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「国産RPGクロニクル 物語の革命者たち 出版記念! 渡辺範明&橋本吉史&RAM RIDERの偏愛ゲームナイト」レポート。3人の“異業種P”が愛する“偏愛ゲーム”とは
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印刷2026/05/18 15:30

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「国産RPGクロニクル 物語の革命者たち 出版記念! 渡辺範明&橋本吉史&RAM RIDERの偏愛ゲームナイト」レポート。3人の“異業種P”が愛する“偏愛ゲーム”とは

 2026年5月8日,3人のクリエイターによるトークイベント「『国産RPGクロニクル 物語の革命者たち』(イースト・プレス)出版記念! 渡辺範明&橋本吉史&RAM RIDERの偏愛ゲームナイト」が阿佐ヶ谷ロフトAで開催された。

 トークに登場したのは,この4月に発売された書籍「国産RPGクロニクル 物語の革命者たち」の著者で,過去に4Gamerでも連載を執筆しているゲームデザイナー・プロデューサーのドロッセルマイヤーズ渡辺範明氏,ラジオプロデューサーでストリーマーの一面もある橋本吉史氏,そしてアーティスト・音楽プロデューサーのRAM RIDER氏の3人だ。

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 書籍の題材として取り上げられている「ポケットモンスター 赤・緑」「ロマンシング サ・ガ」「真・女神転生」などのメインストリームにあるタイトルからは外れるが,それぞれが心に秘めた"偏愛ゲーム"をテーマに飲みながら語り合う,密度濃いめのトークが行われた。

左からRAM RIDER氏,渡辺範明氏,橋本吉史氏。ポッドキャスト番組「異業種Pたちの人生エンタメ会議室」では3人の“異業種P”として知られる
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 トークは壇上と客席の乾杯でスタートした。もともとこの3人の関係は,渡辺氏の書籍の前作『国産RPGクロニクル ゲームはどう物語を描いてきたのか?』の出版記念イベントがきっかけで始まったという。
 現在はポッドキャスト番組「異業種Pたちの人生エンタメ会議室」のパーソナリティとしても人気を集めている。

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 今回のテーマとなった“偏愛ゲーム”とは,登壇者が“好きだけどメディアなどでもあまり取り上げられず,話す機会がないゲーム”を指す。全員がそれを5タイトルずつ持ち寄り,好きに話そうという趣旨だ。

 イベントは3時間以上にも及び,そのすべてをフォローするのはきりがないので,タイトルごとのトークのダイジェストをお届けしよう。


辺氏の偏愛ゲーム[1]:「ナビット」(PS / 1998年 / アートディンク)


 プレイヤーは交通管制官となって,渋滞や交通まひが発生する交差点の信号の時間をコントロールし,トラブルを解消していく,当時としてはかなり斬新なシミュレーションゲームだ。渡辺氏は大学生ながら,交差点の仕組みを本作で初めて知って感心したという。

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 ただ交通網を整備するだけでなく,渋滞の原因となる交通違反の常習者を見つけて教習を受けさせるなど,ドライバー1人1人の個性までがパラメータまでがパラメータ化されている精密さと,ドット絵のかわいいグラフィックスのギャップの面白さも挙げた。同氏は「今ならカイロソフトあたりが作れば売れそうな気がする」と述べている。


橋本氏の偏愛ゲーム[1]:「ケルナグール」(FC / 1989年 / ナムコ)


 客席にもプレイ経験がある人が多かったタイトルだが,その後改めて語る機会も少なかったという橋本氏の1本だ。まだ珍しかった対戦格闘ゲームに「ドラゴンクエスト」のようなRPGを融合し,敵とエンカウントすると対戦格闘が始まるという斬新なモードが入っていた。

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 橋本氏は「ストイックな操作で動かすかわいいキャラクターは見た目が1種類しかなく,ザコもボスも見た目が同じ(笑)」と,対戦格闘の概念がなかった当時ならではの仕様を挙げた。
 「『ケルナグール』のコンセプトは『ストリートファイター6』のワールドツアーにも通じている」という意見をどこかで見かけたことを渡辺氏が伝えると,橋本氏もそれに同意していた。


RAM RIDER氏の偏愛ゲーム[1]:「麻雀刑事」(GBA / 2001年 / ハドソン)


