本作は,ダークな世界観と,デッキ構築ローグライク,そしてRPGの要素が掛け合わさったタイトルだ。プレイヤーは,「ファースト」という特殊な能力を持つ指揮官となり,個性あふれるキャラクターたちと共に,世界に発生する大災害「カオス」に立ち向かう。
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デッキ構築ローグライクといえば,「Slay the Spire」などの買い切りのインディーゲームが主流というイメージを持つ読者も多いだろう。
実際,カオゼロの主戦場である運営型のモバイルゲームという枠において,同ジャンルのシステムを採用したゲームは数が少ない。その中で,カオゼロは硬派にローグライクの面白さを追求しており,状況に応じた選択を迫られる,ハードで手応えのあるゲーム体験を目指してきた。
2026年4月に行われたハーフアニバーサリーのアップデートでは,ゲームプレイの中心であった「セーブデータの獲得」から脱却し,純粋なローグライクを楽しめる新コンテンツ「出撃」が実装された。
これまでとは違うプレイ感でありながら,カオゼロというゲームの本質をより楽しむことができ,何度でも遊びたいと思えるような,中毒性の高いコンテンツになっている。
そして今回は,ハーフアニバーサリーで大きな変化のあったカオゼロについて,本作の開発プロデューサーを務めるキム・ヒョンソク氏に,メールインタビューを行った。
出撃の開発意図や,5月27日実装の新キャラクター「アーデルハイト」,ストーリー改編アップデート,そのほか今後のアップデートについてなど,幅広く答えてもらったので一読いただきたい。
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出撃は「純粋に楽しめるコンテンツ」にしていく
4Gamer:
ハーフアニバーサリーのアップデートについて,プレイヤーからの反応はいかがでしたか。
キム・ヒョンソク氏(以下,ヒョンソク氏):
至らない部分もありましたが,ありがたいことに多くの方々からご好評をいただき,大変励みになりました。アップデートに対してお寄せいただいたフィードバックの数々も,楽しみながら拝見し,開発へと反映させていただいています。
4Gamer:
出撃は新鮮なゲーム体験が味わえて,非常に面白かったです。開発の経緯を教えてください。
ヒョンソク氏:
ありがとうございます。「カオゼロ」は,多様なカードの組み合わせとデッキビルディングという,非常に面白いコンテンツの可能性を持ったゲームだと自負しています。
出撃は,あれこれ悩まず,ただ「純粋に楽しむ」という視点でコンテンツに向き合ってみよう,という趣旨から始まりました。それに加えて,根本的にはエンドコンテンツに対する疲労感を和らげたい,という目的も込められています。
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4Gamer:
出撃について,アップデートで変化を加えていく予定はありますか。
ヒョンソク氏:
もちろんです。話したいことが本当に多く,回答が長くなってしまわないか心配ですが,できるだけ簡潔にお話しします。
まず,すべてのキャラクターを「出撃」で活躍できるようにしたいと考えています。そのため,性能が極端に低い一部キャラクターについては,最低限の活躍が保証されるようなバランス調整のアップデートを行う予定です。
次に,隠しエリアをアップデートしたいと考えています。最深部の最後の3つのスポットは,プレイ次第で変化する「可能性の空間」として,望むならば,より強力なボスに挑戦することも,偶然の機会として特別なチャレンジ戦闘を体験することもできます。
このほかにも,数多くの構想があるのですが,まずは近いうちに,2種類のスタイルの隠しエリアを公開する予定です。
これと同時に,ハードコアランキングも実装したいと考えています。
特別な報酬はありませんが,ほかのプレイヤーと体験を楽しく共有したり,ときにはお互いのプレイを自慢し合ったりできるような,交流の場になってほしいと期待しています。
そして,戦闘記録の改修も行います。
これまでコミュニティで公開されていた戦闘記録は,視認性が低く,共感もしづらいため,実際にプレイした本人だけがその記憶を思い出せるようなものでした。
今後の戦闘記録には「称号」が追加され,特徴的で重要なプレイ内容を,さまざまな観点から直感的に把握しやすくなります。
また,この称号は出撃時に最初に選択したキャラクターへ付与されるため,さまざまなキャラクターで出撃に挑戦する楽しさにつながることを期待しています。
長期的には,これ以外にもさらに多くのコンテンツアップデートを構想しています。ぜひご期待ください!
