
プレイレポート
「LET IT DIE: INFERNO」のTGS出展バージョンをプレイ。近接メインのバトルとアイテムの取捨選択,不気味でユーモラスな敵との戦闘が楽しい[TGS2025]
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「LET IT DIE: INFERNO」は2025年12月4日に発売予定のローグライトサバイバルアクションで,2017年に発売された「LET IT DIE」と世界設定を同じくするタイトルだ。プレイヤーは「レイダー」となり,大地に開いた巨大な穴「地獄門」に挑む。
地獄門は広大なダンジョンであり,そこでは異形の化け物「イユーズ」が問答無用で襲い掛かってくるほか,食べ物そっくりな謎の生物「ヤミーズ」も生息するカオスな空間になっている。レイダーは武器や防具などの戦利品や各種素材を手に入れ,拠点への生還を目指すのだ。
今回本作のTGS 2025出展バージョン「アンクル・デスの接待版」のSteam版を試遊する機会を得られたので,インプレッションをお届けしよう。
[インタビュー]目指すのはおバカでクレイジーなゲーム。「LET IT DIE: INFERNO」には,ユーモラスな武器とバイオレンス描写,そして“思わず誰かに話したくなる理不尽さ”がある
![[インタビュー]目指すのはおバカでクレイジーなゲーム。「LET IT DIE: INFERNO」には,ユーモラスな武器とバイオレンス描写,そして“思わず誰かに話したくなる理不尽さ”がある](/games/948/G094802/20250905052/TN/009.jpg)
ガンホー・オンライン・エンターテイメントのサバイバルアクション「LET IT DIE: INFERNO」が発表された。シリーズの伝統を受け継ぎつつ,ローグライトとPvEvP要素にフィーチャーしているという本作について,発表のタイミングで,謎の死神アンクル・デス氏とディレクターの新 英幸氏に話を聞いた。
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アンクル・デスの接待版は20分の制限時間付きで,ゲーム最序盤をプレイ可能だ。具体的には地獄門の探索とボス戦,そして後述する「コア」装着による「ボディ」強化を体験できるほか,襲ってくる敵たちのパラメータも優しめに調整されている。
地獄門では敵の配置やドロップ内容が変わるのに加え,戦利品にはランダムでオプションが付与されるため,今回のテストプレイでも毎回変化に富んだプレイを楽しめた。
レイダーが地獄門を探索するためには,まずボディを選択する必要がある。ボディはプレイヤーが操る身体で,要するにキャラクターの選択だと思えばいい。
TGS出展バージョンでは,HPに優れ回復スキル「ファイヤーアップ」を使える消防士「ティモシー」,そして高校教師にしてアンダーグラウンドの格闘家,ガードを崩す「ドロップキック」のスキルを使える「パール」の2種を選択可能だ。
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地獄門は現実世界がコラージュされたような空間になっており,お祭りの屋台があったかと思えば,廃車置き場のような場所や地下鉄の駅,ゲームセンターといったさまざまなロケーションがごちゃ混ぜになった不可思議な光景が広がる。
地形は高低差も激しいうえに,敵の配置はランダムなので,どこに何がいるかは分からない。敵は暗がりに潜んでいたり,公園の遊具のような姿をした敵が周囲の風景にしれっと紛れ込んでいたりと,油断できない。
逆に,こちらが見つかっていない状態から先手を取れれば有利になる。周囲を見回し,物音も手がかりとして索敵するのが重要だ。
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イユーズとのバトルでは,右手と左手に装備した2種の武器を使い分けて戦う。本作の武器はいずれも中〜近接戦用だが,リーチや特性がまったく異なる。スタンダードで使いやすい「バット」,ジェット噴射で中間距離から踏み込んで殴りつける拳武器「アームズ」,爆発する花火を射出するが,自分も巻き込まれる可能性がある「花火シューター」など,一癖も二癖もある武器がそろっている。
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戦いやすさを考えると,中距離は花火シューター,近距離はバットというようにレンジの異なる武器でシナジーを作りたいが,本作はローグライトなので,そう都合よく望みの武器が出るとは限らない。拾った武器を組み合わせ,その場で最適の戦術を組み立てるアドリブ力も重要になるだろう。
また,攻撃をすると溜まる「レイジゲージ」を使えば,武器ごとの必殺技「デスブロウ」が使用可能になる。花火シューターは大輪の花火を撃ち出し,アームズは拳を爆発させるなど強力な攻撃を放てる。