 麻雀ゲーム好きのRAM RIDER氏が,当時片っ端から遊んだ同系作品の中で最もハマったのがこの作品だ。推理アドベンチャーゲーム形式で進行し,事件の情報を得るための聞き込みでは,その相手に麻雀で勝たなければならない。
 麻雀と刑事ドラマの演出を盛り込んだ独自性のあるゲームデザインに対し,渡辺氏は当時のGBA市場における「逆転裁判」のフォロワー作品ではないかと指摘したが,RAM RIDER氏はそれを意識せずに楽しんでいたという(実際にはむしろ「逆転裁判」より「麻雀刑事」の発売の方が数ヵ月早い)。

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 後にiOS版の買い切りタイトルとしてリリースされ,RAM RIDER氏はそれもプレイしていたという。
 この手の買い切り型のスマホゲームは,現在はダウンロードできなくなっているものも多い。そのような“記憶の中にしかない”タイトルについても,いつかライブで語りたいと渡辺氏は提案した。


渡辺氏の偏愛ゲーム[2]:「アーサーとアスタロトの謎魔界村」(PS / 1996年 / カプコン)


 海外の「インクレディブルトゥーンズ」というパズルゲームを,「魔界村」の世界観に置き換えた作品だ。用意されたパーツをステージの中に配置して,仕掛けを正しく作動させるとクリアとなる「ピタゴラスイッチ」のようなゲーム。

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 渡辺氏は本作のような,ゲームでしか味わえないシステマチックな作品が大好きだという。現代であればライブ配信向きの内容であり,「魔界村」のIPがなくても売れるのではないかと分析した。
 また,本作を知らなかったRAM RIDER氏は「スマホの広告に出てくる,遊んでみると内容が全然違うゲームみたい」と例えて来場者の笑いを誘った。


橋本氏の偏愛ゲーム[2]:「甲子園」(FC / 1989年 / 魔法株式会社


 高校野球をテーマに据えた野球ゲームだ。パッケージからして地味な作品だが,PS2の頃までシリーズ化された隠れたヒット作である。
 野球ゲームでは「ファミスタ」や「燃えプロ」が知られる中,先後攻を決めるジャンケンから始まり,試合開始のサイレンが鳴ってバッターが一礼してからボックスに入るなど,高校野球の流れを完全再現したリアルな演出が橋本氏の目に留まったという。
 スクイズ時に打者がボールに飛びついたり,走塁でヘッドスライディングをしたりと,高校野球ならではの熱さが再現されていることも熱弁した。

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 RAM RIDER氏も後のスーパーファミコン版で,BGMに流れる応援の音声を「文字数とイントネーションだけで,その学校を応援しているっぽく聞こえるようにしていた」という点を挙げ,サウンドディレクションのクオリティの高さも評価した。

※編注:本作は魔法の前身となるホームデータが開発,販売はケイ・アミューズメントリース


RAM RIDER氏の偏愛ゲーム[2]:「PUNK SHOT」(アーケード / 1990年 / コナミ)


 2on2のストリートバスケがテーマながら,格闘アクションのように相手を攻撃できるアーケードゲームだ。
 当時の家庭用ゲーム機には移植されておらず,RAM RIDER氏は中学の近くのゲームセンター「ゲームインワセダ」に通ってやり込み,自身が生まれて初めて1コインでクリアできたアーケードゲームになったという。

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 橋本氏が「ゲーム的に格闘の割合が多くならない?」と問うと,実はバスケットボールの部分もしっかり作られていて,かなり楽しく遊べるとRAM RIDER氏は答えた。
 「僕のヒップホップやストリートカルチャーとの出会いはこの作品だった」と振り返り,前述の「麻雀刑事」も含めて,複数の要素をマッシュアップしたタイトルが好きだということも話した。


渡辺氏の偏愛ゲーム[3]:「Worms」(PS / 1997年 / アイマックス)


 渡辺氏が大学時代に中古ソフトを買いまくって遊んでいたPS作品の中で,最も遊び込んだのが本作だ。小さなミミズ同士が武器で戦うターン制のストラテジーゲームである。
 現在の「アングリーバード」のような感覚で,放物線を描いて飛んでいく武器の角度を設定して相手を攻撃する戦略性の高さを,渡辺氏は高く評価した。
 また,当時ボードゲーム以外のジャンルで3人以上で一緒に遊べるゲームが少なかったこともあり,最大4人プレイが可能な本作を手に入れた渡辺氏は,「うちに遊びに来た友達全員にやらせた(笑)」と思い出を語った。

