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なお,D-Dayは日本国内では正規に販売されていないため,入手するには,「game4you.jp」など,海外ゲームを取り扱う販売店で並行輸入品を購入する必要がある。
編集部で試した限りでは,D-Dayは国内版のPSPでも動作したが,4Gamer編集部およびソニー・コンピュータエンタテインメントでは国内版PSPでの動作を保証しかねるので,あらかじめご了承を。また本作は英語版のソフトであり,ゲーム画面や各種メッセージ,マニュアルなどはすべて英語なので,注意してほしい。
巧みな戦術を要求されるFPSをPSPに移植
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D-Dayには,同シリーズ第1作「Brothers in Arms: Road to Hill 30」(邦題 ブラザーインアームズ 〜ROAD TO HILL 30〜)の主人公マット・ベイカー軍曹や,第2作「Brothers in Arms: Earned in Blood」の主人公ジョー・ハートソック伍長をはじめとする,米軍第101空挺師団第502パラシュート歩兵連隊の隊員達が実名で登場する。
D-DayのテーマはおおよそBIAシリーズと同じで,パラシュートでノルマンディに降下したあとの,同隊の活躍を描くというものだ。
BIAシリーズは,いわゆる“ストロングスタイル”で敵陣に突入していくタイプではなく,部下達に移動/攻撃/強襲といった指示を与えつつ共に戦いを進めていく,戦術性に重きを置いたFPSとなっている。
敵を攻撃するにあたって重要となるのが,BIAシリーズの特徴の一つである「制圧」の概念だ。同シリーズでは,銃撃を浴びせたり,敵のいる方向に手榴弾を投げ込んだりすることで,敵を遮蔽物の陰に釘付けにできる。敵が身動きをとれなくなるのは恐怖心に駆られているからで,時間の経過とともに少しずつ落ち着きを取り戻し,しばらくすると再び攻撃を仕掛けてくる。
そこで,まず敵を制圧状態に陥れたあと,落ち着きを取り戻すまでの間に部下を敵の見える位置に移動させ,銃撃させるといった戦術が要求されるわけだ。
D-Dayでプレイヤーはベイカー軍曹となり,ハートソック伍長をはじめとする部下や自軍の戦車などに指示を与えつつ,さまざまなミッションをこなしていく。
銃撃を一発受けると倒されることもあるシビアさはPC版と同様なので,攻略するには闇雲に前に進むより,部下をうまく使ったほうがよいだろう。
ちなみに当連載の第6回で,同じくBIAシリーズをベースとする「Brothers in Arms DS」(Nintendo DS)を紹介しているので,どのようなゲームか関心のある人はご一読を。
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グラフィックスはなかなかだが,操作性は△
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これは筆者の主観に過ぎないが,コンシューマゲーム機で遊んでいる人には,一人称視点よりも三人称視点のゲームを好む人が多いようだ。Brothers in Arms DSやGhost Recon: Advanced Warfighter 2が三人称視点に変更されたのは,三人称視点に馴染みのある,(おそらくはより多くの)プレイヤーをターゲットとしているからだと考えられる。
一方,D-Dayには戦術的な要素が盛り込まれており,あとで詳しく紹介するが,操作もそれなりに複雑だ。コアなプレイヤーをターゲットに想定しているからこそ,本作ではPC版同様に一人称視点が採用されているのではないだろうか。
グラフィックスは,PSP用ゲームとして十分な美しさだと感じた。Ghost Recon: Advanced Warfighter 2のような遠景のぼかし効果は見られないが,遠い場所まできっちりと描かれており,木々や建物のテクスチャも緻密な印象だ。ただし,はっきりと描かれているだけに,テクスチャの繰り返しなどが見て取れる場所もあるのは,やや残念。
キャラクターモデルはなかなかよくできており,カットシーンでは,個々の兵士の容姿が描き分けられていることが分かる。このあたりは,史実どおりに第二次世界大戦を再現することを目指す,BIAシリーズならではのこだわりといえそうだ。
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次に,ゲームのインタフェースを見ていこう。
