
前回の予告どおり,今回はElectronic Arts(以下,EA)にとって現在のところ最後の「007」ゲームとなっている,「007 ロシアより愛をこめて」を紹介する。
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以前も触れたが,EAはピアース・ブロスナン氏主演の007に関して,2010年末までゲーム化できるという契約をMGM InteractiveおよびEON Productionsと結んでいたのだが,ブロスナン氏の降板によって,契約を途中で破棄することになった。海外の映画関係者によると,EAはピアース・ブロスナン氏=ジェームス・ボンドという前提で契約していたため,この契約破棄はさほど大きな問題にはならなかったようだ。
EAは007ゲームでかなりの利益を得たはずだが,契約金も相当な額であるのも事実。契約を途中で破棄することにしたのも,おそらくそのあたりの影響もあったのだろう。
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筆者が以前,映画「ザ・ロック」のマーチャンダイジング業務に関わった際,ショーン・コネリー氏の写真をキャラクターグッズに使いたいと考えてコンタクトをとったところ,売り上げの5%をロイヤリティとして支払うことが条件として提示された。結果,泣く泣く映画のロゴだけでマーチャンダイジング展開をしたものだが,上記のゲームはいったいどんな契約になっていたのだろうか……。
それはさておき,ゲームについて。古くからの007シリーズのファンの中には,ジェームズ・ボンド=ショーン・コネリー氏というイメージを持っている人も多いはず。ゲーム版ロシアより愛をこめては,そんなファンの期待を裏切らない作り込みがなされている。
なんせ,ショーン・コネリー氏自身が,ボイスアクトも担当しているのだ。さすがに映画から40年も経っており,映画と比べると声自体は若くないが,ゲーム内のボンドはもちろん若いままだ。声とのギャップは多少あるが,それほどの違和感ではない。
ゲーム内で描かれているのは,映画をベースにした東西冷戦下を舞台とする物語。基本的には映画追体験型の作りになっているが,ゲームオリジナルの要素も盛り込まれている。
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射撃に関しては,部位ダメージという概念も用意されているため,腕や武器を狙って相手を丸腰にしてからヘッドショットで始末するといった,スパイの非情さを満喫(?)できる残忍な攻撃も可能だ。
お約束のカーチェイスや4人同時のマルチプレイにも対応。さらに背中に装着すると,地上から空へ舞い上がれるジェットパックもたまらない。
さらに,特典としてコネリー氏のインタビュー映像が収録されているなど,007ファンならぜひ手元に置いておきたい一本となっている。
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ただ,日本語吹き替えが収録されていない箇所があることや,シングルプレイのボリュームが物足りないのは残念なところ。とくにオリジナル要素が薄いのは,ゲームならではの展開を期待して本作を遊ぶ人にとって,少々肩すかしかもしれない。
本作の脚本を手がけているブルース・フィアスティン氏は,ピアース・ブロスナン氏版の007の映画&ゲームの脚本家でもあるのだが,彼が生まれたのは1956年。映画版のロシアより愛をこめてが公開された時点で,たったの7歳だ。ひょっとしたら,こうしたことが原因で,作中で描かれている時代が世代的にちょっと合わなかったのかもしれない。
最後にちょっとしたトリビアを。本作の音楽を担当しているのはは,海外テレビドラマ「スーパーナチュラル」で有名な,クリストファー・レナーツ氏。007のゲーム化権は,本作を最後にActivisionに移ったのだが,Activisionの開発陣は本作の音楽をたいそう気に入っていたらしく,ゲーム版「007/慰めの報酬」でも彼を起用している。
また,ゲーム版ゴッドファーザーIIの音楽も,レナーツ氏によるものだ。
さて,7回にわたってお届けしてきた007のシネゲー特集も,いよいよ次回でラスト。PlayStation 2版の慰めの報酬が,思いのほか面白かったというネタや,これまでに取りこぼしてきた過去作のネタなどをまとめてお送りする予定。
もうちょっとだけお付き合いください!
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■ドブ漬けゲームスープレックス(42)
PlayStation 2
「電脳戦機バーチャロン」(セガ)
率直に言って,筆者はバーチャロンに対して苦手意識を持っている。アーケードでもセガサターン版でも遊びはしたが,いっこうにうまくならなかった。向いていないのだから仕方ない,なるべく触れないでおこう……。
そんな風に思っていたのだが,Xbox Live Arcadeで「電脳戦機バーチャロン オラトリオ・タングラム Ver.5.66」のダウンロード販売がスタートしたので,再挑戦を決意。
でもまあ,まずは旧作で練習しなくては! ということでPlayStation 2版の「電脳戦機バーチャロン」をプレイ。なぜPS2版を選択したかというと,SEGA AGESレーベルのプロデューサーで筆者の友人でもある奥成洋輔氏が,「PS2版の取扱説明書が凄いことになっているから,たとえゲームはやらなくても是非読んでほしい!」と言っていたから。
ということで見てみると,巻末コラムでバーチャロンの亙 重郎プロデューサーによる「電脳戦記バーチャロン 〜ぼくたちの20ヶ月戦争〜」という読み物が! 開発秘話をはじめ,ポリゴン・バブル全盛期の話や,セガ社内におけるあれやこれやなど,セガファンならば必読の内容なのだが,これが取扱説明書だなんて!
ってことで,オラタンに向けて練習を開始したんだが……面白いのは分かるのに,どうしてもうまくならないのは,やっぱりセンスがないからなんだろうなってことで。でも,前述のコラムに刺激を受けたので,オラタンはオラタンで購入しました!
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