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 当時はメディアでもほとんど見たことがなく寂しい思いをしていたが,新婚旅行で行ったアイルランドのショップでその続編が出ていることを知り歓喜したという。
 また後に韓国で大ヒットした「ポトリス」に本作のイメージを重ね,当時オンラインゲームの運営に携わっていた自身が,この「Worms」のゲームデザインを同作のように見いだせなかったことを悔いているとも語った。
 現在もSwitchなどでシリーズが出ているので,ぜひ遊んでほしいと客席に伝えた。


橋本氏の偏愛ゲーム[3]:「爆走デコトラ伝説」(PS / 1998年 / ヒューマン)


 「人気のあったタイトルだけど,周りのゲーム好きがあまりやっておらず,その後語る人が少ない」と橋本氏が挙げた作品だ。レースゲームでありながら,車が大型トラックで,荷物運びの要素やカスタマイズの楽しみもある,独自の魅力が詰まった作品であることをアピールした。

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 サウンドが演歌だったことも特徴として挙げ,渡辺氏も「この作品で演歌の格好よさを知った」と語る。当時はあまり世間に認知されず,野蛮で品がないように見られていたデコトラのカルチャーをゲームで取り上げたことで,日本が誇るカルチャーだという認識に押し上げたと橋本氏は絶賛した。
 その系譜は現代の「龍が如く」シリーズに通じるかもしれないと続けた。


RAM RIDER氏の偏愛ゲーム[3]:「マッド・シティ」(FC / 1988年 / コナミ)


 RAM RIDER氏がパッケージにひかれ,中古店で手に入れたという作品だ。横スクロールのアクションゲームと思いきや,2面は一人称視点のガンシューティングとなり,後半ではカーチェイスが繰り広げられるなど,アクション映画さながらの3つのシーンが展開する。

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 本作を知らなかった2人もその映画的な演出に感心。RAM RIDER氏はこの演出やグラフィックなどから,当時コナミに所属していた小島秀夫氏が関わっていたのではないかという仮説を立てたが,残念ながらエンディングにその名前はなかったという。
 その説を信じたいRAM RIDER氏は,いつか小島氏と会った際には,本作のことを尋ねてみたいと語った。


渡辺氏の偏愛ゲーム[4]:「オメガブースト」(PS / 1999年 / SCE)


 「発売当時は人気もあって評価も高く,楽しんだ人も多いはずなのに,続編も移植もないから語られる機会が少ない」という悲運の3Dシューティングだ。
 当時の3DCGは,生物を表現するにはまだ少し力不足だったが,ロボットの表現はかなりのところまで来ていた。中でもPSの末期に発売された本作はそれが極まっており,ロボットアニメが大好きだった渡辺氏は「これこそが俺たちが求めていたもの」と絶賛していた。

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 決まったルートを飛んで戦うのではなく,自身が3D空間を360度自由に飛び回って戦うアクションをシンプルな操作で実現した本作を,渡辺氏は「3D空間ロボットシューティングのオーパーツ」と評し,その精神的続編にあたる作品として,コナミの「Z.O.E」や「ANUBIS」を挙げた。
 しかしそれ以降は目立った作品が見当たらず,そこからの進化の系譜を見てみたいと語り,誰かがインディーゲームなどでももう一度本作のような路線のタイトルを作ってほしいと懇願した。


橋本氏の偏愛ゲーム[4]:「ヴィジランテ8」(PS / 1998年 / アクティビジョン)


 橋本氏が偏愛する,「爆走デコトラ伝説」に続く異色のカーアクションだ。車に乗ってレースをするのではなく,車に搭載した武器で相手を破壊するバトルを繰り広げる内容で,アメリカ西部で対決する2つの勢力の戦いを描いている。

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 ゲームの舞台設定は1970年代で,当時の世界観やカルチャー,登場するアメ車,BGMに流れるディスコミュージックなどが格好よくてシビれたと橋本氏は語る。
 この時代に対する知識が少ない中で,アメリカ人が作るフィクションの1970年代アメリカの世界観に強く影響され,後に本当にアメ車を買ってしまったこともあるそうだ。


RAM RIDER氏の偏愛ゲーム[4]:「グランド・セフト・オート チャイナタウン・ウォーズ」(DS / 2009年 / サイバーフロント)


