［プレイレポ］おなじみソニック達が繰り広げるレースアクション「ソニックレーシング クロスワールド」。リングの向こうには異世界のコース!?

　セガが発売を予定しているレースゲーム「ソニックレーシング クロスワールド」（PC / PS5 / Xbox Series X|S / Nintendo Switch / PS4 / Xbox One）のメディア向け体験会が開催された。


　「ソニック＆オールスターレーシング」シリーズの流れを汲む，ソニックと仲間達がレースを繰り広げる新作だ。コース内に設置された「トラベルリング」によって次元を超えるレースが展開し，周回を重ねるとコース内のギミックが変わる独自の体験が味わえる。

　2025年2月にはネットワークプレイに特化したクローズドβテストが実施されている。筆者も仕事抜きで参加していたが，スケジュールの都合で数回のプレイに留まった。そのテストの結果を踏まえて調整された最新バージョンのプレイレポートをお届けしよう。

ソニックシリーズらしい演出に加え，セガのアーケードチームが開発を手がけたプレイフィールにも注目だ

「ソニックレーシング クロスワールド」公式サイト

　今回プレイしたのはPS5版で，ソロプレイに特化した内容だ。メインモードとなる「グランプリ」は，CBTにも登場した「ドドンパ」なるキャラクターが主催するレースに参加し，4ラウンドの合計ポイントで順位が決まる。

ソロプレイのメインモードとなるグランプリ。COMキャラクターとレースを繰り広げる

　レースの前にはマシンのカスタマイズが可能だ。マシンは「スピード」「アクセル」「ハンドリング」「パワー」「ダッシュ」のカテゴリに分かれていて，車体の形状やカラーリング，ステッカー，クラクション，オーラといったパーツを交換できる。パーツはレースで稼いだ「チケット」と引き換えに入手することになるようだ。

マシンは5つのカテゴリに分かれている。自分に合った性能のマシンを選ぼう

マシンのパーツやカラーを変更可能

　ここで注目すべきは，ダッシュカテゴリのマシンはレースカーではなく，2006年にリリースされた「ソニックライダーズ」に登場した浮遊するボード「エクストリームギア」であること。ボードに乗ったソニック達がレースカーに混ざって走る姿は，なかなか新鮮だった。

エクストリームギアはダッシュカテゴリのマシンとして登場。ドリフトやエアトリックなどで発動するブーストのダッシュが強い

レースカーに混ざって，ボードに乗ったキャラクターが走る！　もちろん「ソニックライダーズ」のキャラも登場する

　本作の新要素に「ガジェット」の存在がある。「ガジェットプレート」に六角形のガジェットを装着することで，マシンにスキルのような効果をもたらしてくれるシステムだ。
　マシン性能の向上，サポート効果，アイテムの強化や追加，あるいは複数の効果がある「キット」などが用意されていて，ガジェットの選択によってマシンの特徴やプレイフィールがガラッと変わる。
　ガジェットは性能に応じてサイズが異なり，装着できる枠も決まっている。どれを選ぶかが，レースの結果を左右する重要な戦術になりそうだ。

左がガジェットプレート，右がガジェット。組み合わせにより，マシンの挙動や性能などが大きく変化する

レース中は画面左に装着したガジェットを表示。自分のプレイスタイルに合った組み合わせを探そう

　マシンをカスタマイズしてドライバーを選んだら，いよいよレースだ。グランプリでは「ライバル」のキャラクターがランダムで選ばれ，レース中には自分のキャラクターとの掛け合いが用意されている。
　順位などとは別に，ライバルに勝つことでレース後の報酬がアップすることもあり，ソロプレイでのモチベーションも上がるだろう。

今回の選べるキャラクターは12人。そのほかにも多数の参戦が予定されているようだ

ライバルはランダムに選ばれるが，その強さと合わせてプレイヤーが任意に選ぶことも可能

ライバルキャラとの掛け合い。レース中も展開に応じてセリフが出てくる

ライバルの存在は目立つようにアイコンが表示されている。常に意識して走ろう

　レースは複数の世界を走る。サーキットのような周回コースを1周すると，トラベルリングを通って別世界の一本道のコースに突入し，そこを走り終えたところで最初のコースに戻ってきた。それぞれに世界観に沿ったギミックがあり，1回のレースにそれらが混在するのが面白いところだ。
　また，先行するプレイヤーがトラベルリングの行き先を選択できるギミックもあり，レースのシチュエーションはその都度変わっていく。

　さらにシリーズ作品と同様，路上だけでなく空中と水上を走るポイントもあり，プレイフィールも変わる。毎回飽きることなく，楽しく走れるだろう。

1周目は共通のコースとなる。これは屋内コースの「E-スタジアム」

1周したところ，コース上にトラベルリングが現れる

たどり着いたコースは，上空にオーロラが見える氷の世界だ

こちらも同じレース。恐竜がいる世界のコースにやってきた

2つのトラベルリングが登場。みんなの行く先はトップのプレイヤーに委ねられる

　レースゲームとしての操作感覚は，実に軽快で心地いい。レースのキモとなる「ドリフト」は，地上だけでなく，空中や水上でも行える。ドリフト中にゲージを溜めて，ボタンを離すことで加速できるゲームシステムも従来どおりだ。
　さらにジャンプ中の「エアトリック」を連続したり，水上で高くジャンプをしたりすることで加速するアクションもある。コース上のアイテムを使いこなし，リングをたくさん集めて最高速度を上げれば，ライバルを出し抜けるはずだ。緊張感のあるレースが繰り広げられるだろう。

ドリフトは手軽に加速できる重要なテクニックだ

ジャンプ中にスティックを入力すると，エアトリックを繰り出せる。回数に比例してブーストが上がる

空中に飛び出すと，マシンが飛行モードに変形。コースに高さの概念が加わる

水上ではボタンを押してチャージすると，ジャンプをすることも可能だ。シーンによっては波が来ることも!?

　今回プレイできたのはグランプリだが，ほかにも「レースパーク」「タイムトライアル」などのモードが搭載されるようだ。しっかり長く遊べそうな予感がする。

アイテムやガジェット次第でもプレイフィールは大きく変わる。プラットフォーム間のクロスプレイに対応したオンライン対戦も盛り上がるだろう

　Summer Game Festに合わせて，DLCの「Minecraft」コラボをはじめ，初音ミクや「龍が如く7」から春日一番，「ペルソナ5」からジョーカーの参戦も発表されている。ソニックファミリーだけではない“オールスターレーシング”の様相を呈し，ローンチから賑やかなレースを楽しめそうだ。



　試遊後には，開発陣の合同インタビューも実施された。本作がどのようにして生まれたのか，そしてアーケードゲーム開発スタッフのノウハウが投入されたエピソードを聞いているので，こちらもぜひご覧いただきたい（→リンク）。

「ソニックレーシング クロスワールド」公式サイト