TGS 2022のLevel Infiniteブースにて,スウェーデンのStunlock Studioが開発するサバイバルアクション「
V Rising」がプレイアブル出展されていた。
本作は,長年の眠りから覚めた
吸血鬼を操作するサバイバルアクションである。ゲーム開始直後は棺桶から起き上がったばかりで,丸裸かつ脆弱だ。吸血鬼なので飲み食いは不要だが,定期的に動物や人間などから血をすすらないと活動できない。さらに,日光を浴び続けると強烈なダメージを受けてしまうため,日中は物陰をたどるように活動する必要があるのだ。
このように大きな制約はあるが,プレイヤーキャラを育成することで強力無比な力を手に入れられる。骨や毛皮などの素材を集めて装備品をクラフトするのを皮切りに,ハウジングした施設を通じてアップグレードしたり,居城に人間を下僕として従えたりできるのだ。ダークな世界観ながら,エレガントさも感じさせられるのも,本作ならではの見どころといえよう。
ゲームの画面は見下ろし視点で,移動はWASDキーで行う。アクティブスキルの数は少ないものの,アクションをしっかりと楽しめる作りで,このあたりのプレイフィールはMOBAに比較的近い。ゲームモードはソロプレイとオンラインマルチプレイのどちらも用意されており,PvEやPvPなど,さまざまなプレイスタイルにも対応している。
定番の操作システムに,吸血鬼をフィーチャーした数多くの独自要素が詰め込まれた本作は,5月17日にSteamでアーリーアクセスが始まってから約2週間で150万本を販売している(※
4Gamer関連記事)。6月16日には待望の日本語ローカライズも行われており,ガッツリと遊んでいるコアゲーマーもいるだろう。
そんな本作が,Level Infiniteによるパブリッシングで,東京ゲームショウ2022に出展されたわけだ。コアゲーマーのなかには,もう日本語で普通に遊べるタイトルを,いったいどうしてゲームショウに出展するか疑問に思う人もいるかもしれない。筆者も同様に気になったので,Level Infiniteの担当者に話を聞いてみた。
あらためて紹介するとLevel Infiniteは,Tencent Gamesが2021年12月に立ち上げたグローバルブランドである。東京ゲームショウへの出展は今回が初であり,また日本を含む各国のプレイヤーのニーズも,まだ完全には把握しきれていない状態だという。そういったなかLevel Infiniteは,パブリッシングを行っているタイトルのなかから幅広くチョイスし,東京ゲームショウや
gamescomなどの各国のゲームショウへ出展し,来場客の反応などをつぶさに見ているのだそうだ。
今回の出展タイトルを例に挙げるなら,たとえば「
ドラゴンネスト2:エボリューション」は,前作のドラゴンネストは確かに人気を博したものの,いかんせんリリースから10年以上が経過している。当時からプレイヤー層も入れ替わっているだろうし,いざドラゴンネスト2を本格展開する際に,どこまで入れ込んでいいのか判断しかねているかもしれない。
そのほかには,近年は日本でもPCゲームが盛り上がっているとはいえ,「V Rising」や「
Warhammer 40,000: Darktide」といったいかにも“洋ゲー”然としたタイトルは実際どうなのか,という懸念もあるだろう。こういった疑問などに対し,ゲームショウへ出展することで,来場客の反応を(データではなく)肌で感じ取っているのだ。
Level Infiniteの担当者は,もうひとつ興味深いことを語ってくれた。それは,たとえどんなに優れたゲームでも,適切な周知活動を行わねば広く知らしめることは難しいという,よくよく考えれば当たり前のことである。
“知る人ぞ知る名作”といえば聞こえはいいが,それではゲームメーカーは大きな利益を得られないし,その次の作品を手掛けることだってできないのだから。
そういった話を聞いたうえで,あらためてLevel Infiniteのブースを一通り回ってみたが,本作のような知る人ぞ知る名作(※日本では)のV Risingをパブリッシングし,おそらくは目が飛び出るような費用をかけて東京ゲームショウで大々的にアピールしてくれることに感謝したいと思えた。また,Level Infiniteが今回のゲームショウ出展を踏まえて,日本市場に向けて今後どういったタイトルに注力するのかも気になるところだ。