームを問わず,「ファンと一緒に」「ファンに向けて」というのが大きいテーマとしてありますので。「ブラウンダスト」もうそうですし,リズムゲームの「DJ MAX」シリーズもそうです。
日本向けの「ブラウンダスト2」で,これまでにやってきた施策を見てもらえれば分かると思うのですが,ファンと意思疎通しながら,接触しながら実施するというところが,NEOWIZの長期的な展開のキモになっています。
4Gamer:
いつごろ,そうした方向に変わったのでしょうか。
チョン氏:
それは……キムに聞いてください(笑)。
4Gamer:
はい,キムさんに聞いてみます(笑)。ご存じのように,スマホのゲームはどうしてもKPI(重要業績評価指標)やARPU(1人あたりの平均売上)の数字を追いかけるビジネスになっています。そこをさくっとチェンジしたのはすごいと思っていたんです。
一方で,いま話したような,PC/家庭用ゲームのメリット・デメリット,スマホゲームのメリット・デメリットをどちらも吸収しうるのは,インディーゲームという存在だと思うんです。インディーゲームの事業をどのように進めていくのか,どういうマイルストーンを置いているのか,聞ける範囲で教えてください。
チョン氏:
インディーというのは,組織に属していないということですから,自分たちが作りたいもの,自分たちが楽しいと思うものを作れるということで,斬新でオリジナル性もあるものになってくれると思うんです。
そこにナラティブというものが溶け込んで,長期的にお客さんと一緒に楽しんでいける作品,それをインディーゲームと呼ぶべきかは分からないのですが,そういうものであれば,今後も一緒にサービスしていきたいと思っています。そして,それをこれから,積極的に探していきたいといったところですね。
4Gamer:
なるほど。
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先ほど,韓国には韓国のオリジナリティが,日本には日本の斬新さがというお話をしましたが,日本は学生であったり,若い人たちであったりが活動しているので,個人的な希望になりますが,韓国でもそういう若い世代が,自身のセンスを発揮できるようになればと考えているんです。
そのインフラになるのが私たちの役割,と言っていいのか分からないですけれど,そういう目標をもって,今回のNEOWIZ QUESTを開催しているというのもあります。
4Gamer:
そうした韓国の若い世代に対しては,何が受け皿になるのかと,ちょうど聞いてみたかったのですが,NEOWIZがそれになろうとしているわけですね。
チョン氏:
そのとおりです。
4Gamer:
今回の施策についてすごく納得できました。ちなみに, BitSummit会場のブースでは,NEOWIZ QUESTに対する質問を受け付けるとのことでしたが,実際に相談はあったのでしょうか。
シン氏:
個人の相談者もいたのですが,それよりも多かったのが大学の先生方だったり,専門学校のチームの方だったりでした。逆にデベロッパとして来ている方はブースを出しているので,そこまで回れていないと思います。なので,比較的に先生が多かったということなのかもしれません。
そのなかでも印象深かったのが,学生から「NEOWIZ QUEST」というのがあると聞いて,その先生が実際にブースを訪れて「話を聞かせてください」と相談しにきてくれたことです。(BitSummitの来場者以外にも)ちゃんと知ってくださっている方がいるんだと思ったんですよ。
4Gamer:
先生が多いというのは確かに興味深いです。その学生にとっては,おそらく作品のアウトプットの場を求めている,というのもあるのではないでしょうか。そう考えると,NEOWIZ QUESTはどちらかと言えば,インキュベーション(事業立ち上げのサポート)的な動きのようにも思えます。
シン氏:
今回のNEOWIZ QUESTは,賞金の出るコンテストですが,受賞したからといって,NEOWIZがパブリッシュ権を優先的に持つといったことは一切ないんです。
例えばですが,インディーゲームを開発していて,収益化するにはどうすればいいのか,事業展開するにはといったところが分からない方もいると思います。
4Gamer:
個人であれば,なかなか難しいところですね。
シン氏:
NEOWIZには,そういったところの蓄積してきたノウハウがあるので,アドバイザーとはちょっと違うのですが,メンター(指導者/助言者)としての役割も果たせるのではないかというところがあるんです。
4Gamer:
なるほど。一方で,インディーゲーム開発者が企業化しなきゃダメというわけではないと思うんですよ。個人で生きていくという手もあると思いますし,そういう部分のフォローは考えていらっしゃいますか。
シン氏:
韓国のインディーゲーム市場に関しては,いいインディーゲームを見て「私も作りたい」と思う。そうしてゲームが増えていって,いいゲームが現れるというように,良いスパイラルで回っている状況なんです。
そのなかで,次のゲームは大規模とはいかないまでも,(コストをかけて)もう少し大きなゲームを作りたいと思う人もいるじゃないですか。だから,インディーゲームに関しても収益を考えて,大きなゲームを作る。そんなスパイラルが発生することは,いいことだと思っているんです。
ただ,そういうことは気にしないという方もいますし,我々はそういった方も応援できます。
今回のNEOWIZ QUESTは,(応募された作品の評価は)お金になりそうだという基準だけではありません。面白いゲーム,面白そうなアイデアであればいいと思っているんです。収益はあとから付いてくるものですから。
その一方で,やや矛盾するのですが,先ほど話したようなスパイラルのことを考えると,インディーゲームに関わる人も,収益のことを考えてもいいのではないか,とも思うんです。もちろん,それをNEOWIZが「そうしたほうがいいよ」と勧めているわけではありません。
4Gamer:
BitSummitを見れば分かるように,いい意味でも,悪い意味でも,インディーゲームが商業とくっつきすぎていると思うんです。なので,NEOWIZくらいの規模の会社がそちらに振ってしまうと,ますますみんなが引っ張られていくので,少し懸念もあって聞いてみたかったのですが,杞憂でした(笑)。
というのも,大きな会社がインディーゲームスタジオを支援しようというとき,メディアとしては,その目的を考えてしまうんです。自社の新作としてなのか,もしくは収益源としての柱を立てようとしているのか,と。
チョン氏:
繰り返しになりますが,私はゲームありきだと思っていますから。収益は,それをみんなが分かってくれれば,あとから付いてくるものです。NEOWIZは,そう考えている会社だと分かってもらえればと思います。
4Gamer:
今回のお話を聞いているかぎり,その姿勢が分かったように思います。本日はありがとうございました。
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「BitSummit the 13th」公式サイト
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