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新しいジャンルを作りたい,という思いが出発点。「MIRESI:視えない未来」の開発陣に戦闘システムや世界観を聞いた[TGS2026]
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印刷2026/09/18 13:55

インタビュー

新しいジャンルを作りたい,という思いが出発点。「MIRESI:視えない未来」の開発陣に戦闘システムや世界観を聞いた[TGS2026]

 CONTROL9が開発し,Smilegateが展開する「MIRESI:視えない未来」PC / iOS / Android)は,時間を操る戦闘が特徴のRPGだ。プレイヤーは「議員」となり,時代を行き来する少女たちとともに,滅亡に向かう世界を救うため,歴史の改変に挑む。

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 今回4Gamerは,東京ゲームショウ2026に合わせて,本作の開発陣にインタビューを実施した。話を聞いたのは,CONTROL9のCEOで本作のプロデューサーを務めるチョ・スング氏,同じくCEOでチーフクリエイティブディレクターを務めるクォン・セウン氏,そしてアートディレクターのヒョルラ氏だ。

 リアルタイムとターン制を融合した独自の戦闘はどのように生まれたのか。時間を巻き戻すシステムと物語にはどのような関係があるのか。そして,なぜ主人公は「議員」なのか。ヒョルラ氏が手がけるキャラクターデザインの狙いも含め,本作の特徴と開発に込めた思いを聞いた。

画像ギャラリー No.002のサムネイル画像 / 新しいジャンルを作りたい,という思いが出発点。「MIRESI:視えない未来」の開発陣に戦闘システムや世界観を聞いた[TGS2026]
左から,CONTROL9のCEO兼チーフクリエイティブディレクターのクォン・セウン氏,同社CEO兼プロデューサーのチョ・スング氏,アートディレクターのヒョルラ氏

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 主要キャラのムチムチ感で注目を集める新作ゲーム「MIRESI:視えない未来」は,テクニカルアーティストを迎え,3D表現を大幅に進化させたという。その舞台裏を,韓国のIT都市・板橋(パンギョ)のCONTROL9のスタジオで,アートディレクター・ヒョルラ氏に聞いた。

[2026/05/07 13:00]


一手を考える面白さと,敵味方が同時に動く戦場


4Gamer:
 本日はよろしくお願いします。まず,「MIRESI:視えない未来」がどのようなゲームなのか教えてください。

画像ギャラリー No.003のサムネイル画像 / 新しいジャンルを作りたい,という思いが出発点。「MIRESI:視えない未来」の開発陣に戦闘システムや世界観を聞いた[TGS2026]
チョ氏:
 本作は時間をテーマにしたRPGです。戦闘はリアルタイムとターン制を融合したもので,キャラクターの位置取りが重要になります。
 登場する少女たちは,自分の心の傷に関わる過去を変えようと,時間をさかのぼります。しかし,その代償として,ほかの人々から存在を忘れられる呪いを受けてしまう。そんな彼女たちを唯一覚えており,傷に寄り添いながら共に成長していくのが,主人公である「議員」です。

4Gamer:
 韓国語の「MIRESI」は,日本語の「未来視」に近い意味の言葉だと思いますが,このタイトルにはどのような思いを込めたのでしょうか。

チョ氏:
 このゲームに一番ふさわしい名前だと考えました。システムには時間を巻き戻す機能があり,物語にも,過去に戻って問題を解決すれば未来が変わるのではないか,という期待があります。

クォン氏:
 主人公は未来を経験し,過去に戻って問題を解決します。その「未来を見る」という意味がタイトルに込められています。

4Gamer:
 リアルタイムで戦況が変わる一方,スキルを選ぶときには時間が止まる戦闘が印象的でした。どのような発想から生まれたのでしょうか。

チョ氏:
 新しいジャンルを作りたい,という思いが出発点でした。私たちはゲームの基本的な面白さは戦闘にあると考え,まず戦闘を設計し,ほかの要素をあとから加えていきました。

クォン氏:
 リアルタイムとターン制を融合させた戦闘については,以前から考えていました。ターン制の,一手を深く考えて選ぶ面白さは残したい。一方で,自分の番には敵が,敵の番には自分が,何もできずに攻撃を受ける,という点には理不尽さも感じていたんです。