 ご存じ「GTA」シリーズの中でも異色の携帯ゲーム機専用タイトルだ。ニンテンドーDS,PSP,iOSでリリースされ,RAM RIDER氏はそのすべてをクリアするほどこの作品を愛しているという。
 中でもDS版は,車を盗むときにタッチペンで鍵穴を回すアクションがあるなど,ちょっと変わった操作が入っていた。

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 RAM RIDER氏は,ある作品が低スペックの機種で発売される際に,開発者が工夫を凝らした設計を見るのが好きだという。
 本作はシリーズ原点に立ち戻った斜め見下ろし型のゲーム画面や,トゥーンシェードを採用したグラフィックスなど,携帯ゲームならではの見せ方をしつつ,ゲーム自体はちゃんと「GTA」として楽しめる内容になっている点を高く評価していた。
 余談だが本作は,筆者がこの日最も共感できる偏愛ゲームであった。


渡辺氏の偏愛ゲーム[5]:「フォー・ザ・キング」(Switch / 2020年 / Teyon Japan)


 橋本氏が画面を見て思わず「渡辺さん好きそうだなー」とつぶやいた作品だ。複数人でプレイするデジタルボードゲームで,対戦ではなく3人での協力プレイがメインとなり,渡辺氏はお子さんと一緒にプレイしている。

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 ゲーム全体のバランスがとにかくシビアで,家族でプレイしたときは2周目でようやくクリアできたという。ゲームのラストまで薬草のような基本の回復アイテムが貴重で,宿の料金も使うたびに上がっていくため,HPの管理が本当に大変だ。
 それが本当に冒険をしている気分になれる緊張感を生み,そこに楽しさを見いだしたという。


橋本氏の偏愛ゲーム[5]:「ランナバウト」(PS / 1997年 / やのまん)


 橋本氏最後の偏愛ゲームには,三たび車を題材にしたゲームがラインナップされた。本作もまたレースではなく,箱庭の中を決められた時間で走り回り,ゴールするまでに背景に置いてあるオブジェクトをいかに壊すかを競うゲームだ。
 オブジェクトには金額が設定されていて,破壊するとそれがどんどん上がっていくゲームデザインになっており,後のシリーズはRAM RIDER氏も遊んだことがあったそうだ。

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 橋本氏が最も気に入っているのはそのサウンドだ。BGMのすべてをサーフロックバンドのザ・サーフコースターズが手がけている。
 橋本氏はこのバンドのファンで,上記のゲームシステムも含め「このゲームは俺の好きなものだけでできている」という気持ちを持って楽しんでいたそうだ。
 「レースゲームは視点が固定されるから,音楽がより耳に入ってくる」というRAM RIDER氏のコメントに全員が同意し,「ワイプアウト」や「リッジレーサー」,「クレイジータクシー」など,音楽のクオリティが高いレースゲームが当時からたくさんあったことも振り返った。


RAM RIDER氏の偏愛ゲーム[5]:「スプラッターハウス わんぱくグラフィティ」(FC / 1989年 / ナムコ)


 トークの最後に挙がったのは,アーケードのホラーアクションゲーム「スプラッターハウス」をFCへと移植したタイトルだ。ハードのスペック差によって完全移植ができず,コミカルな内容へと大胆なアレンジが加えられている。
 RAM RIDER氏は地元のイトーヨーカドーのおもちゃ売り場でこのタイトルの試遊台と出会い,ずっとそれを遊び続け,ついにはクリアするまでに至った。それだけで飽きることはなく,後日ちゃんと買ってもらって家でも楽しんだという。

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 本作もまた,下位機種への移植に対する工夫が感じられた作品で,コミカルな方向性となった分,原作以上にさまざまなホラー作品のオマージュが盛り込んであり,大人になってから観たホラー映画でその出典元を知ったこともあったという。

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 すべての偏愛ゲームトークを終えた後には,来場者からのアンケートの内容にも触れた。そこでRAM RIDER氏が思い出語りをしていたマンガが,渡辺氏が資料として会場に持ち込んだゲーム誌に偶然掲載されていたという奇跡的な出来事も発生した。盛り上がりを見せたまま,イベントは締めくくられた。

 最後に渡辺氏は「思いのほかゲーム愛にあふれたイベントになった」と感想を述べた。単にマイナータイトルを面白がるようなニュアンスではなく,それぞれが本当に好きな,思い入れたっぷりのゲームを紹介するというコンセプトは,今後も何らかの形で続けていきたいと総括した。

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