本作には,当連載の第3回で紹介した「Tom Clancy's Rainbow Six Vegas」や,Ghost Recon: Advanced Warfighter 2とは異なる操作方法が採用されている。
それらのゲームでは,PSP本体左側のアナログパッドで前後左右への移動,本体右側の△○×□ボタンで視点の移動を行うのに対し,D-Dayは,アナログパッドで前進/後退と視点の左右移動を行う方式となっている。左右に移動するには,L1ボタンを押しながらアナログパッドを左右に動かす。
○ボタンを押しながらアナログパッドを動かすと,視点を自在に移動可能。つまりD-Dayでは,プレイヤーキャラクターの移動や視点の移動は,アナログパッドとほかのボタンとの組み合わせで行う仕組みとなっているのだ。
細かい操作方法は割愛するが,部下などに対して移動/攻撃/強襲などの指示を与えたり,武器の切り替え/リロードを行ったりするには,アナログパッドと△○×□ボタン,L1/R1ボタンを組み合わせる必要があり,操作性はよいといえない。慣れるまでは苦労する人が多いだろう。
ゲーム中にSELECTボタンを押すと,プレイヤーキャラクターの周囲の状況,仲間や敵の位置などを確認できる「Situational Awareness View」画面が表示される。
PC版BIAシリーズでも同様の画面が表示され,そこで仲間に対して移動経路などを細かく指示できるが,D-Dayでは状況を確認することしかできない。
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PSP版の開発とNDS版の開発で大きく異なるアプローチ
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第6回で詳しく説明したように,Brothers in Arms DSには戦術的な要素は皆無。タッチペンによる操作は軽快で,NDSで気軽にミリタリーシューティングをプレイしたい人向けのゲームに仕上がっている。
一方,今回紹介したD-Dayでは,Brothers in Arms DSとは大きく異なるアプローチがとられている。マップの形状や敵の配置などを参考に,試行錯誤を重ねつつ,もっとも効率よく敵を倒していけるルートを探し出すという,NDS版とは対照的といえるゲーム性を持った作品となっているのだ。
これは,同じ作品をベースにして,それぞれのプラットフォーム用に開発してみたらたまたまこうなった,というわけではもちろんないはず。ゲーム機の特性や,そのゲーム機のユーザー層,ひいてはターゲットとするプレイヤー層を念頭に置いて開発した結果なのだろう。
D-Dayの「再現度」は?
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・Tom Clancy's Ghost Recon: Advanced Warfighter 2(PSP):30%
・Brothers in Arms DS(NDS):10%
・Tom Clancy's Rainbow Six Vegas(PSP):15%
D-Dayは,PC版BIAシリーズの忠実な移植を目指しており,上記のタイトルと比べ,ストーリー/舞台設定,グラフィックス,ゲームシステムなどの再現度は高めといっていいだろう(グラフィックスの美しさだけを見ると,PSP用のGhost Recon: Advanced Warfighter 2は高く評価できるが,三人称視点に変更されていることや,ストーリーが異なることなどから,30%という数字に留まっている)。
戦術性に重きを置いたゲーム性で,攻略にある程度試行錯誤が要求される本作は,この手のFPSに馴染みのない人には難度が高い。PSPを使っている人で,ただのシューティングでは物足りないという人は,本作の購入を検討してみよう。
Brothers in Arms: D-Day
再現度:55%
「再現度」とは……紹介するNintendo DS/PSP用ゲームが,ベースとするPCゲームをいかに忠実に再現したものであるかを独断で判定したもの。この数字が100%であれば,PC版となんら変わらない完璧な移植であることを意味し,逆に0%であれば,PC版との共通点が一切見出せないほど異なるゲームにアレンジされていることを意味している。そのゲームの面白さ,ゲームとしての出来を示すものではないので注意してほしい。
対応機種:PlayStation Portable
メーカー:Ubisoft Entertainment
発売日:2006年12月5日
価格:29.99ドル
公式サイト:http://brothersinarmsgame.us.ubi.com/dday/





