 韓国の将棋にあたるチャンギでも,先手を取って勝つと,相手に「後手で不利だったから負けた」と言われることがあります。こうした不公平感を解消するために,まずは敵味方が同時に行動し,リアルタイムで戦況が変化する戦場を考えました。そこに,キャラクターがスキルを使うときに時間を止める,ターン制の要素を組み合わせたのです。

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4Gamer:
 その戦闘システムを考えるなかで,ヒョルラさんに声をかけたのですね。

クォン氏:
 はい。スポーツのビデオ判定で映像を一時停止したときのように,格好いいポーズで止まることもあれば,ぎこちない姿になることもある。これはシステムの仕組みから生まれる特徴です。
 その特徴を最もよく表現できるアーティストは誰かと考え,候補を挙げるなかで,ヒョルラさんに連絡しました。独特の戦闘システムと,時間が止まったときにキャラクターをながめる遊びを組み合わせる企画を提案し,参加していただいたんです。

4Gamer:
 時間を止めるという戦闘の仕組みが,物語のテーマにもつながったのでしょうか。

クォン氏:
 ターン制とリアルタイムを両立させるためには,プレイヤーが自分の行動を考える時間を確保しなければなりません。そのために時間を止める必要がありました。この特徴をシステムだけのものにせず,物語にも取り入れることを選んだのです。

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時間を巻き戻して行動を変える。わずかな違いがまったく別の未来につながる


4Gamer:
 時間を巻き戻して行動をやり直す仕組みもあります。利用回数の制限やペナルティはありますか。

チョ氏:
 回数には制限があり,限られた回数を消費すること自体がペナルティになります。今回ご覧いただいたシナリオは試遊用のもので,正式版では,なぜ時間を巻き戻せるのか,なぜ巻き戻せない場合があるのかも,もう少し詳しく説明する予定です。

 戦略を考えて遊んでいても,プレイヤーは失敗することがあります。一度未来を見て,巻き戻して失敗を正す。これは本作のテーマにも合いますし,プレイヤーのミスを補う仕組みにもなると考えました。

4Gamer:
 慣れれば巻き戻さずにクリアできるのでしょうか。それとも,巻き戻すこと自体が戦略になるのですか。

チョ氏:
 慣れた人なら,巻き戻さずにクリアできます。ただ,たとえば今後「10ターン以内にクリアする」といった条件があった場合,そのままでは間に合わないと思った時点で時間を巻き戻し,行動を見直す使い方もできるでしょう。

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クォン氏:
 最近は,ターンを巻き戻せるシミュレーションRPGも増えています。本作の特徴になるのは,巻き戻したあとに変えられる結果の幅です。
 本作の戦場は,碁盤の目のように区切られていません。どこから,どの方向へキャラクターを動かすか。その始点や終点が少し変わるだけでも,バタフライ効果のように結果が大きく変わることがあります。限られた選択肢のなかから別の手を選ぶだけでなく,まったく違う未来につながる可能性があるんです。

チョ氏:
 余談ですが,開発する側にも便利なところがありました。バグが起きたときに巻き戻せば,何が起きたのかをすぐに確認できるんです。作っているうちに,こんな利点もあったのかと気づきました。
 攻略動画を作る方にとっても,毎回最初からやり直すのではなく,直前まで戻って「こうしたらどうなるだろう」と試せます。自分なりの攻略を見つける助けになると思います。

4Gamer:
 こうした独自の戦闘を形にするうえで,難しかったことを教えてください。

チョ氏:
 新しいジャンルを開拓しようとしているので,問題が起きても,参考にできる事例が少ないことですね。自分たちで考え,作り,うまくいかなければ捨てることを繰り返しました。
 たとえば,戦闘中にキャラクター同士が近づいたところで時間が止まると,モデルが重なって,融合したように見えることがあります。髪を振った瞬間に,髪が体を突き抜けた状態で止まってしまうこともある。いつ,どんな姿で止まるか分からないなかで,どう見せるかを考える必要がありました。