4Gamer:
出撃について,現状課題だと感じている部分はありますか。
ヒョンソク氏:
「純粋に楽しむ」という観点では,まだ不足している部分があると考えています。常設報酬が紐づいていることで“日課”のように感じられてしまう点,宝珠のために高難度プレイへ過度に集中してしまう問題,そしてそれに伴うキャラクター選択の偏りも無視できません。
5月27日のアップデートでは,こうした不便な要素に対して一時的な改善を行いました。まず,常設報酬の代わりに,セーブデータに関連した新規報酬を追加します(初期システムの目的に合わせ,報酬内容はアップデートごとに変更予定です)。
また,高難度プレイへの偏りを緩和するため,基本報酬は上方修正し,難度報酬は大幅に下方修正しました。
さらに,ほかのキャラクターを使ってみたくても性能が低すぎて使えなかった問題についても,バランスパッチを通じて改善していく予定です。
今回の改善はあくまで短期的な措置であり,出撃が本来目指している「純粋に楽しむ」という目標を完全に実現できるまで,引き続き集中的に開発を進めていきます。
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4Gamer:
危険変数の高い出撃は,クリアが非常に困難だと感じました。多くのプレイヤーにとって,「最高難度をクリアする」というのが1つの目標になっていると思うのですが,開発チームとしては,どのように遊んでほしいと考えていますか。
ヒョンソク氏:
出撃は「純粋に楽しむ」ことに,コンテンツの存在意義があります。
「最高難度への挑戦」が,出撃を楽しむさまざまな方法の1つとして定着するのは問題ありません。しかし現在は,その傾向が出撃本来の開発意図である「純粋に楽しむ」を侵食してしまうレベルまで達していると考えています。
そのため,まずはそれに付随する各種報酬構造から整理していく予定です。加えて,多様なプレイスタイルそのものの楽しさを,さらに高められるようなアップデートを今後も続けていきます。
4Gamer:
出撃は,「カオゼロの1つの遊び方」として確立させていきたいと考えていますか。
ヒョンソク氏:
はい。開発チームは,さらなる「ローグライクの究極的な面白さ」を求めて冒険の旅に出ようとしています。その旅路を共にしていただければ幸いです!
4Gamer:
カオスの委託(スキップ機能)により,日々のカオス周回が非常に快適になりました。私個人としては,イベントカオスはスキップで遊び,余った時間は出撃で遊ぶというのが定番化しました。全体を見ても,プレイヤーのプレイ傾向には大きな変化がありましたか。
ヒョンソク氏:
大きく変化しましたが,現在までのプレイデータを分析した結果,セーブデータについて,さらなる改善が必要であるという認識です。
出撃の実装によって,カオス段階ではセーブデータの大まかな方向性や骨組みを構築する程度で,プレイを終えられるようになる想定でした。しかし,現時点では,セーブデータの編集財貨がまだ希少であるため,依然としてカオス段階でセーブデータの完成度を可能な限り高めようとするプレイスタイルが主流になっています(もちろん,スキップ機能は十分に活用されています)。
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今後は,より多彩なキャラクターを実装していく
4Gamer:
ハイデマリはギャップがすごく,可愛らしく,バトルでも使っていて非常に楽しい戦闘員でした。限定要員のセレニエルとハイデマリ(および,パートナーのペコとシルヴィア)について,再度入手できる機会はないのでしょうか。
ヒョンソク氏:
複数のコミュニティで要望が多かったこともあり,限定キャラクターの復刻について検討中です。ただ,個人的には,ある程度の周期は必要だと考えています。セレニエルを待っている皆さまには,近いうちに良いお知らせをお届けできるかもしれません。
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4Gamer:
新戦闘員の「アーデルハイト」について教えてください。彼女はどのような経歴の持ち主なのでしょうか。
ヒョンソク氏:
アーデルハイトは,先に登場したユキと同じく,ユスティティア号の特殊事件捜査部に所属しており,今回のカオス教団の陰謀を暴くために派遣されました。
エディニティ号では,童話や夢,そして幻想を扱う彼女の能力にまつわる,もう1つの事件と物語が待っています。
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4Gamer:
アーデルハイトは戦闘が得意そうには見えませんが,どのように戦うのでしょうか。
ヒョンソク氏:
アーデルハイトは,ゲームプレイの観点において,動物好きな彼女のキャラクター性がしっかりと表現される予定です。
役割としてはパーティ保護を軸としているのですが,コンセプトはファンタジーゲームの「ドルイド」のようなイメージですね。これまでの戦闘員とは異なる,一風変わったデッキビルドスタイルになっています。
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4Gamer:
これまで「カオゼロ」の新規戦闘員は,セクシーなキャラクターが多かったですが,アーデルハイトのような純粋で可愛いキャラクターを求めているプレイヤーも多いと思います。
今後は多様な魅力を持つキャラクターを実装していく予定でしょうか。
ヒョンソク氏:
もちろんです!