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敵は段ボール箱が積みあがった「キリサキ」,バイクのような「ダイシャリン」,イルカの遊具とザリガニを足したような「イルカモドキ」など,異形でありつつもどこかコミカルだ。攻撃すると真っ赤な体液が飛び散るが,量が尋常でないのとデザインのコミカルさが合わさり,いい意味でB級スプラッターの雰囲気を感じさせる。
本作は,近接戦メインだけに敵の動きを見て対処するのが重要で,前転回避やガード,ダッシュで消費するスタミナを管理する立ち回りが求められる。とはいえ,敵の数は多いうえ,周囲には近寄ると爆発するキノコなどのトラップも仕掛けられている。
華麗に回避した先にキノコが生えていて爆発で吹っ飛ばされたり,距離を取るために走って逃げたら別グループの敵が参戦してきたりと,戦場はどんどんカオスになっていく。
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特にユニークだったのが,地獄門に生息する「ヤミーズ」である。ヤミーズは食べ物と動物が融合したような存在で,バーガークラブ」ならハンバーガー+カニ,「マブレッド」はフランスパン+マーモットというように,変わった姿をしている。
ヤミーズは攻撃すると食べ物になり,食べるとバーガークラブはHPの継続回復,マブレッドは敵をスタンさせる「咆哮攻撃」を使えるようになる。製品版ではどんなヤミーズが登場するのだろうか。
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そして,本作の探索を彩るのが,武器や防具といった装備に付与されるさまざまなオプションである。地獄門で手に入る武器には,ランダムでオプションが付くことがあり,敵から得られる「スピリチウム」(経験値のようなもの)が増える,デスブロウの威力が上がるなど,さまざまな効果がある。
マップのあちこちには「アイテムバド」(宝箱)があり,装備を拾う機会は結構ある。すべて持って帰りたくなるが,アイテムには重量があり,キャラクターが持てる量には限度がある。何を持ち,何を捨てるかの吟味が必要なのだ。
面白いのが,薬類や換金アイテムが結構重いこと,そして装備のオプションにウェイトを軽くする「インベントリウェイト-」の効果が存在することである。薬類があれば安定性は増すが,持ち帰れる戦利品が少なくなる。しかし,インベントリウェイト-の装備があれば,多くのアイテムを拾いつつ性能の底上げが図れるわけだ。
TGS出展バージョンのデータはその場限りであるにもかかわらず,アイテムの吟味が非常に楽しかった。製品版ではより深みにハマれそうな感触だ。
なお,拠点にはアイテムを保管できる「ストレージ」が用意されているが,こちらもウェイトで管理される。使わない装備や薬を断捨離するのが重要になりそうだ。
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十分に稼いだら,マップのあちこちに出現する「エスケープポッド」から帰還できる。地獄門から生還した見返りに「ボディランク」が上がると,より強力な装備を使えるようになるほか,報酬としてもらえる3個の「コア」から1つを選んで装着可能だ。
ちなみに,エスケープポッドを操作している間も,イユーズから容赦なく殴られてしまうので,注意しよう。
コアはボディの能力を上げる品で,体力をアップさせる,特定の壁を登れるようになる,持てるウェイトが増えるなど,プラスの効果を持つ。
コアは,どんなものが手に入るかはランダムだが,装着は強制で拒否できない。1つのボディに5つまで装着できるので,製品版ではボディランク上昇時にどんなコアが抽選されるのかという運も重要になるのかもしれない。
今回は体験できなかったが,製品版にはほかのプレイヤーと遭遇するPvP要素もある。地獄門ではボディランクによって入場できるマップが異なるため,ボディの性能に差があるプレイヤーがマッチングすることはないという。
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そして,TGS 2025出展バージョンではボス「ユメサガシ」に挑める。宇宙服に何かが寄生したような姿をしており,こちらのガードを砕くガードブレイクや,デスブロウのようにも見える攻撃を放つなど,ほかのイユーズとはケタ違いの強さを持つ。戦うには大量のスピリチウムが必要なため,道中でガッチリ稼いでおくことも求められる。
TGS 2025出展バージョンは制限時間があるので,いったん拠点に戻ってボディランクを上げるか,時間を重視して一気に突っ込むかはプレイヤーの選択次第になるだろう。
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近接メインのバトル,現実世界がコラージュされたようなぶっ飛んだマップ,不気味でコミカルなイユーズにヤミーズ,ウェイトにまつわる取捨選択など,本作の面白さを一足先に楽しめる「LET IT DIE: INFERNO」アンクル・デスの接待版,気になる人は東京ゲームショウのガンホーブース(Hall4)へと訪れよう。
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