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忘れられた少女たちの声を代弁する「議員」


4Gamer:
 主人公を「議員」にした理由も気になります。美少女たちや時間というテーマとは,すぐには結びつかない肩書きですよね。

チョ氏:
 まず,現実の国会議員という意味ではなく,作中の議会に所属する議員です。
 少女たち「リターナー」は過去を変えるために時間を旅し,その代償として,世界の人々に忘れられてしまいます。彼女たちを覚えているのは議員だけなので,傷や痛みを知ることができ,癒やせるのも議員なのです。
 彼女たちの声を代弁し,救おうとする。そして,その選択に責任を持つ。その立場を表す言葉として,「議員」がふさわしいと考えました。

 今回の試遊シナリオでは十分に描かれていませんが,これは正式版の物語の中心となる設定です。

クォン氏:
 主人公は,時間に関わる問題や事件を管理する議会に所属しています。

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4Gamer:
 正式版では,どのような流れで遊ぶことになるのでしょう。

チョ氏:
 メインストーリーは会話形式で進み,そのなかで戦闘も発生します。議員室でのキャラクターとの交流もあり,好感度に応じて,相手が少しずつ打ち解けていくような変化を取り入れています。
 戦闘のコンテンツとしては,ボスレイドでどれだけダメージを与えたかを,ほかのプレイヤーと競うものも準備しています。

クォン氏:
 ただし,これが最終的なエンドコンテンツになると決まったわけではなく,準備している主力コンテンツの一つと捉えてください。

4Gamer:
 議員室での交流について,もう少し詳しく教えてください。

チョ氏:
 議員室での交流には,大きく二つの要素があります。一つは,休憩中のキャラクターとのやり取りです。最初は相手も緊張していますが,関係が深まるにつれ,姿勢や口調もくつろいだものに変わっていきます。
 もう一つは,リターナーの痛みを癒やすことです。彼女たちは時間を旅した代償として,体のどこかに烙印を刻まれます。その烙印は時間の経過とともに暴走するため,安定させる必要がある。そうしたやり取りも議員室でできるようにしています。

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異なる世界の少女たちを,同じ作品のキャラクターとして見せる


4Gamer:
 ヒョルラさんに伺います。キャラクターをデザインするうえで,どのような点にこだわりましたか。

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ヒョルラ氏:
 それぞれまったく異なる世界や背景を持っているので,一人ずつ見ても「MIRESIのキャラクターだ」と分かってもらえるかが大きな課題でした。
 最終的には,私自身の画風やデザインの傾向で,同じ作品のアートとしてつなげられると考えました。そのうえで,各キャラクターが持つ異なる背景や魅力を,できるだけ生かす方向にしたのです。

4Gamer:
 これだけゲーム業界に美少女があふれるなかで,ほかの作品とは異なる魅力を打ち出せていることに驚かされました。

ヒョルラ氏:
 個性的でありながら,共通するものも感じていただけたのなら,私たちの狙いが当たったと言えそうですね。

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エンデ
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イツカ
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ティエリア


物語もキャラクターも戦闘も妥協しない。実際に遊んで面白いゲームを目指して


4Gamer:
 最後に,日本のプレイヤーへメッセージをお願いします。

チョ氏:
 物語もキャラクターも戦闘も,どれも大切にして,一つも取りこぼしたくないという欲張りなプロジェクトです。まだ磨くべきところはありますが,日本の皆さんにできるだけ早くお見せできるよう,全力で開発しています。

クォン氏:
 今回はサブカルチャーの要素についても多くお話ししましたが,ゲームは実際に遊んで面白いことが最も大切だと思っています。一度プレイしただけでも,その楽しさが伝わる作品にしたいと考えています。

ヒョルラ氏:
 私が2Dのイラストで表現してきた画風を,できる限りそのまま3Dで見せることを目標にしています。まだ改善の余地はありますが,よりよい表現を目指して取り組んでいますので,見守っていただければうれしいです。3Dだけでなく,2Dの表現も,今後さらにお見せしていく予定です。

4Gamer:
 ありがとうございました。

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