キャラクターデザインについては,より多彩なキャラクターをお見せできるよう全力を尽くしています。とくに次回のシーズン4では,これまで以上に幅広い好みに対応できるよう意識しました。
開発チームでは,ファーストの皆さまから寄せられる意見を一つひとつ確認しており,皆さまの声が現在制作中のキャラクターデザインの方向性にも大きな影響を与えています。
4Gamer:
「カオゼロ」の中国サービスが2026年5月28日から開始されるそうですが,新キャラクターの「フェイ」について,中国サービスでの先行実装を決めた理由はなんですか。実装が待ち遠しいです!
ヒョンソク氏:
フェイは,中国でのリリースを記念して制作されたキャラクターであるため,中国サービスでの先行実装を決めました。グローバル版では,7月8日のアップデートで実装を予定しています。
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今後の開発キーワードは「堕落」
4Gamer:
ハーフアニバーサリー後の現在,どのようなコンテンツの開発に注力しているのでしょうか。
ヒョンソク氏:
中長期的なコア開発キーワードは「堕落」です。近いうちに,それに関連したコンテンツを順次実装していく予定です。
また,ほかのキャラクターゲームとは差別化された要素も出していくので,ぜひ今後の展開にご期待いただければ幸いです。
ほかにも,カオスプレイにおける疲労感の軽減,出撃コンテンツの完成度向上など,ゲーム全体の基礎的な完成度を高める部分にも注力しています。
4Gamer:
7月に予定している「ストーリー改編アップデート」について,どれぐらいの変化があるのでしょうか。
ヒョンソク氏:
規模感でいえば,第1章のチュートリアルから第5章のエンディングまで,ストーリー全体にわたって,全面的な改編を行いました。新たに生まれ変わる,と思っていただいて差し支えないと思います。
かなり力を入れて取り組んだ作業であり,開発工数も投入しました。今はファーストの皆さまがどのように受け止めてくれるのか,不安と期待が入り混じった気持ちで待っています。
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4Gamer:
「カオゼロ」は非常に奥が深いゲーム性を持つため,始めたばかりの初心者にはシステムが複雑に感じられると思います。初心者へのフォローを行うような仕組みの実装は予定していますか。
ヒョンソク氏:
本当に重要なご指摘だと思います。現在,さまざまなガイド機能を制作しています。
とくに,セーブデータの限界値を構築していく過程で,多くの新規プレイヤーが難しさを感じているようです。この部分については,できる限り気軽に取り組めるよう,大規模なガイドシステムを準備しています。
そのほかにも,新規プレイヤーの皆さまがゲームにしっかり定着できるよう,細かな部分まで丁寧に配慮していきたいと考えています。
4Gamer:
最後に,「カオゼロ」を楽しんでいるファーストに,メッセージをお願いします!
ヒョンソク氏:
「カオゼロ」を開発していくなかで,開発チーム全員が共通して,このゲームが持つ無限の可能性を感じています。ファーストの皆さまも同じように感じてくれていると嬉しいです。
「カオゼロ」を最高のゲームへと作り上げていくこの開発の旅路は,ファーストの皆さまが共にいてくださるからこそ成り立っているものだと感じています。心より感謝申し上げます。
これからも,無限の可能性を秘めた「カオゼロ」の夢のような未来を,ファーストの皆さまと一緒に作っていきたいと思っています!
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