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[インタビュー]Xbox戦略市場部門責任者が語る。Play Anywhere戦略がゲーマーとインディーデベロッパにもたらすものとは
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印刷2025/04/09 17:00

インタビュー

[インタビュー]Xbox戦略市場部門責任者が語る。Play Anywhere戦略がゲーマーとインディーデベロッパにもたらすものとは

 先日,メディアや関係者を対象にアジア発インディーデベロッパの作品を紹介するオンラインセッション「Xbox Asia Developer Sessions」が行われた(関連記事)。これに合わせて,MicrosoftのXboxプラットフォームにおける戦略市場部門責任者を務めるアグネス・キム氏にオンラインインタビューを実施し,アジア市場への見方,アジア地域で活躍するインディーデベロッパに関する見解をうかがった。

アグネス・キム氏
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 アグネス・キム氏は8年前の入社以来,グローバルマーケット,中でも東アジア,南アジアを中心とする新興市場の拡大に取り組んでいる。各国のデベロッパを訪ねてコミュニケーションを図り,ゲーム開発の技術やパブリッシングの支援などを通じて,ゲーム機とPCとクラウドを包括する「広義のXboxプラットフォーム」で遊べるゲームを増やしてきた。
 現在もアメリカ,韓国,アジア,中国などを忙しく行き来する日々を送っているという。

 そんな彼女に,現在のアジアのゲーム市場をどう捉えているかと尋ねたところ,「とても多様で,一括りに扱えるようなものではありません」と回答が返ってきた。例えば中国や韓国では友人同士で遊ぶ,若くて時間のあるゲーマーが多いという。

まさにそうしたゲーマーを見据えた「13Z: The Zodiac Trials」。開発はシンガポールのMixed Realms
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 インドと言えばモバイルゲームが強く,インドネシアはToge Productionsの「コーヒートーク」シリーズや「A Space for the Unbound 心に咲く花」などの印象が強いが,実は多彩な作品が存在する地域でもある。

Toge Productionsの新作ストラテジー「Kriegsfront Tactics
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2025年内に予定されている「コーヒートーク トーキョー」のリリースも待ち遠しい
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 「そこで,当地の文化に根付いたコミュニティや,開発者たちが大変重要になってきます」とアグネス・キム氏は語る。多様な文化や好みに対応しながら市場を拡大するためには,サブスクやセールなどによって「ゲーマー人口」を増やすだけでは不十分で,現地の文化をよく知るデベロッパと協業し,共に成長するといった,エコシステム全体の活性化が欠かせないと見ている。
 そうした「長い期間を見据えた布石」として,月額料金で多数のゲームを遊べるGeme Passを届けると同時に,ID@Xbox(Xboxが提供するインディーゲーム支援プログラム)を通じた,デベロッパへの技術支援やパブリッシングの支援を行っているわけだ。

ID@Xbox 特設ページ(日本のデベロッパ向け)


 これらの活動はもちろん,Xbox Play Anywhere――「いつでも,どこでも,プラットフォームの垣根なく」ゲームを遊べることを目指す,Xboxの基本戦略――に基づいている。ただ,アグネス・キム氏は「デベロッパに対して,この戦略を押し付けることはなく,あくまで柔軟性のある選択肢」とも語っていた。
 つまり,ID@Xboxの支援を受けて,Xboxプラットフォームに作品をリリースするからといって,Geme Passやクラウドゲーミングの対応が求められるなどの制約があるわけではない。実際,Xbox Asia Developer Sessionsにおいて紹介された5本のタイトルは,Xboxプラットフォームだけでなく,Steamなどでもリリースされる予定だ。


 Xbox Asia Developer Sessionsでは,これまで比較的馴染みの薄いインドネシア,タイ,シンガポール,韓国のデベロッパにスポットが当てられていたが,これは日本や中国のデベロッパを軽視しているという意味ではないという。日本でPC用ゲームを開発している個人やチームも,ID@Xboxプログラムを活用することで支援を受けられるのはもちろん,オンラインセッションやリアルのイベントなどを通じて,世界中に自分の作品をアピールできるかもしれない。

 インタビューの最後に,アグネス・キム氏は「今後もPlay Anywhereを広げていくことで,エコシステムの成長につながり,より多くのプレイヤーにリーチできると考えています」と述べ,Xboxの基本戦略が揺るぎないものであることを強調していた。
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